GOOD DESIGN AWARD

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CC

2017

GOOD DESIGN|グッドデザイン特別賞[復興デザイン]

受賞対象名
マーケット [ゆりあげ港朝市]
事業主体名
ゆりあげ港朝市協同組合
分類
地域・コミュニティづくり/社会貢献活動
受賞企業
ゆりあげ港朝市協同組合 (宮城県)
針生承一建築研究所 (宮城県)
セルコホーム株式会社 (宮城県)
閖上復興支援研究者チーム (宮城県)
受賞番号
17G161339
受賞概要
2017年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

ゆりあげ港朝市は宮城県名取市閖上地区の浜辺に面し、30年以上、地域の人々を中心に親しまれてきた。2011年の東日本大震災により被災したが、被災から2週間後には地域の人々に食料や生活物品を提供するために暫定的に再開。そして、1年後には仮設で現地開催、その後、本設による現地再建と、国内外の様々な支援を受け、段階的に民主導による復興を実現して来た。海に赴く機会を失った人々に、週に一度ではあるが、海を感じる活気ある生活を呼び戻した。2013年5月のプレオープンから現在まで一貫して、営業時には、数千人規模の人が集まり、人々の生活の活気に満ちている

プロデューサー

ゆりあげ港朝市協同組合 櫻井広行

ディレクター

永野聡、日詰博文、山田俊亮

デザイナー

針生承一建築研究所 針生承一、栁澤陽子+セルコホーム株式会社 杉浦洋一

詳細情報

http://yuriageasaichi.com/

利用開始
2013年5月3日
販売地域

日本国内向け

設置場所

宮城県名取市閖上5-23-20

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

災害危険区域内の現地再建による復興過程にある商業活動がもたらす場の地域貢献

背景

震災直後、瓦礫の山と化し荒涼とした原野が広がるばかりの風景の中で、被災者の元気を取り戻すべく、軽トラックに食材を満載して配る避難所巡りを手始めに、震災から約2週間後の3月27日には、イオンモールの駐車場にて、支援品のテントを張り朝市を再開した。 同年10月12日には、復興計画をもって名取市に敷地借用を依頼した。土地利用計画未定のため交渉は難航したが、カナダ政府から朝市復興支援を受けたことにより、復興への第一歩を踏み出した。復興計画案を基に、カナダ政府支援分の棟(メイプル館)は2013年4月末竣工、5月3~5日の連休にプレオープンを迎えた。約2万人の客が訪れ、喜びの声が聴かれる中で再開を果たした。グランドオープンの2013年12月1日、冬の寒空の下、陽も明けやらぬ早朝に、屋根の上に林立するトップライトから漏れ出る灯りが遠来の客を導く灯台のごとく、殺風景な被災地にたったひとつ希望の光を灯した。

デザイナーの想い

ゆりあげ港朝市における復興は、国内外からの多様な支援の輪によるものである。朝市は、段階的に建設・復興を行うなどすることで、被災後の早期に海辺での営業を再開した。日常を奪われた人々に魚や野菜を購入するなどの生活をいち早く取り戻す事に貢献した。そして、ボランティアや復興支援を受け入れる地域の拠点となり、人々の交流の場が創出され、コミュニティの再生が進められた。津波に関するセミナーや避難訓練も定期的に実施し、津波避難の啓発活動も続けてきた。そのような折、周辺にようやく新たな町の風景が見えつつある。このように、長年、人々に親しまれてきた朝市という場を再生する取組みは、地域内外の多くの人々を呼び寄せ、閖上全体の「記憶の賦活と構築」へと繋がっていった。記憶の装置として、朝市は新しい役目(公共性)を与えられる事となった。これからの記憶は、訪れる人々によって紡がれていくだろう。

仕様

敷地面積4136m2、建築面積1364m2、延床面積1037m2、地上1階、木造

どこで購入できるか、
どこで見られるか

ゆりあげ港朝市、宮城県名取市閖上5-23-20
ゆりあげ港朝市公式webサイト
ゆりあげ港朝市公式facebook

審査委員の評価

資金と復興の状況に応じて段階的に整備していった柔軟な時間設計と、国内外の支援をその都度上手く活用して問題解決に適切にアプローチしていったことを高く評価した。東日本大震災の2週間後にはいち早く暫定営業を始め、その後ハードも含め少しずつしかし確実に復興していく様子を見せたことは、地域を大いに勇気づけたであろう。

担当審査委員| 上田 壮一   伊藤 香織   岩佐 十良   並河 進   山崎 亮  

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