GOOD DESIGN AWARD

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CC

2017

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
小学校 [山元町立山下第二小学校]
事業主体名
山元町
分類
公共用の建築・施設
受賞企業
株式会社佐藤総合計画 (東京都)
株式会社SUEP. (東京都)
受賞番号
17G121081
受賞概要
2017年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

東日本大震災の復興の地に建つ山下第二小学校は新しいコミュニティづくりの核となる視点を重視し計画された。計画地は盛土・移転された新市街地にあり、新駅と町役場を結ぶメインストリートに面し、ピロティからロの字型校舎の中心となる中庭へ視線を導き、集いが見えることで、地域活動を活発化することを意図した。 2階は田の字型の普通教室ユニットとし、中央の鋼管柱とそこから放射状に架け渡された木梁により、教室ユニットを柔らかく包み込む傘状構造体を提案した。7つの傘状構造体は、太陽エネルギーを集める環境システムになっており、大屋根に抑揚と分節を与え、周辺の建築スケールと調和した新しい街の風景をつくり出した。

ディレクター

株式会社佐藤総合計画 八木真爾

デザイナー

株式会社佐藤総合計画 谷口直英、長井厚+株式会社SUEP. 末光弘和、末光陽子、加藤隼輝

上段左より 佐藤総合計画 八木真爾、谷口直英 下段左より SUEP. 末光弘和、末光陽子

利用開始
2016年8月25日

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

子どもたちの成長と学習を柔らかく包み込む傘状構造体の群造形が、新しい街の活動と風景をつくる木の小学校

背景

さまざまな活動を包み込む拠点づくり 縮小社会における小学校は、公共施設再編と地域コミュニティ再編の視点が求められている。特に本計画地は、東日本大震災による津波被災により、盛土を施した内陸部に街ごと移転して新たな街づくりに向け再出発を切ったばかりであり、高齢化が進む中、子育てしやすい街づくりをスローガンに、若年層を積極的に呼び込もうとしている自治体にとって、小学校が果たす役割は新たな街のコミュニティの核として一層重要となるだろう。そうした視点を踏まえ、街に開かれた建築群が、人々の立ち寄りを誘い、会話を生み、みんなが集まる風景の触媒となることを目指して計画を行った。さらに、こうした取り組みが評価され、小学校に加え、新たな街にふさわしい、みんなの居場所となる地域の複合型教育施設となるよう、隣接する子育てセンターや保育園も合わせて設計を行うことができた。

デザイナーの想い

傘につつまれた居場所 2階の児童エリアは、低・中・高学年と特別支援の普通教室ユニットを配置している。寒冷地において、子どもたちのために明るく暖かい居場所をつくるために考えたのが傘状構造体である。中央の鋼管柱とそこから放射線状に架け渡された木梁は、教室ユニットを柔らかく包み込む傘の下のような空間をつくり出す。教室ユニットは、2教室とオープンスペースを含めた田の字型の平面とし、すべてが引き戸で仕切ることで、一体的な学習空間としている。小断面の木造の柱梁の軸組みが小スパンで広がる平面は、この可動建具で曖昧に仕切られ、日本家屋のような奥行きのある平面計画とした。 風景をつくり出す郡造形 この7つの傘状構造体は、集熱効果を高めるため日射シミュレーションしながら勾配を決定することで、大屋根に抑揚と分節を与え、こどもセンターや保育所、周辺の住宅スケールと調和した新しい街の風景をつくり出している。

仕様

敷地面積 16,466.02㎡ 建築面積 3,931.68㎡ 延床面積 4,740.11㎡ 校舎棟:木造+S造/地上2階 屋内運動場棟:RC造+木造(屋根)/地上1階 プール付属棟:RC造/1階

どこで購入できるか、
どこで見られるか

宮城県亘理郡山元町つばめの杜1-3

審査委員の評価

3.11の被災を受けて、各種の公共施設や住宅がまるごと移転したニュータウンの一角に位置し、コミュニティの育成と地域活動に貢献できるよう、塀を設けず、外部アクセスしやすい体育館や音楽室をもつ。ユニットのデザインについて、独自の屋根をもつ傘状の構造は環境エネルギーの視点から導かれ、田の字プランは教室の使い方と連動する。なお、現地を訪れると、中庭ひとつで学校が成立する親密な木の空間のスケール感も魅力的だ。

担当審査委員| 五十嵐 太郎   浅子 佳英   遠山 正道   星野 裕司   安田 幸一  

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