GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2017

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
ダム [津軽ダム]
事業主体名
国土交通省 東北地方整備局 岩木川ダム統合管理事務所(旧 津軽ダム工事事務所)
分類
土木構造物
受賞企業
国土交通省 東北地方整備局 岩木川ダム統合管理事務所(旧 津軽ダム工事事務所) (青森県)
株式会社東京建設コンサルタント (東京都)
株式会社イー・エー・ユー (東京都)
受賞番号
17G121046
受賞概要
2017年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

世界自然遺産白神山地に源を発する岩木川は、弘前市など6市5町2村、人口約45万人を流域に抱える。白神山地の玄関口に位置する津軽ダムは、流域の暮らしを守るため、目屋ダムの再開発事業として建設された。 堤体から様々な関連施設に至るまで、一貫した検討体制・デザイン思想のもとで、自然環境と調和する景観創出を目指した。ダム堤体は、張出テラスとなる曲面状のピアを並べるデザインとし、ブナ・ミズナラ林の柔らかく優しいイメージとの調和を図った。 来訪者向けのビューポイントを各所に配置し、これらをつなぐ動線によって回遊性を高め、ダムと白神山地の織り成す風景を楽しむだけでなく、ダムの働きを目で学べる場所を創出した。

プロデューサー

国土交通省 東北地方整備局 津軽ダム工事事務所、津軽ダム景観検討委員会

ディレクター

篠原修

デザイナー

株式会社東京建設コンサルタント 井上大介+株式会社イー・エー・ユー 西山健一、田中毅

井上大介、西山健一、田中毅

詳細情報

http://www.thr.mlit.go.jp/tugaru/

竣工
2016年10月
設置場所

青森県中津軽郡西目屋村

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

白神山地の玄関口として来訪者を迎えるのに相応しい、ダムと自然の織り成す風景を楽しむ場所づくり

背景

津軽ダムの整備によって、世界自然遺産の白神山地に多種多様な構造物(ダム堤体、原石山跡地、道路、橋梁、建築、広場など)が新たにつくられる他、巨大なダム湖(津軽白神湖)も形成される。これらの新たな景観要素が、ブナ・ミズナラ林を中心とする周辺の雄大な自然環境と調和する必要があった。 津軽ダムの景観デザインでは、“白神の自然と人が出会う優しい新風景づくり”を基本理念として位置づけ、ダム堤体からダム湖周辺の各所に配置される関連施設に至るまで、一貫した検討体制・デザイン思想のもとトータルデザインを実施することを目指し、また、長い供用を見据えたデザインとすることを心掛けることで、白神山地の玄関口として相応しい新たな風景の創出を目指した。

デザイナーの想い

多目的ダムである津軽ダムは、洪水調節、流水の維持、かんがい用水の補給、水道用水及び工業用水の供給並びに発電を目的として建設された。流域の暮らしを守る土木構造物としての役割に加えて、来訪者にとって楽しく親しみやすい場所を提供することをさらなる目標と位置付けた。 景観検討にあたっては、構造物の形状の乱雑さの低減や法面の緑化修景といった風景へのマイナス要素を極力取り除くことにとどまらず、印象的な視点場の創出とそこへのアクセス動線の確保を行うことで、来訪者の体験にとってプラスを提供できるように検討を行った。放流を見上げられるバルブ室屋上の眺望スペース、ダム湖を見下ろす取水設備上屋の歩廊、堤体下流左右岸をつなぐ橋梁などが実現している。 白神山地を訪れる人がついでに立ち寄るところにとどまらず、近年のダムツーリズムの機運の高まりに乗って、ダムサイト自体が来訪の目的地となるような場所となってほしい。

仕様

[河川名] 一級河川岩木川水系岩木川 [貯水池] 流域面積:172km2、湛水面積:5.1km2、総貯水容量:140,900,000m3、 [ダム] 型式:重力式コンクリートダム、堤頂標高:EL226.7m、ダム高:97.2m、堤頂長:342.0m、堤頂幅:9.0m、堤体積:759,000m3

どこで購入できるか、
どこで見られるか

青森県中津軽郡西目屋村
岩木川ダム統合管理事務所

審査委員の評価

洪水などの災害から人々を守り、水道及び工業用水を供給し、発電までするという、ダムをはじめとする土木構築物は、ほとんどの人々の生活に必要だから生まれていることもあって、誰がどのような意図を持ってデザインしたのかということが分からなくなりがちである。特にダムは豊かな自然に囲まれた中に、暴力的に人工の構築物を挿入することになるので、できるだけ目立たなくすることが求められることが多い。そのような中、負の要素を取り除くことに留まらず、形態を調整したり展望台などの視点場を創出するなど積極的に目的地になろうとする試みが評価された。

担当審査委員| 五十嵐 太郎   浅子 佳英   遠山 正道   星野 裕司   安田 幸一  

ページトップへ