GOOD DESIGN AWARD

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CC

2017

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
漆喰と木の室 [漆喰と木の室]
事業主体名
設計+制作/建築巧房
分類
その他住宅・住空間
受賞企業
設計+制作/建築巧房 (福岡県)
受賞番号
17G111032
受賞概要
2017年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

日本伝統の素材である「漆喰」を壁〜天井に、「無垢の木材」を床に用いて、賃貸用中古マンションを設計者自らリノベーションするプロジェクト。福岡市を中心に現在まで計37室を手がけており、全てを入居に導いている。劇的な空間操作ではなく、”素材への共感”を軸に、中古空間に普遍的な価値を付与している。空室、空家に対する”密かに劇的な”継続的ストック改修方法

プロデューサー

高木 正三郎

ディレクター

高木 正三郎

デザイナー

高木 正三郎

漆喰と木の室 企画、デザイン、施工代表者

詳細情報

https://www.kooobooo.net/sikkuy-ki/

漆喰と木の室 2室の誕生により、以後シリーズとして継続的に行っている。
2001年12月10日
価格

800,000 ~ 8,500,000円 (一室の改装費用/事例に基づく)

販売地域

日本国内向け

設置場所

中古マンションの一室

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

”素材への共感”で賃貸空間を再生する”密かに劇的な”リノベーション

背景

◼︎増える中古賃貸物件の空室---平成25年の全国統計によると、「空家」が全不動産に占める割合は13.5%であり、賃貸住宅では18.9%に上昇する。賃貸住宅市場において「新築」が圧倒的優位であることを考えると、築年数を重ねた中古マンションの空家率が今後も上昇していくことは想像に難くない。この流れに一石を投じるためには、永続性あるリノベーションの手法が必要なのではないか。 ◼インフラとしての住空間の質--- 新築市場が生み出す賃貸住居の仕様は、素材という意味では低コスト化へしか向かわない。新品が一番、という価値であるから、それらは間もなく中古になり、陳腐化された住空間は増える一方である。それらの膨大なストックの質を底上げしていく根本手法はないだろうか。

デザイナーの想い

漆喰と無垢材という注文住宅においても高嶺の花の類いの仕様。これらの基本的な住空間の質を賃貸の入居者にも提供したい、という思いから始まった。大がかりな設備更新や間取りの変更といった一般的な空室対策の手法は後回しにして、ひたすら空間を囲む壁〜天井〜床に予算を捧げる。設計者が自ら工事を担当することにより、工期や予算の縮減、各室の微妙な差異を制御する。 16年ほどの取り組みを経て、これらに共感できるオーナーや入居者が日本のどこにでも一定の割合で潜在するのではと実感するようになった。膨大な賃貸の住宅ストックの中で一定の比重を成し、インフラ的量を成す住空間の基礎的な質向上に寄与したい。そのためには、他者がこの方法の原則を用いてもいいと思っている。数が増えなければ意味がないと思っている。

仕様

壁〜天井は漆喰、床や建具、家具は木、紙、キッチンはステンレス、といった旧来の素材を組み合わせた内装改修仕様。空室が目立つ、より老齢のコンクリート造マンションにおける陳腐化した内装を代替する仕様。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

改修事例37室のうち、空室状態であるもの。5/31現在、高宮アベニュー203号室(福岡市内)見学可。
漆喰と木の室ウェブサイト
設計+制作/建築巧房ウェブサイト

審査委員の評価

身体にとって本質的な素材感を提供している。とくに建築デザインにおける湿度のコントロールは重要である。さらにこのようなデザインを継続する中で、供給方法も含めてシステム化していることが特筆される。新築であれば間取りや境界デザインに新規性を求めがちであるが、ここで実現されているデザインは、これとは異なる価値を提示している。賃貸住宅のリノベーションであるからこそできる取り組みが、新築のデザイン手法を相対化しているものとして評価された。

担当審査委員| 篠原 聡子   仲 俊治   西田 司  

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