GOOD DESIGN AWARD

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CC

2017

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
顕微鏡 [超解像蛍光顕微鏡]
事業主体名
シスメックス株式会社
分類
研究開発・実験用機器・設備
受賞企業
シスメックス株式会社 (兵庫県)
受賞番号
17G080784
受賞概要
2017年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

従来の蛍光顕微鏡では見ることのできなかった数十ナノメートル程度のタンパク質や遺伝子を見えるようにする(超解像イメージングと呼ぶ)超解像顕微鏡。 例えば、アルツハイマーの治療の研究では特定のタンパク質の形状によって症状に差があると予想されており、形状を知ることが診断や効果的な治療薬の開発に結びつくと期待されている。 専用の暗室が必要、専有面積が大きい、操作に高度なスキルが必要といった従来の超解像顕微鏡の課題を解決したことで、これまで導入が難しかった施設での利用を可能にした。測定対象は、タンパク質や遺伝子、細胞と多岐に渡り、がんや再生医療等さまざまな分野への貢献が期待できる。

プロデューサー

シスメックス株式会社 執行役員 吉田智一/中央研究所 主任研究員 岩永茂樹、岡田昌也

ディレクター

シスメックス株式会社 技術情報部 中平増尚、杉山知美、関将之、井上麻央

デザイナー

プロダクトデザイン:柴田文江(Design Studio S代表)+UI デザイン:株式会社ソフトディバイス

利用開始
2017年10月1日
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

Sysmex Open Innovation Lab.

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

超解像イメージングを身近にし、生体分子の形状や局在を明らかにすることで新たな診断・治療を創出する。

背景

高齢化に伴い、アルツハイマー型認知症やがん患者は増加している。アルツハイマーでは、製薬企業や研究機関が長年、診断・治療法の開発に注力しているが、根本的な治療法は見つかっていない。脳内の特殊なタンパク質異常が発症に関わると言われ、その形状を知ることが効果的な治療薬開発に繋がると期待されている。しかし、このようなタンパク質は数十ナノメートルと極めて微小で、従来の顕微鏡では観察が難しい。一方、がんにおいては、個々の患者に対しての最適な治療法の選択が課題となっている。特定のがんでは、細胞内の遺伝子の分布を顕微鏡で観察し、治療方針を決定する。しかし、遺伝子が密に局在する検体では、クリアな遺伝子分布の画像を現状の顕微鏡で取得することが困難なため、検査精度が低下することがあった。微小なタンパク質の形状や遺伝子の分布を精緻に調べるには超解像イメージングが有用であるが、課題が多く、普及が進んでいない。

デザイナーの想い

上述のとおり、超解像イメージングは今まで見ることができなかったものを見えるようにする技術であり、診断・治療や研究に大きく貢献できるが、現在の超解像顕微鏡は、専用の暗室が必要、使用するのに高いスキルが必要といったことから、導入は進んでいない。この状況を変え、より多くの研究者が超解像イメージングを手軽に利用できるようにしたいと考えた。このために暗室が不要で研究室内のデスクに設置できること、光軸調整等の複雑な操作が不要で標本をセットするだけで簡単に使用できること、ストレスなく使いやすいGUIであることを目標として開発に取り組んだ。さらに研究者がワクワクしながら研究に取り組めるようにしたいという思いで、主なモジュールを一体化させ、外観も先進的なものとした。

仕様

寸法 W640 mm x H520 mm x D370 mm / 重量 約30 kg

どこで購入できるか、
どこで見られるか

シスメックス株式会社 Sysmex Open Innovation Lab.
シスメックス株式会社 ホームページ

審査委員の評価

従来の顕微鏡のイメージを払拭するデザインである。ディスプレイユニットがスライド移動し検体架設部が現れる様は未来的ですらある。検体架設部、光学ユニット、ディスプレイユニットが一体化したフォルムには無駄がなく美しくまとまっている。超解像顕微鏡に必要だった暗室も不要になるため、作業環境に革新をもたらすデザインと言えよう。

担当審査委員| 田子 學   安次富 隆   重野 貴   村上 存  

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