GOOD DESIGN AWARD

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2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
有人施設型資源回収システム [えこ便]
事業主体名
平林金属株式会社
分類
地域・コミュニティづくり/社会貢献活動
受賞企業
平林金属株式会社 (岡山県)
受賞番号
16G151169
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「えこ便」は、横行する違法回収の実態を広く知らせ、正しいリサイクルへの参加を促す情報発信基地の役割を持たせた有人施設型の資源回収システムです。使用済み小型家電・金属・古紙など家庭で不用になった“片付け物”を、「えこ便」各店舗で正しく回収、再資源化につなげます。2015年7月、岡山市中心部に「西古松局」を開局。安心して利用できる「わが町の便利な回収拠点」として、住宅やマンションが建ち並ぶ人口密集地に展開し、景観と調和した施設の外観と常駐スタッフによる優しい応対で、従来のゴミステーションのイメージを一新しました。2016年度は4月に米子市に「安倍局」を開局したのに続き、岡山市に2局を開局予定です。

プロデューサー

平林金属株式会社 代表取締役社長 平林実

ディレクター

平林金属株式会社 片山穣+株式会社WACT 水原晶代

デザイナー

チームwact:株式会社WACT 水原晶代+有限会社ファームスデザイン事務所 鈴木タオル+竹下和宏建築設計事務所 竹下和宏+デザイン&イラストレーション イチナナイチ、岡崎亜紀子

詳細情報

http://ecobin.jp/

利用開始
2015年7月24日
設置場所

岡山市西古松「西古松局」、鳥取県米子市安倍「安倍局」

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

従来の「廃品回収」のイメージをくつがえす、スマートなシステムで、資源再生の新たなネットワークを築く。

背景

近年、空き地や軽トラックなどを利用した「違法回収」が各地で横行。回収物の多くが不適正に処理され、または不正に輸出され、国内外で環境汚染の原因となっています。環境省では、安易に違法回収を利用しないよう、新聞広告やチラシ、WEB動画などによって啓発していますが、最近の調査では家電リサイクル法対象4品目の正規回収率が約半分にとどまり、その他金属小型家電についても「違法回収」の撲滅には至っていません。

デザイナーの想い

「家庭から不用品(地球資源)を届ける」「それを生かす」という循環を、人から人へ想いを伝えるイメージで「便」とし、スタンプをアイキャッチマークに。見慣れた「エコ」ではなく「えこ」と、あえてひらがな使いにして、「やわらかさ」や「新鮮さ」を表現し、太陽の光のように元気な黄色をイメージカラーにして、えこ便が、ぼんぼりのように、子どもたちの未来を照らす希望の光となるよう、すべてのデザインに想いを込めました。

企画・開発の意義

「違法回収を利用しないで」と呼びかけるだけでは、現実は変わりません。「正しさ」だけでは、人は動かない。家の中の“捨てたいもの”の受け皿づくりが必須です。家庭からの廃棄物は市町村が一般廃棄物として処理するルールに従って取り扱われてきましたが、リサイクルのプロとして民間企業にできることはある。それが、生活者の「不便」や「困った」を解決し、クチコミに上るような「魅力ある受け皿づくり」=「えこ便」でした。

創意工夫

建築物としては、車両での持ち込みに対応した半野外的な空間であり、雨の日も利用者が気軽に立ち寄れるよう、回収ボックスを覆う屋根に個性を持たせ、かつ、街角のパブリックスペースとして開放感を持たせました。看板をはじめサイン一式、専用車両、スタッフウエア、HP、パンフレット、チラシ、会員カードに至るまで、イメージカラーの黄色を基本色に、明るく、楽しく、清潔感のあるデザインで統一。設備として、回収品目を自動計量し、会員カードにポイント付与できる端末機器を開発、利便性を図りました。常駐するスタッフの多くは女性で、礼儀正しさや笑顔、明るさをモットーに、安心感や親しみやすさを感じてもらえる接客を心がけます。また、会員登録時に必ず環境省のチラシを配布して違法回収の説明を行い、夏休みには小学生対象のリサイクル教室を開催するなど、情報発信基地として地域の人々のさまざまな“気づき”を喚起できるよう工夫しています。

仕様

身分証明書の提示で無料会員になれば、対象の回収8品目をいつでも持ち込めるシステム。車・自転車・徒歩で利用可。利用者自身が操作パネルを使って資源物を自動計量器付き回収容器eポストに投入。資源の種類と重量に応じてポイントが付き、たまったポイント数に応じて、欲しい商品と交換可能。スタッフが常駐し、持ち込み作業をサポート、正しいリサイクル情報を発信。景観に配慮した美しい大屋根で雨や雪から利用者を守ります。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

岡山市西古松「西古松局」、鳥取県米子市安倍「安倍局」
えこ便ウェブサイト
平林金属オフィシャルサイト MOTTAINAI ARIGATAI

審査委員の評価

クルマで回収拠点に持ち込むだけで不要品を処分できる利便性と、常駐スタッフと利用者のコミュニケーションを積極的に促すことで暗く汚いという廃品回収のイメージを払拭していること、ポイントカード制導入によりリピーターを確保し事業としての持続性を担保していること、違法回収などの問題を考えさせる社会的啓蒙活動であることを評価した。施設の設計、視覚的コミュニケーションのデザイン、利用者の体験価値の立場にたったサービスデザインのいずれもが高いレベルのものとなっている。

担当審査委員| 五十嵐 太郎   岩佐 十良   藤崎 圭一郎   並河 進   山崎 亮  

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