GOOD DESIGN AWARD

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CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
簡易基礎 [ジオ コネクト]
事業主体名
伊藤組土建株式会社
分類
産業・公共用建築工法
受賞企業
伊藤組土建株式会社 (北海道)
株式会社ラスコジャパン (兵庫県)
受賞番号
16G110979
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

製品本体はダクタイル鋳鉄の鋳造製品で亜鉛めっきにより耐錆性、耐久性に優れている。既製プレメッキパイプ4本を使用し、それぞれを一定の角度で地中に打ち込むガイドとなり、かつパイプ相互を緊結する役目を持つことにより、基礎として押し込み引き抜き共に大きな強度を持つ。ほとんど地耐力を持たない泥炭地などの軟弱地盤においても十分な強度を得ることができる。特に引き抜きに対しての強度が強く、強風時に十分な強度を発揮することから、太陽光発電パネル架台をはじめ、大型のテントなどの仮設物の基礎としても十分使用が可能である。災害時の仮設テントなどの大型化を図ることが可能で、屋外での保管物の暴風対策にも有効である。

プロデューサー

伊藤組土建株式会社 建築本部 設計部 次長 西岡 誠

ディレクター

株式会社ラスコジャパン 東京支社 取締役支社長 朝村 洋丈

デザイナー

島谷 学、朝村 洋丈、西岡 誠

島谷学・朝村洋丈・西岡誠

発売
2015年4月
販売地域

国内・海外共通仕様

仕様

寸法:W×D×H=255mm×255mm×160mm 重量:10.35kg 材質:ダクタイル鋳鉄、亜鉛メッキ 4本の鋼製パイプを斜めに通す穴を持ち、その穴がガイドとなり、一定の角度でパイプを土中に打ち込み、それらを拘束保持することにより、圧縮、引き抜き、水平ともに大きな耐力を得ることができる簡易基礎。 軟弱な地盤においても大きな耐力を発揮する。

受賞対象の詳細

背景

釧路湿原をはじめとするほとんど地耐力のない軟弱な土地で太陽光発電パネルを設置するために開発した。押し込み荷重はもとより、引き抜き荷重に対しても十分な強度を発揮し、大型の台風などの暴風にも十分耐えうる。施工はハンディタイプの電動ハンマーで行うことができ、小型発電機があればほとんどの場所で施工可能である。材料強度に優れるダクタイル鋳鉄による鋳造製品とすることにより、工場での大量生産が可能となった。

デザインコンセプト

パイプを緊結する十分な耐力を持ちつつ、軽量で持ち運びが容易でありながらミニマルな機能美をめざした。

企画・開発の意義

仮設、本設を問わず構築物を地盤に固定するとき、基礎に十分な耐力を持たせようとすると大掛かりなものとなり、逆に簡易的な基礎は小さな耐力しか持ちえず、風や地震などの外力に打ち負けることとなる。ジオコネクトは軽量で、ハンディタイプの工具があれば大きな耐力を得ることができる。特に引き抜き力に他に抜きんでた強度を持つ。十分な基礎構造がないため規模に限りのあったテント構造などの大型化に多大な効果が期待できる。

創意工夫

元々簡易基礎工法として斜杭を用いるものにコンクリート製のピンファウンデーション工法があるが同様の性能を持つものの重量は本体だけで45㎏あり、人力だけで扱うのは厳しい面がある。また大量製造に向かず、製品ストックにも場所をとる。メガソーラー向けに何千個、何万個と短期間に製作するには難点があり、かつ価格も高上りとなる。その問題を解消するため、プロトタイプとしてスチールプレートを組み合わせたものを製作し使用したが、さらなる量産化と軽量化のため、強靭なダクタイル(球状黒鉛鋳鉄)素材に着目し、鋳型による鋳造方式により大量生産する仕組みを作り上げた。重量もスチールプレートタイプ17㎏に対して10.35kgとはるかに軽くなり一人で2個を同時に運べるほど作業性に優れたものとなった。また構造的に必要な部分以外をそぎ落とし、材料の軽減を図り製品重量を抑えた。その過程においてデザイン的にミニマルな形を追い求めた。

デザイナーの想い

ジオコネクト本体は小さく軽量で耐久性に優れデザイン性も兼ね備えている。打ち込み杭に使うパイプはホームセンターなどで容易に手に入れることができ安価である。簡単な工具で施工でき、それでありながら重機を必要とするような従来の基礎工法と変わらない、場合によってはそれを上回る耐力を持ちうる。台風などの風による被害が多い日本において、特に引き抜き強度に優れることから様々な用途に適用されることが期待できる。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

株式会社ラスコジャパン 東京支社

審査委員の評価

軟弱な地盤上で、簡易かつ地盤に対してローインパクトでありながら、比較的大きな強度が確保できる基礎システムは、木造化の推進など軽量構造物の進展に比べて遅れ気味であり、バランスを欠いた状態にある。本システムは、まさにそんな状況に対する回答の一つであり、災害時に必要となる大型テントなど、大型仮設物の基礎となりえるシステムである。今後のさらなる発展に期待したい。

担当審査委員| 山梨 知彦   千葉 学   中村 拓志   星野 裕司   Lee Siang Tai  

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