GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
賃貸住宅(リノベーション) [n/f LDK: へやのかずは私がきめるのよ!]
事業主体名
大和船舶土地株式会社
分類
住宅・住空間
受賞企業
神戸芸術工科大学 プロジェクトチーム (兵庫県)
大和船舶土地株式会社 (兵庫県)
有限会社ランドサット (大阪府)
受賞番号
16G100892
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

現在、日本には「nLDK」タイプの住戸ストックが大量に存在するが、多様化した現代の家族形態にはうまく対応できていない。本応募対象は、そのような事例の典型ともいえる、昭和58年に建設されて更新期を迎えた3LDKの賃貸住戸の改修であり、単身者から若い夫婦、核家族、高齢者まで、それぞれの生活スタイルに合わせた柔軟な住みこなしを可能にする生活の場の提供手法の提案である。具体的には、従来の3つの個室に換えて、三次元的にゆるく囲まれた、空間的な特徴が異なるいくつかの「場」を設け、住み手がその使い方を決定できるようにした。同時に、光と空気の流動性を確保し、外部と連続した自然な住まい方を可能にしている。

プロデューサー

大和船舶土地株式会社 代表取締役 鈴木祐一

ディレクター

神戸芸術工科大学 プロジェクトチーム(坂上みなみ、花田佳明、川北健雄)+有限会社ランドサット(安田利宏)

デザイナー

神戸芸術工科大学 プロジェクトチーム(坂上みなみ、花田佳明、川北健雄)+有限会社ランドサット(安田利宏)

坂上みなみ、花田佳明、川北健雄、安田利宏

詳細情報

http://www.daiwasenpaku.co.jp

入居募集開始予定
2016年11月
販売地域

日本国内向け

設置場所

神戸市須磨区妙法寺トン松408-29

仕様

RC造地上5階建ビルの2階部分、賃貸住居(60㎡)のリノベーション

受賞対象の詳細

背景

高度成長期に郊外部に多く建設された集合住宅は、人口減少による需要の低迷という問題に直面している。しかしながら、公共交通などの周辺インフラは充実しており、住戸自体を次世代の需要に適合する形で更新していけば、郊外は自由な住まい方を可能にする魅力的な地域として、今後も持続的に発展できると考えられる。私たちが「nLDK」に代わる新しい住戸タイプをつくることに挑戦したのは、このような認識に基づいている。

デザインコンセプト

①自由で創造的な住みこなしを可能とする。②一般的な家族が普通に暮らせる。③汎用性と経済性がある。

企画・開発の意義

「nLDK」の「n」を「n/f」に変える、すなわち固定的な個室群を居住者の関与で決まる「1/f」という「ゆらぎ」を有する場所の集まりに転換することが、本提案のコンセプトである。子どもの居場所は自分の個室とは限らず、キッチンや床の上、廊下、小さな段差など、あらゆるところが「わたしの場所」になる。お母さんもお父さんも同様に自分の好きな場所をつくることができる。これは、そんな自由な生活の場の提案である。

創意工夫

水回り配置の変更は改修コストの増大に直結する。本プロジェクトでは、提案内容が汎用性のある経済的な改修手法となることを重視して、キッチンと浴室・トイレの位置は変えず、個室部分の構成を組み替えることで、暮らし方の自由度を飛躍的に高める工夫をした。 通常の間仕切り壁に代えて配置したのが、同一の合板を用いて三次元的な「L型」「凹型」「ロ型」の囲みができるようにした家具状の仕切りである。これらによって、住戸内には多くの個性的な場所がつくられている。 それらの大きな面には開口を開けて、各場所が視覚的にも空気の流れの点でも、適度な切れ続きが生じるように工夫している。 南端しに設けたモルタル床の「インナーテラス」は、内部空間全体をバルコニーへと連続させて、住戸全体を外部へと開くための装置である。改修前のバルコニー側開口部の曇りガラスは、これに合わせてすべて透明なものに入れ替えた。

デザイナーの想い

日本において広く普及し大量に存在する「nLDK」タイプの住戸ストックの、「n」の部分を少し工夫するだけで、それらを現代生活の多様性を受容できるものに変換できること、そして、システマティックな可動間仕切りや組立家具などを用いなくとも、安価な仕切りによる空間の囲み方を工夫するだけで、多様な空間性を実現できることを示したかった。今後様々に展開可能なひとつのリノベーションモデルを提示し得たと考えている。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

神戸市須磨区妙法寺トン松408-29
大和船舶土地株式会社
有限会社ランドサット
神戸芸術工科大学 環境デザイン学科

審査委員の評価

シナ合板で統一されたインテリアが非常にきれいである。壁で仕切るのではなく、家具でゆるやかに仕切ることによって、連続的な空間の中に多様な場を作ることに成功している。狭い空間ながらも、住む楽しさが感じられる住居になっていると思う。

担当審査委員| 手塚 由比   石川 初   長坂 常   日野 雅司   松村 秀一   Gary Chang  

ページトップへ