GOOD DESIGN AWARD

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CC

2016

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
共同住宅 [TRAYS]
事業主体名
向山正子
分類
住宅・住空間
受賞企業
ナフ・アーキテクトアンドデザイン有限会社 (東京都)
株式会社プリズミック (東京都)
受賞番号
16G100864
受賞概要
2016年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

住戸・バルコニー・ポーチを内包するスタッキングトレイのような居住スペースを設定し、それを縦横に並べて共同住宅を構成した。トレイは白く仕上げ、仕切り板のようなグレーの壁を挿入することで、住戸・バルコニー・ポーチをエリア分けしている。住戸はロフト付きにして天井を上げ、内側が閉鎖的になりすぎないようにトレイの一部を斜めにカットし、そこから光や風を取り入れつつ外観の特徴を作った。ポーチの壁にアーチ型の開口を設け、そこから隣のポーチへ行けるようにして、その連続を廊下動線としている。周辺住宅と一定の距離感を保ちながら入居者同士の程よい関わりを促し、土地勘のない入居者でも徐々に地域に定着できればと考えた。

プロデューサー

向山正子+株式会社プリズミック

ディレクター

ナフ・アーキテクトアンドデザイン有限会社 代表 中佐昭夫

デザイナー

ナフ・アーキテクトアンドデザイン有限会社 代表 中佐昭夫、天野徹平

ナフ・アーキテクトアンドデザイン有限会社 代表 中佐昭夫

利用開始
2016年1月
販売地域

日本国内向け

設置場所

神奈川県相模原市南区南台5丁目5−3

仕様

構造:木造 階数:地上2階 敷地面積:321.08㎡ 建築面積:215.41㎡ 延べ面積:396.44㎡ 最高の高さ:9.990m

受賞対象の詳細

背景

敷地は近年再開発された小田急相模原駅から歩いて数分の、一戸建てや共同住宅が立ち並ぶ場所にある。老朽化したマンションの建て替え計画であり、昔と比べて駅や周辺の雰囲気ががらりと変わっていることを考慮する必要があった。駅の利便性を生かして都心に勤務する単身〜家族世帯、および近所の大学病院関係者の入居を想定し、各階に3タイプから選べる1K4戸と1LDK2戸、上下階合わせて12戸の木造2階建てとした。

デザインコンセプト

TRAYS:スタッキングトレイのような居住スペースを設定し、それを縦横に並べて共同住宅を構成

企画・開発の意義

ポーチは自転車も置ける広めの住戸前スペースであり、トレイ内の生活に幅を持たせられるように設定している。その壁にアーチ型の開口を設けることで隣のポーチへ行けるようにして、その連続で廊下の代わりとなる動線をつくっているが、隣のポーチを通らないと建物の外に出られない。そういった専有・共有の曖昧さが、今回のような小規模(各階6戸)であれば、無理のない近所付き合いのきっかけになるのではないかと考えた。

創意工夫

トレイは白く仕上げ、仕切り板のようなグレーの壁を挿入することで、住戸・バルコニー・ポーチをエリア分けしている。住戸はすべてロフト付きにして3.8mまで天井を上げた。高い壁で囲まれた内側が閉鎖的になりすぎないように、トレイのバルコニーとポーチにあたる部分を斜めにカットし、そこから光や風を取り入れつつ、外観の特徴を作っている。 建築基準法の二方向避難が不要であることから、バルコニーには避難間仕切りや避難ハッチがなく、それが各トレイの独立性を高めている。バルコニーの開口部は住戸内から見通せるガラス建具のみで、それを開ければ周りを気にせずトレイ内を流動的に使うことができる。 賃貸情報的な分類は「ロフト付き木造2階建てアパート」だが、上がったところで真っ直ぐ立てる室内階段のつくりとし、ロフトの窮屈さを減らして実用性を高め、擬似的なメゾネットによる木造4階建てアパートのような空間を目指している。

デザイナーの想い

土地勘のない入居者が多くなりそうなので、徐々に地域に定着して行けるように、周辺住宅との一定の距離感を保ちながら入居者同士の程よい関わりを促すことができないかと考え、トレイのような居住スペースを設定している。それを縦横に並べて今回の共同住宅を構成することで、専有・共有に対する考え方を反映した固有の建物デザインとなり、同時に地域や入居者同士のゆるやかな関係形成に役立てばと考えた。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

神奈川県相模原市南区南台5丁目5-3
TRAYS / ナフ・アーキテクトアンドデザイン有限会社
TRAYS / 株式会社プリズミック

審査委員の評価

近年、木造賃貸住宅の価値が見直され始めている。それは比較的安い工事費や、木造建築の性能の向上を背景としているが、木造集合住宅のデザイン手法を考え直す良い機会ということもできる。このプロジェクトは、そんな木造集合住宅の新しい作り方のアイデアが、たくさん詰まった建築である。占有部の領域感の考え方や近隣との距離感の作り方、立体的な空間利用など、リアリティに即したデザインが高く評価された。

担当審査委員| 手塚 由比   石川 初   長坂 常   日野 雅司   松村 秀一   Gary Chang  

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