GOOD DESIGN AWARD

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CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

受賞対象名
ビッグデータビジュアライザー [地域経済ビッグデータビジュアライゼーションのプロトタイピングシステム]
事業主体名
経済産業省中小企業庁
分類
専門家向けの先端的デザイン
受賞企業
株式会社タクラム・デザイン・エンジニアリング (東京都)
受賞番号
15G150634
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本プロトタイプは、4月21日に公開された経済産業省の地域経済分析システム「RESAS」(日本経済にまつわる膨大なビッグデータを表示するためのシステム)のプロトタイプとして開発されたものです。大規模な経済データを分かりやすく、そして美しく表現するために、本プロトタイプでは数多くの先進的可視化手法が考案され、テストされました。その結果、多様で一見把握の難しい情報が、3D空間の中に美しいビジュアルとして展開されるデザイン・機能が構築されました。このプロジェクトは、日本政府がソフトウェアシステムを構築する際に、プロトタイプを本格的に活用する初めての先進的事例となりました。

プロデューサー

内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局 早田豪

ディレクター

株式会社帝国データバンク 北村慎也/takram design engineering 田川欣哉

デザイナー

takram design engineering 櫻井稔、松田聖大、木村博信、帝国データバンク 有本昂平

公開
2015年4月21日
販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

プロトタイピングのプロセスを活用した、ビッグデータビジュアライゼーションのデザイン・設計

背景

「RESAS」は国の経済ビッグデータを表示するシステムとしては世界最大級のもので、非常に先端的な取り組みとして評価されています。この複雑なシステムの設計とデザインを短期間で完成させるためには、試行錯誤による仮説検証が必須でした。このような状況に対応すべく、本プロトタイプが生まれました。プロトタイプを使い、試作を高速に繰り返すことで、 新たな設計とデザインのコンセプトを導き出すことに挑戦しました。

デザイナーの想い

様々なデータを美しいグラフィックとして可視化する試みは昨今、インフォグラフィックスとして数多く提案されるようになりました。中でもビッグデータは、その情報の膨大さから全てをロジカルに把握することが難しく、可視化が全体を捉える手段として重要な役割を担っています。本プロトタイプでは、地域経済活性化というシリアスな問題に対して、データの可視化技術やデザインが大きな貢献を果たし得ることを示しています。

企画・開発の意義

日本の経済、とりわけ地域経済は、人口減少等による厳しい構造問題を抱えています。中小企業・小規模事業者等の数が年々減少している中で、地域経済と中小企業は表裏一体の関係にあり、経済活性のために地域経済の活性は必須課題となっています。こうした課題に対し、全国規模のデータの可視化が、中小企業に対して確度の高い支援を可能とし、地域経済の発展に貢献できることを、プロトタイプを通じて強力に提案しました。

創意工夫

ビッグデータを表現する上で、棒グラフ・円グラフ・折れ線グラフといった既存の手法に加えて、地図上での3D表示や、時間軸の設定などを実装しました。大まかな全体イメージを捉えなから、シームレスに詳細部分に踏み込んでいくようなビジュアライゼーションを目指しました。全体と部分、抽象と具体といった、2つの異なる視点の間をスムーズに往来できるシステムとするために、プロトタイプでは、画面を大きく左右に分割し、左には地図の上にデータの全体像を、右にはデータの一覧やグラフといった詳細情報を配置しました。右脳的な把握と左脳的な理解の間を、高速に行き来できるような仕組みとなっています。これによりユーザーが目的を持って情報を探したり、逆に全体を俯瞰する中から、ふと、気づきを得たりすることができるようになっています。このように、様々な側面から膨大なデータにアクセスできる方法がプロトタイプとして実現されました。

仕様

iMac, Intel Core i7 3.5GHz, メモリ32GB, グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 780M, Mac OS 10.9.5以降で動作

審査委員の評価

政府や企業の持つ膨大なデータを集積し組み合わせ、可視化することでこれまで見えていなかった多くの可能性を導くという野心的なプロジェクト。 的確にビジュアライズすることで単なるデータを豊穣で示唆に富んだ情報に変換している。国という単位でのビックデータの活用は世界でも最先端の試みであり、その活用は国、県、自治体、企業などに大きく開かれている。デザインにとってもその力を国の上流工程で利用する意義深い試みである。

担当審査委員| 永井 一史   柴田 文江  

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