GOOD DESIGN AWARD

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CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
築古ビルのバリューアップ転貸事業 [築古ビルの耐震化とリノベーションによるバリューアップ転貸事業『Reビル』]
事業主体名
三菱地所レジデンス㈱+㈱メックecoライフ
分類
ビジネスモデル
受賞企業
三菱地所レジデンス株式会社 (東京都)
株式会社メックecoライフ (東京都)
受賞番号
15G131205
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

築年数が経過した中小ビルを、現在のニーズに合わせ再構築する具体的事業モデル。本事業では、耐震補強工事や内装のリノベーション工事費用を当社が投資する。リノベーションされたビルは、当社が10年程度賃貸管理するマスターリースにより投資回収を行った後、オーナー宛に返還される。ビルオーナーは最小限の投資リスクで、築古ビルをバリューアップすることが可能となる。これまでの「巨額の投資をもって修復しなければ価値を失い続けていく」という築古ビルへの新しい提案として、また環境負担が大きい「スクラップ&ビルド」に替わる選択肢として本モデルを展開している。現在3棟の事業化を完了。5年間で30棟の事業化を目指す。

プロデューサー

三菱地所レジデンス株式会社 資産活用室長 大井田篤彦

ディレクター

株式会社メックecoライフ 常務取締役 明嵐二朗

デザイナー

三菱地所レジデンス株式会社 資産活用室 荻原哲也、熊谷彰宏

左から熊谷、明嵐、荻原

利用開始
2014年5月
販売地域

日本国内向け

設置場所

千代田区、中央区を中心とする都心部

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

オーナーと当社双方の便益を追求しつつ、築古中小ビルを再構築する事業モデル

背景

当社グループでは都心部において新築大型ビルの開発・供給を行なっている。その一方で周辺地域の築古中小ビルの空室率が上昇し、特に耐震性に問題のある築古中小ビルの経済価値は急速に低下している現状である。 この問題に対してビルオーナーの巨額投資による修復・スクラップ&ビルトが容易に出来ない現状は都市環境の大きな問題であり、信頼性が高く容易に行える築古中小ビルの有効活用の手法が必要であると考えた。

デザイナーの想い

新築大型ビルやマンションを開発する企業グループとして、周辺環境を更に活性化させるために既存の築古中小ビルのスクラップ&ビルドによらない資産価値の再生は、今後の都市環境に大きな意義を持っている。 築古ビルの再生のために、ビルオーナーの資金負担の軽減と当社の投資回収を両立させる事業モデルを構築することで、今後の継続的な築古中小ビルの再生事業を可能とし、調和のとれた都市環境を造りたいと考えている。

企画・開発の意義

築古中小ビルの取り扱いは都市環境における重要な要素であるが、それを担うのはビルオーナー個人である。最小限の投資で耐震性を含めた再生・改修を行い、既存ストックの有効利用を実現することは、問題解決の一つの方策となる。 オーナーと当社双方の便益を追求し、双方がWIN-WIN関係となる本事業モデルは、必然的に都市環境の向上に繋がるものだと考える。

創意工夫

本事業モデルを成立させるため、以下の取り組みを行った。 ①ビルオーナーの負担を極力なくすマスターリース方式の採用 ②ビルオーナーの最小の投資で最大限の資産価値の再生が可能なモデルの構築  ①ついては改修工事費の当社負担、空室保証型のマスターリース、再生した状態での返還といったオーナー負担を限りなくゼロにする事業モデルを構築した。またこのような提案は投資に消極的なオーナーだけでなく、昨今の工事費高騰により建替に二の足を踏んでいるオーナーに対しても工事費高騰が収束するまでの有効な暫定利用策として評価されている。  ②については、現存の仕上げを出来るだけ取り除き築古ビルの素材を活かした仕上げにしつつ、オフィス内にキッチンやサンルームといった従来のオフィス空間にはないコミュニケーションスペースを設置すること等により、工事費抑制と使用価値向上による資産価値再生に成功した。

仕様

主に都心部におけるビル1棟

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京R不動産WEBサイト

審査委員の評価

築古中小ビルの空室率が上昇し、特に耐震性に問題のある築古ビルの経済価値は急速に低下している。一方ビルオーナーの巨額投資による修復・スクラップ&ビルトは容易に行えないのが実情であった。この課題の解決には、信頼性の高い築古中小ビルの有効活用法が必要であると考え、三菱地所レジデンスが『Reビル』という事業モデルを創出した。始めに、ビルの耐震補強工事・デザインされた内装工事等リノベーションを行う。当該改修工事の投資費用はオーナー負担ではなく、100%同社が負担する。再生後のビルは、同社にて賃貸管理を行いつつビルオーナーへ空室保証型の賃貸料を支払い、その転貸差益にて投資回収を行う。10年程度経過した後、ビルはバリューアップした状態のままビルオーナーへ返還される。これにより無人の築古ビルを所有し収入を得られなかったビルオーナーがリスク・不安を抱えることなく、再び賃貸収益を得ることができ、最終的にリノベーションしたビルを手にいれることが可能となる。理想的な当該ビジネスモデルには既に実績があり、スクラップ&ビルドに替わる新たな選択肢の登場は、都市再生に寄与することが期待される。革新的なビジネスモデルとして高く評価した。

担当審査委員| 日高 一樹   青山 和浩   櫛 勝彦   林 千晶  

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