GOOD DESIGN AWARD

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CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
新築住宅 [木のカタマリに住む]
事業主体名
網野禎昭
分類
住宅・住空間
受賞企業
網野禎昭 (東京都)
株式会社平成建設 (静岡県)
株式会社宮田構造設計事務所 (東京都)
受賞番号
15G090849
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

わずかな割れや欠点のために市場流通しないスギ製材を大量に活用した住宅。 屋根も床も壁も、無垢の木材を隙間なく並べた、木のカタマリの家。 木は、軽さ、強度、断熱性、蓄熱性、調湿性、美しさなど、様々な特徴をバランスよく備えている。木をカタマリとして利用することで、多様な特徴の相乗効果を引き出している。

デザイナー

網野禎昭+株式会社平成建設 角田充、奥村賢史、土屋和之

詳細情報

http://www.heiseikensetu.co.jp/work/detail/ex41/

利用開始
2015年4月
販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

低市場価値材を活用した構法での家づくり。木をカタマリとして利用する事で、本来木が持つ良さを引き出す。

背景

日本林業の衰退により森林は充分な手入れがされず荒廃が目立つ。節が多く丸みやひび割れのある木材は欠点材と呼ばれ、デッドストックとして製材所の片隅に行き場を失い大量に放置されている。国産材が高価な理由には消費者の選り好みにも原因があり、このような低市場価値材を無駄なく活用することができれば、山に戻る利益も増えると考えられる。

デザイナーの想い

低市場価値材を高価な設備を必要とせずに建築へ活かす。今まで破棄されていた山の恵みを無駄なく使い、林業に従事する人々が喜んで木を出してくれる社会を目指すことも、木造建築の大切な視点であると思う。

企画・開発の意義

近年、国内では新たな木材需要の創出が期待される大型の積層パネルの開発が進められているが、大規模な設備投資が必要である。国内林業・木材産業の活性化のため、『低質材や残材の構造用面材としての有効活用』を狙う点では、本提案も同様であるが、スクリュー・釘・ダボなどによる”ローテク”とも言える手工業的製造にこだわった構法であるため『多様な中小規模事業者の参入』に道を開くものである。

創意工夫

1.低市場価値材を高価な機械設備を用いない方法で積層して付加価値の高い面材とするものが本技術である。積層時の接合方法は、スクリューや釘あるいはダボ打ちのいずれかであるが、単一の接合方法であっても、挽板の配列・種類を変えるだけで多様な断面構成が可能となる。吸音性能や通気・配線スペースなどを備えた多機能性の壁・床面材や、大小様々なスパンに対応する木質スラブなど『多様な品種を同一の製造ラインを用いて製造できるメリット』が生まれる。2.木材は、軽さ・加工性・強度・断熱性・蓄熱性・調湿性・美しさなど、様々な特徴をバランスよく備えた素材である。その木材をカタマリとして利用することで、これらの特徴の相乗効果を期待することができる。温熱性能に関しても木材のカタマリが持つ蓄熱性も評価することで外気温の変動を受けにくい安定した空間が可能になる。この住宅では外部に断熱材を付加して、内部環境の更なる改善を施した。

仕様

木造2階建・建築面積:125.46㎡・延床面積:139.59㎡

どこで購入できるか、
どこで見られるか

木のカタマリの家

審査委員の評価

CLT等特殊な生産施設やエンジニアリングを前提とする新しいタイプの木造建築に対して、どの地方にもあって捨てられているような木材だけを用い、中小規模の生産者でも加工や施工が可能な構法を構想し、同時に独自の空間デザインに結実させた点が高く評価できる。

担当審査委員| 古谷 誠章   篠原 聡子   中村 拓志   松村 秀一  

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