GOOD DESIGN AWARD

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CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
賃貸住宅 [岡本 ni.co.i.chi]
事業主体名
大和船舶土地株式会社
分類
住宅・住空間
受賞企業
大和船舶土地株式会社 (兵庫県)
有限会社ランドサット (大阪府)
神戸芸術工科大学 プロジェクトチーム (兵庫県)
受賞番号
15G090828
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

計画地のある神戸市東灘区岡本地区は阪神間を代表する戦前から続く住宅地です。本計画は長い間空家となっていた木造住宅の2戸の賃貸住宅へのリノベーションです。建物中央に界壁を作り手前と奥の2住戸に分割。手前のTYPE1は、広いサニタリーとリビングが一体となり、吹抜によって上下階もつながる水平と、垂直に広がりある住戸。奥のTYPE2は、半屋外的なエントランスホールの螺旋階段によって上下階がつながり、断面形状を工夫して2階にロフトを組み込んだ住戸となっています。阪神淡路大震災による破損箇所を補修、改修を施して構造スペックをあげながら、既存住宅の面影を強調したリノベーションとなっています。

プロデューサー

大和船舶土地 代表取締役 鈴木祐一

ディレクター

神戸芸術工科大学プロジェクトチーム(川北健雄、花田佳明) 有限会社ランドサット 代表取締役 安田利宏

デザイナー

有限会社ランドサット 代表取締役 安田利宏

有限会社ランドサット 代表取締役 安田利宏

詳細情報

http://www.daiwasenpaku.co.jp/

利用開始
2014年10月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

兵庫県神戸市東灘区岡本

仕様

木造(築約35年)地上2階建 一戸建住宅を賃貸住宅へリノベーション。敷地面積:92.2m²/建築面積:47.2㎡/延床面積:80.4㎡/専有面積 TYPE.1:35.6㎡, TYPE.2:44.8㎡

受賞対象の詳細

背景

計画地は六甲山を背景にマンションと戸建住宅が混在した町並みの中の専用通路が長い旗竿地にあります。家族世帯が多かった岡本地区も単身世帯の割合が増えつつあります。古くからの岡本の町並みが消えつつある中、不動産価値の低い旗竿地の老朽化した住宅を、単身世帯を中心とした若者層を対象にした賃貸住宅へリノベーションすることで、町の活性化と町並み保存の共存につながると考えました。

デザインコンセプト

震災以前から建つ戸建住宅の歴史的役割を継承しながら、新たな需要に対応した住居の改修計画

企画・開発の意義

人知れず空家で放置されていた木造住宅を、構造スペックを高めながら現代の需要に即した賃貸住宅へ改装を行ったこと。小さくて目立たない木造住宅の地道な改修の積み重ねが、古き良き岡本の町並みの保存につながっていきます。また施行されたばかりの空き家対策特別措置法の、受け皿となる計画となっていきます。

創意工夫

小さな住宅をさらに2分割することで、1戸当りの専有面積がより小さくなります。本来閉じられるサニタリースペースを開放的にして水平方向に広がりを持たせ、また天井を現しにして垂直の広がりを持たせることで、面積に現れない広がりを演出しています。耐震要素の構造用合板を2種類使い、さらに仕上も変えることで、変化に富んだインテリアを作り出しました。構造補強に鋼製ブレースを採用し、新たに鉄製の螺旋階段を取り入れたりしながら新旧の素材が対比的にデザインに取り込まれ、リノベーションされた住宅であることを強調しています。外観デザインに変化の無い範囲で、開口部の位置を変更し、暗い旗竿地に明るさを取り入れています。既存樹木も保存したり、同事業者所有の隣接する賃貸住宅とデッキテラスを介してつながりを持たせたりしながら、建物外部でも様々な仕掛けを試みています。

デザイナーの想い

目立たない小規模の改修計画ですが、社会問題が映し込まれた重要なプロジェクトと考えます。一般解が無い空家問題も事業者と研究者、建築家、施工者のチームワークによる地道な個別解の提示の連鎖が、町並みの保存と地域の活性化につながっていきます。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

大和船舶土地株式会社
大和船舶土地株式会社
有限会社ランドサット

審査委員の評価

旗竿敷地のどんつきにある古い木造の賃貸住宅、と言えば空き家になったら、いかにもそのまま朽ちてしまいそうな予感がする。それは、古さもさることながら、サイズと間取りの問題でもある。この事例は、家族の構成員数が少なくった現在の状況を的確にとられたリノベーションといえるだろう。建物と敷地のわずかの隙間をいかした階段室はなかなか魅力的で、ひとつの住宅から二つのメゾネットの住戸が生み出され、結果して現在のニーズにあった賃貸住宅となっている。既存の古い架構がうまくインテリアに生かされており、古いなりの魅力を創り出している。

担当審査委員| 古谷 誠章   篠原 聡子   中村 拓志   松村 秀一  

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