GOOD DESIGN AWARD

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CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
団地の住戸の再生 [滝山団地Y邸リノベーション]
事業主体名
個人
分類
住宅・住空間
受賞企業
DABURA.m (大分県)
アンプインテリアデザイン (東京都)
受賞番号
15G090824
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

団地の一住戸のリノベーション。ご主人が生れ育った分譲タイプの公団団地の住戸である。区画は15坪に満たないスペース。既存の間取りは2DKであった。取り壊し可能な間仕切りを撤去し、新たに1LDKに変更した。キッチンは壁付けからアイランドに変更。風呂は防水から全て改修し、脱衣所を新たに設けて便所と一体化した。このリノベーションで最も特徴的なのはヘリンボーンのフローリングである。それは床材であるが、床から壁へ連続させて、空間の骨格や指向性を引き出し、移動すると次の場面に空間が移り変わってゆくような、展開を感じられるような構成とした。

プロデューサー

DABURA.m 光浦高史

ディレクター

アンプインテリアデザイン 小早川梓

デザイナー

DABURA.m 光浦高史

竣工
2014年10月
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都東久留米市滝山団地

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

空間に骨格、質感、展開を与え、団地の空気感を活かしながらも全く異なる場所として生れ変わらせる。

背景

団地は老朽化や居住者の高齢化が問題とされる一方で、住環境として見直されるべき点は多い。リノベーションの対象として価値は大きい。今回の応募対象はご主人が生れ育った住戸だが、ご夫妻はこの場所や環境を気に入っており、新たな生活の場としてリノベーションすることを考えた。団地のよい雰囲気を保ちつつも、水廻りを現代にあった機能として、好きな素材の質感を活かして全く新しい空間を作って欲しいと要望された。

デザイナーの想い

ほとんどの老朽化した建築物は、適切に手を施す事によって、新築では得られない新たな価値を獲得することができるのに、次から次へと壊されてゆく。まだまだ建築物の所有者層にリノベーションの価値が広く認知されていない。特に団地については、その大きな潜在的価値を引き出されないまま大量のストックが全国で放置されている。ひとつひとつ仕事を積み重ね、リノベーションの価値を訴求してゆきたい。

企画・開発の意義

団地は多くの可能性を秘めていると思う。継承すべき部分を注意深く選び取り、潜在的な魅力を読み取り、重ねられて来た時間を大切にしながら新たにデザインを施す事で、新築の集合住宅では得られない価値を具えることができる。まずは一住戸から、それを具体的に示す事ができた。

創意工夫

ただのリフォームではなく、団地ならではの魅力を引き継ぎながら、新たな空間の骨格といえるようなものを仕込みたかった。ミモザヘリンボーンや無垢の素材については初めに要望されたものだったが、それを表面的な仕上材にとどめず、床から壁に連続する面として扱った。 団地では、キッチンや風呂等の設備廻りの改修は難易度が高い。管理組合ではまだ本格的な改修に対応できておらず、新たな配管の為に穴を開けられないからである。それらは制限要素にはなる。しかし、適切に既存の開口や配管ルートを読み取りながら新たに設定することで、一部露出する部分等も意匠要素と考え、違和感ないように仕上られた。 キッチンの天板は、60mm厚の3枚矧ぎの無垢ウォルナット材を使用し、日常生活の中で手に触れる部分の質感を高めた。無垢材のため経年変化で傷等がついても望ましいエイジングとして期待でき、研磨処理によって表面を削っても長い年月使用できる。

仕様

構造:鉄筋コンクリート造 規模:地上4階建て  住宅面積:49.27㎡/14.90坪

審査委員の評価

日本中に数多く存在する集合住宅団地の2DK。かつて3〜4人家族向けに供給された住戸を今日の少人数世帯用にリノベーションすることへの需要は多い。様々な設計が可能であるが、1室性を強調した本デザインはもとのスケルトンの可能性を引き出す一つの方法を示している。

担当審査委員| 古谷 誠章   篠原 聡子   中村 拓志   松村 秀一  

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