GOOD DESIGN AWARD

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CC

2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ものづくりデザイン賞

受賞対象名
パン画像識別装置 [ベーカリースキャン]
事業主体名
代表取締役社長 神戸 壽
分類
業務用店舗什器/商取引用業務機器
受賞企業
株式会社ブレイン (兵庫県)
受賞番号
15G080792
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「BakeryScan(ベーカリースキャン)」は、トレイ上のパンをカメラで撮影して、その個数と種類を一括識別する装置である。10個程度であれば約1秒で識別し、明細を表示し合計金額を計算する。精算スピードを飛躍的にアップし、レジ待ち行列を緩和できる。また、パンの名前や価格を覚えていない新人でも、すぐにレジを担当することができる。自動学習機能を備えているため、初期登録が簡単で、使うほどに識別精度が向上する。「BakeryScan」は バーコードが使用できない商品の精算業務に革命をもたらす次世代のレジシステムである。

プロデューサー

株式会社ブレイン 代表取締役社長 神戸 壽

ディレクター

株式会社ブレイン 事業推進部 部長 多鹿一良

デザイナー

大宮篤士

詳細情報

http://www.bakeryscan.com/

発表
2014年3月
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

BakeryFactory(全店)、ベーカリーショップ、ドーナツショップ、パティスリー等

仕様

※動作環境:WindowsOS装置サイズ:A3タイプ(幅535mm×奥行400mm×高さ585mm) 正方形タイプ(幅445mm×奥行400mm×高さ585mm) ベーカリーショップのレジカウンターに設置し、BakeryScanに内蔵されたカメラによってパンを識別し精算する。識別時間は、1トレイあたり約1秒)

受賞対象の詳細

背景

ベーカリーショップで実験した結果、30種類より100種類程の品揃えの方が単位面積の売上高は約50%上がった。また裸のパンと包装パンでは、裸のパンの方が売上は3倍になった。しかしパンには直接バーコードを付加できない。故に店員は品名と価格を記憶する必要があるため、精算に時間がかかり、店員の教育に多くのコストがかかっている。このような背景でバーコードが付加できない商品を識別するシステムのニーズがあった。

デザインコンセプト

販売や接客の邪魔にならず、あらゆる店舗に調和するスタイリッシュで機能的なデザイン

企画・開発の意義

「BakeryScan」は、店員と客が対面する重要な場所に設置する機器である。従ってそのデザインは機能性の追求だけではなく、あらゆる店舗に馴染み、お客様に心理的抵抗を感じさせないことが重要である。デザインコンセプトは「スタッフの動作を妨げない(レジ操作・金銭授受・商品包装など)」「店舗デザインとの調和」「清潔感の演出」「お客様に優しい」「先進性のアピール(話題作り)」である。

創意工夫

当初、カメラはトレイの中心上であった。それでは接客の目線を遮ることになり、包装動作にも影響が出て不評であった。そこで斜めから撮影しても識別精度が落ちないように、画像の補正技術を開発し、カメラの取付角度やレンズの種類も様々な物を試した。また、カメラと照明モジュールを近接して配置する必要があるため、照明の熱がカメラに影響を及ぼす。このため、放熱効果が高いアルミ素材を採用した。アルミが持つ質感を活かすため、5mm厚のアルミ単板に曲げ加工を施し、美しい曲面を造形することに成功した。また、放熱穴は通常は排熱効率を上げるため上部に設けることが多いが、パンくず等が入り故障の原因になる。支柱背面に27個の小さな放熱穴をグラデーション状に配置することでゴミの侵入を防ぐと共に必要な放熱効果が確保できた。

デザイナーの想い

あらゆる店舗に調和し、世界初の先進性をアピールできる美しいデザインを目指した。現場で店員と客の動作を分析し、それらを妨げない設計にこだわった。また、店舗によって設置方向が異なるため、どの方向から見ても違和感のないデザインを心がけた。構造面では、故障時の作業性を考慮し、容易に分解できるようにした。また、不意の衝突で装置が滑らないよう、裏面には比重が重く錆に強いステンレス板を配した。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

株式会社ブレイン
ベーカリースキャン
株式会社ブレイン

審査委員の評価

画像認識型のPOSシステムは過去にも受賞事例があるが、本製品はベーカリーショップにおけるパンの会計に特化している点でユニークな提案である。オープン販売されるパンはバーコードなどが取り付けられないため、会計の際は店員が全てのパンの特徴と値段を把握している必要があったが、画像認識によってわずか1秒での会計が可能となり、業務効率を劇的に改善した点を評価したい。また、熱伝導性の高いアルミフレームの採用によって、カメラと照明が隣接する事による熱問題を解決しており、機能における必然性が質の高いデザインを導いている。 アルバイトなどの経験値の浅い店員の活用だけでなく、幅広い人材の就労支援に繋がる可能性も秘めており、テクノロジーが新たな雇用機会を生み出すという視点において、今後の展開を期待したい提案である。

担当審査委員| 橋田 規子   加藤 麻樹   重野 貴   寺田 尚樹   樋口 孝之  

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