GOOD DESIGN AWARD

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2015

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ものづくりデザイン賞

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受賞対象名
人体内臓分解模型 [KaRaDa]
事業主体名
株式会社マキトー・コンフォート
分類
教材・教育用品
受賞企業
株式会社マキトー・コンフォート (新潟県)
受賞番号
15G010086
受賞概要
2015年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

小学生の理科授業において「実感を伴った理解」という目標を達成するため、プラスチック製人体模型ではできなかった、臓器の柔らかさを表現した解剖模型。主要な臓器をニット地と綿で縫いぐるみ状に成形することによって、柔らかな内臓の感触を実感し、お腹に収まっている腸を引き出して、その長さに驚くという体験ができる。KaRaDaは成人の二分の一縮尺なので、3.8mの腸の長さを表現している。食道から胃そして小腸・大腸と、一連の消化管を取り出してみれば、一本の長い管であることが実感できる。これら臓器を二分の一縮尺の85cm丈全身骨格模型に収納してみると、肋骨で守られた心臓や肺と柔らかなお腹の位置関係がよく分かる。

プロデューサー

株式会社マキトー・コンフォート 社長 巻渕達夫

デザイナー

株式会社マキトー・コンフォート CFH事業部 部長 稲月照美

詳細情報

http://www.jintaimokei.com/karada.html

発売
2014年9月
価格

20,000 ~ 34,000円

販売地域

日本国内向け

仕様

プラスチック素材と違い、柔らかな感触の縫いぐるみ状の臓器からなる内臓模型。素材はニット地と綿を使用。心臓・肺・肝臓・腎臓・食道・胃・小腸・大腸を成人の二分の一縮尺で成形。舌の奥からつながる消化管は内部が貫通しており、付属のビー玉を通すことができ、最後は便の表現となって出る。小腸・大腸は伸縮性があり引き出して伸ばすと3.8mになる。透明アクリルスタンドか、二分の一縮尺全身骨格模型にセットする。

受賞対象の詳細

背景

平成23年に新学習指導要領が実施され、小学校理科の目標に「実感を伴った理解」が新たに加わった。しかし市場にはプラスチック製の人体模型ばかりで、骨格の表現に適しているものの、本来柔らかな内臓の表現には全く不適当な素材であった。特に食物の消化吸収で消化管を教えようとすると、消化管が一本の長い管であることを理解させなければならない。そのためにはお腹から腸を引き出し、その長さを体感させることが一番である。

デザインコンセプト

柔らかな臓器の形及び位置関係と、消化管が一本の管であることを実感を伴って理解されるようデザインした。

企画・開発の意義

骨格模型や内臓模型は、ともすれば子供達から気持ちが悪いと敬遠されがちである。消化管を学習することによって、口から食物が入ると体が消化吸収という作用を、実に長い行程で続け排泄に至ることを実感をもって理解してもらう。私達の命は体内の循環の中で維持されているに留まらず、体外とも大きな循環の輪の中にあることを体感する。それによって、自愛の心も育まれ、環境と共存しているという感覚を育てることにも繋がる。

創意工夫

狭いお腹の中に長い腸を簡単に収納し、収まった小腸・大腸の外観が一定の解剖学的レベルを維持するよう工夫した。そのため各臓器の位置を固定するフェルトの固定具を作り、下部を少し袋状に成形することによって小腸を簡単に収容でき、その周りに円還状に大腸を配置して、解剖学的外観を整えた。各臓器の固定には、プラスチックスナップを用い金属アレルギーの問題を回避した。固定具のスナップの位置には係止する臓器名を印字し、臓器毎にスナップの色を変えて合せやすくした。食道の上方には舌を縫いぐるみ状に表現し、アクリルスタンドや骨格模型にセットした場合、舌が見える口から食道・胃につながる位置関係が子供達に納得し易くした。また、大腸の下端には便を表現した茶色の袋をつなげ、普段は大腸の中に隠し、喉からビー玉を子供達の指で蠕動運動を模して送って行って、3個たまると大腸の外に便として押し出される工夫も、子供たちを楽しませている。

デザイナーの想い

大人はプラスチック製の内臓模型を見ても、頭で翻訳して違和感を感じない。しかし、子供の感覚からすれば硬い内臓や、厚い一塊りの小腸は、柔かで伸ばすと長いと言葉で教えられてもヘンな体験である事に違いはない。このことを敏感に感じているのは、現場の理科の教諭である。手作りの模型を作ったりして生徒の自発的興味を喚起し、生徒参加型の授業を構築する努力をしている。忙しい中頑張っている先生の思いを応援したかった。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東急ハンズ渋谷店
KaRaDa
KaRaDa in スケルトン
アナコミカルショップ

審査委員の評価

リアルながら気持ち悪くない、むしろカワイイ色と質感で興味を抱く。触って、扱ってみたくなる。腸の長さに驚く。口から入れたビー玉が肛門から出てきて記憶に残る。結果、デザインの目線が介在することで、苦手だった理科の授業が好きになるという学習機会の創出にまで可能性を広げる。子供のころ、この内臓模型に触れたのがきっかけで今は医者である、という人が現れてほしい。

担当審査委員| 重野 貴   遠山 正道  

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