GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
書籍 [日本酒味わい事典]
事業主体名
福島宙輝
分類
研究活動、研究手法
受賞企業
慶應義塾大学 (神奈川県)
受賞番号
14G141180
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

和食が世界遺産に登録され,日本の食文化の豊かさが再発見されようとしています.しかし和食とともにある日本酒は,その魅力が十分に語られることなく現在に至っています.日本酒の味わいを私たちはどれだけ表現できるでしょうか.甘い・辛い,フルーティのみで日本酒を語ってはいないでしょうか.日本酒には,豊かな味わいがあります.呑む人の一人ひとりが味わいを語ることで,一人ひとりが日本酒の味わい文化を構築する.そんな社会を創りたくて,私たちは日本酒味わい事典を提案します.

プロデューサー

慶應義塾大学院, 福島宙輝

詳細情報

http://www.facebook.com/sakePJ

利用開始
2013年6月
価格

700円

販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

日本酒のテイスティングワードや香りの表現,心象風景を豊富な日本酒銘柄と表現事例から紹介する

背景

ソムリエは,魅力的なことばを駆使してワインの豊かな味わいを語る.今日世界に広がるワイン文化における彼らの貢献は大きい.一方我が国の日本酒業界は,伝統的にその魅力的な味わいを消費者に伝えることは重視されてこず,一般に「甘い・辛い」「フルーティ」程度しかその味わいを表現することばが無い.この現状を打破し,日本酒の魅力的な味わいを一人ひとりの消費者が語る社会を目指し,『日本酒味わい事典』を作製した.

デザイナーの想い

和食が世界遺産に登録され,日本酒も世界に向けて広がりを見せようとしています.しかし,日本酒の味わいを私たちはどれだけ表現できるでしょうか.甘い・辛い,フルーティのみで日本酒を語ってはいないでしょうか.日本酒には,豊かな味わいがあります.呑む人の一人ひとりが味わいを語ることで,一人ひとりが日本酒の味わい文化を構築する社会に向けて,日本酒味わい事典を提案します.

企画・開発の意義

本研究は知能研究の文脈のみならず,酒造・酒販業界からも高い評価を得ています. 明治以降日本酒の利き酒は「管理上出してはいけない香り」を検出するための分析に主眼が置かれ,ワインのように「いい香り」を表現するものではありませんでした. 本研究は日本酒の魅力的な味わいを表現体系を記述する我が国初の取組みであり,成果物としての事典は味わいという点から日本酒に新たな価値をもたらすものと考えています.

創意工夫

味わうという行為は,高度な知的行為です.本研究では日本酒を例題に「味わう」という行為を考察しました.そして味わいの熟達と学びを促すツールとして『日本酒味わい事典』を提案します.筆者らの問題意識は,どうすれば日本酒をより深く味わい,ことばを紡ぎだし,味わいを細かく言語化し記述することができるかという点にあります. デザインにあたり,内容の上での工夫は①見出し語の定義②具体的な日本酒銘柄に基づいた用例③用例文を記述した際の,著者の「呑みストーリー」の3点です.とりわけ②に関しては,日本酒ならではの意味(例えば,「ふくらみのある」が「米の旨味」を表すように)を利酒師の視点から記述しました.そして③が特徴的で,客観的な意味の記述のみならず,実際に筆者が日本酒を飲んで用例を出した際のストーリーを記述しています.このように,実際に読者が日本酒の味わいを表現する点までを見据えたデザインとしています.

仕様

A5版,92ページ.右綴じ縦書き.

どこで購入できるか、
どこで見られるか

慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス
facebook ページ

審査委員の評価

世の中には、言葉で表現できるものとできないものがある。およそ食文化は、言語化が難しい領域のものである。しかしこのプロジェクトでは、日本酒の味わいの言語化に挑戦し、日本人からみても説得力のある日本酒の香りや味の表現、「呑みの文化」の解説を実現している。世界で高まる日本酒への理解を深め、本質的な価値創造につなげている点を評価したい。

担当審査委員| 南雲 勝志   石川 初   林 千晶   横川 正紀  

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