GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
メモリーブックによる認知症の予防・改善 [私の絵本 〜読みたくなる自分史による回想法〜]
事業主体名
私の絵本カンパニー
分類
個人・家庭向けのサービス・システム
受賞企業
私の絵本カンパニー (秋田県)
受賞番号
14G131104
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「私の絵本」は認知症の非薬物療法である回想法を「いつでも、どこでも、1人ででも」行うことを可能にする仕組みです。本人の幼少期など懐かしい写真と昔話しで作る「絵本」は、「『誰でも、年をとっても、何度でも』読みたくなる」自分史です。  「絵本」は、認知症の予防・改善という回想法効果だけでなく、心の通い合う世代間コミュニケーションをもたらします。特に心身に負担のかかる介護生活において、感動と感謝の気持ちを改めることで、前向きに取組むきっかけとなる効果があります。  高齢化率全国一の秋田県から全国へと発信する「私の絵本」は、認知症予防・改善を通じて心身両面での豊かな社会に貢献します。

プロデューサー

株式会社かんきょう 取締役 阿部翔

ディレクター

株式会社バウハウス 代表取締役 森川恒

デザイナー

私の絵本カンパニー 代表 北林陽児

詳細情報

http://watashiehon.wix.com/watashi-ehon

発売
2013年10月1日
価格

48,000 ~ 100,000円 (印刷数量によって変動 最低数量はハードカバー3冊48,000円(税別))

販売地域

日本国内向け

仕様

認知症対策の仕組みとしては無形。物理的な本としての「私の絵本」は21cm×21cm ハードカバー 20ページ。

受賞対象の詳細

背景

高齢化社会が進展する中、「平均寿命84歳」「85歳以上の認知症有病率40%」は、大多数の家族が認知症老親を抱えることを意味します。私の祖母(85歳)も認知症ですが、繰返し話す昔話と写真で自分史を作ったところ、症状に明らかな改善が見られたことが開発のきっかけです。その改善の原因を調べて行く中で、回想法とメモリーブックの研究論文から自分史効果には一般的再現性があることを知り、事業化に至りました。

デザインコンセプト

「誰でも・年をとっても・何度も」読みたくなる自分史による「いつでも・どこでも・1人でも」できる回想法

企画・開発の意義

第一に、大多数の家族が認知症老親を抱える「国民皆介護」の時代を支える意義があります。第二に、自分史が認知症に効くという全く新しい発想を提示することで、回想法を始めとした非薬物療法の重要性・有効性を社会に訴える意義があります。第三に、全ての人々に関わる問題の解決策としての付加価値を自分史に加えることで、自分史作成を一般化し、新しい文化と産業を創出する意義があります。

創意工夫

回想法のポイントは、記憶を蘇らせるための五感への刺激です。「絵本」は本人と直接関係のある懐かしい写真と、本人の昔話しをまとめた文章を組み合せることで、視覚効果で記憶を蘇らせることができます。  体力・認知力ともに衰えた高齢者が使用することを前提に、サイズを小さく、ページ数・文字数は少なくとどめ、文字サイズは大きくしました。これによって「いつでも、どこでも、1人ででも」回想法が可能になり、聞き手の時間的・心理的負担という回想法のネックを乗越えられます。  なお、聞き取り取材を行うため、①昔話をする ②写真を準備する 2点のみで制作することができます。取材のもう1つの目的は、制作過程においても回想法効果をもたらすことです。これによって取材の段階で、失った記憶が次々に蘇ったケースや、気力を回復して絵本作成に取組むケースなどの実績があります。

デザイナーの想い

自分史制作は、介護者が被介護者への感謝や感動の気持ちを改めることで、介護上の心理問題を乗越え、積極的に取組むきっかけにもなります。これは決して過去志向ではなく、過去を用いて現在を明るくするための仕組みなのです。記憶の蓄積という成熟社会特有のリソースから生まれる感動・感謝を、この時代の心の持ち方として提案したいです。高齢化の面で、日本全体の10年先を行く秋田から、先進事例を提示します。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

(株)かんきょう泉ショールーム 秋田贔屓 秋田県立図書館 秋田市立中央図書館明徳館
私の絵本カンパニー
テレビ東京ニュースアンサー番組HP 特集動画

審査委員の評価

お年寄りの自分史を一冊の本に編集し、これを通じて介護者、被介護者、または家族が心を通わせともに感動を共有できる点がすばらしい。高齢者が増えている中で一人一人のお年寄りに寄り添ったこのような認知症予防・改善の思索を評価した。

担当審査委員| 暦本 純一   江渡 浩一郎   中川 淳   日高 一樹   松下 計  

ページトップへ