GOOD DESIGN AWARD

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特別賞
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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
パンフレット [オレンジキッズケアラボ パンフレット]
事業主体名
オレンジキッズケアラボ
分類
個人・家庭向けの広告、宣伝
受賞企業
オレンジキッズケアラボ (福井県)
受賞番号
14G121046
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

障害を持つ子どもたちや家族の安心で幸せな暮らしを発見する事業において、その理念や想いを伝えるため、パンフレットのデザインで表現した。 それは、誰も見たことがないカタチで、楽しいけれどちょっと一手間かかるパンフレット。 一見すると、まるでおもちゃのような楽しさを感じ、重ね方で三角窓から覗く親しみやすいキャラクターの顔が変わるなど、つい手にとって様々な側面から眺めてみたくなる。しかし手元に置いておきたくなるような愛らしさに反して、片付けや持ち運びするにはやや取り扱いにくい。 それは、障害者の本質と社会での現状を示しており、「ちょっとした気づきでみんなが安心して楽しく暮らせる」ことを投げかけている。

プロデューサー

株式会社オレンジキッズケアラボ 代表取締役 戸泉めぐみ+オレンジホームケアクリニック 代表 紅谷浩之

ディレクター

株式会社ソフトストーンズ 鴛渕孝子

利用開始
2014年6月
価格

0円 (企業紹介パンフレットのため、基本は無料配布)

販売地域

日本国内向け

設置場所

オレンジキッズケアラボ

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

誰も見たことがないカタチで、楽しいけれどちょっと一手間かかるパンフレット

背景

90年代後半より周産期医療の高度先進化が進み、以前は延命が難しかった重度障害を持つ新生児も救うことができるようになった。しかし一方で、退院してからの生活については、制度もサービスも足りておらず、多くは社会から孤立した状態で家族が抱え込むしかないという現状がある。 彼らの安心で幸せな暮らしを発見するサポートチームとしてオレンジキッズケアラボを創設し、ケアと共にまちの意識を変える試みに取り組んでいる。

デザイナーの想い

この事業が持つ、今回のデザインにおいて、(1)一見して他とは違う、(2)よく触れあうと楽しさが分かる、(3)既存のスペースには納めにくい、という障害者をとりまく3つのポイントを表現した。 このパンフレットを手にすることで、障害者の存在やその生き方に気づき、彼らに対する人々の意識が変わり、誰もが楽しく暮らせるまちづくりのヒントになることを期待している。

企画・開発の意義

地域で共に暮らす人々が、偏見や思い込みといったステレオタイプに捕らわれていることに気づき、それが個性という面白さとの表裏一体な関係にも気づくことが、誰もが安心して暮らせるまちを創るファーストステップだと考え、当社のパンフレットのデザインで表現することを考えた。

創意工夫

一般社会において障害者は、往々にして理解が難しく扱いにくいという印象を持たれており、時として邪魔者扱いされることも少なくない。しかし、実際にはいわゆる健常者と同じように、障害を持っていてもひとりひとりが大きな個性や役割を持っており、視点や捉え方を工夫すれば、新しい生き方のスタイルを見出すことができる。 小児ケアに従事し、障害を持つ子どもたちと家族の想いに向き合うチームでまとめたコンセプト「子どもたちの存在と価値を知ることからまちが変わる」に対して、デザイナーが取材やヒアリングを重ね、具体的なデザインが生み出された。大きさや材質、窓・ストッパーの造りなど、楽しさと「扱いにくさ」とのバランスについて何度も試作と検討を重ねて、完成に至った。

仕様

サイズ:底面150×150mm、高さ110mm+頭頂部10mmの四角錐で、開くと424×400mmの平面に展開。 材質:紙(4色オフセット印刷、アストルT31kg、デジタルカッティング)

どこで購入できるか、
どこで見られるか

株式会社オレンジキッズケアラボ、オレンジホームケアクリニック
オレンジホームケアクリニック ホームページ

審査委員の評価

片付けたり持ち運ぶことを考えると一見非効率かもしれない。しかしこのパンフレットは単に情報伝達するためのツールではないことが重要である。それは、単なるパンフレットではなかなか見向きもされさいという叫びのようなところから始まっている。現代社会における、障害者と社会との関係性をより改善していきたいという理念をもとに、先ずは気にかけてもらい、手に取ってもらわないと始まらない。或いは障害者自身がおもちゃを気にするように手にとってもらうことから始まるかもしれない。そうした想いを「見守る側」「見守られる側」の両方の視点をしっかり取り入れながらカタチとして具体化させている。パンフレットとしてはかなり個性的な形状で、まさに玩具のようである。実際手にしてみると、眺める側面によってキャラクターの顔が変わったり積み重ねることができるなど、様々な工夫が施されていることに気づく。人間の個性を尊重することに重点を置き、それをコミュニケーションツールとしてデザインしている点が高く評価された。

担当審査委員| 永井 一史   鹿野 護   久保田 晃弘   遠山 正道   中谷 日出  

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