GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
歩道橋 [阿倍野歩道橋]
事業主体名
大阪市
分類
公共用の空間・建築・施設
受賞企業
大阪市 (大阪府)
株式会社昭和設計 (大阪府)
中央復建コンサルタンツ株式会社 (大阪府)
受賞番号
14G110962
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

阿倍野歩道橋は、一日80万人の乗降客で賑わう大阪JR天王寺駅前の交差道路上に架かり、街の中心部を繋ぐ重要な歩行者施設です。曲線トラス桁が歩道空間を包み込む特徴的な構造とすることで、ロングスパンの支持という地理的条件に応えながら利用者が行きたい場所をスムーズに結び、歩を進めるごとに変化する街の風景や立体空間を体感しながら「歩くことを楽しめる」歩道橋となっています。阿倍野(abeno)の頭文字として広く認知され、始まりの文字である「a」を描き出すこの歩道橋は、街が始まり、一日が始まる出発点となり、また、ここを目指して人々が集まり・動き・何かが生まれる、活動の起点を形としてデザインしたものです。

プロデューサー

大阪市建設局

ディレクター

中央復建コンサルタンツ株式会社 坪村健二 +株式会社昭和設計 高津章雄

デザイナー

株式会社昭和設計 建築設計部 久保岳、大西恵美子/設備設計部 三木正行 +中央復建コンサルタンツ株式会社 橋梁グループ 森彩、神原康樹

利用開始
2013年4月24日
販売地域

日本国内向け

設置場所

大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

移動手段に留まらない魅力を「用・強・美が互換し合うデザイン」で具現化し、活動の起点となる歩道橋を創る

背景

現地周辺では大規模な再開発が進められており、阿倍野歩道橋は、道路拡幅への対応・現行道路構造令に適した桁下高さ・歩道橋通路内の段差解消といった要求から、架け替えが決定しました。従前の歩道橋が主要な動線であると同時に賑わいの中心・街の中心として親しまれたことから、街の活性化につながる今までにない歩道橋を創ることが求められ、地域の代表も審査に参加するデザインコンペを経て架替計画を進めました。

デザイナーの想い

賑わいのある都市では、人々が街の魅力を楽しむと同時に、街を楽しむ人々の活動が可視化されて賑わいを生み出すというインタラクティブな関係が成立しています。 阿倍野歩道橋は、その特徴的な形態により、歩くことを楽しめる空間と居心地良く過ごせる都市環境の創出を目指しました。「道」を造る上で、人を主役にした場づくりを大切にすることにより、人々の活動が見える魅力的な都市の形成に寄与できると考えています。

企画・開発の意義

様々に高さや角度を変える構造体と屋根によって変化に富むシークエンスや立体空間を生み出し、歩くことの楽しさを体感できます。また、高層化が進む都市の中で、領域化された中間的スケールの「歩行者の場所」を創ることにより、街の居心地を向上し人々のアクティビティを誘発します。歩行空間と構造体が一体となる特徴的な造形は、アクティビティの場を可視化し、人と都市の親密度が高い魅力的な街の形成を促します。

創意工夫

通行量の多い、天王寺駅・あべのハルカス・再開発地区を結ぶ歩行者動線を極力短縮し、増加する交通量に対応する歩道幅員を検討する中で、物事の始まりを表す「a」の平面形状を導き出しました。構造設計では3次元立体解析を駆使して検討を行い、全ての荷重条件で引張となる箇所を鋼棒、圧縮となる箇所は発生する断面力に応じた太さの鋼管とすることにより、様々な桁高さとランダムな太さの斜材で構成された、変化に富む立体空間を実現しています。屋根材には、光を透過・反射し、また材料内部の乱反射によって素材面が明るくなる「膜材」を採用し、夜間は歩道面と軒面をライティングする計画としました。一日を通して実用的な照度と明るさ感が得られ、夜には暖かな光を帯びた「街のあかり」として交差点に浮かび上がります。阿倍野の頭文字でもある「a」を描く歩道橋が、アクティビティや街の起点となり、地域に根差していくことを期待しています。

仕様

建築面積:1414㎡ /橋長:197m /有効幅員:3.5〜7.0m/構造形式(上部構造):鋼単純鋼床版トラス桁、鋼2径間連続鋼床版トラス桁、鋼3径間連続鋼床版トラス桁/構造形式(下部構造):鋼製橋脚(鋼管杭)、鋼製ラーメン橋脚(場所打ち杭)/屋根:四フッ化エチレン樹脂コーティング膜 酸化チタン光触媒粒子塗装/床:花崗岩

どこで購入できるか、
どこで見られるか

大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目

審査委員の評価

この新しい歩道橋は道路の拡幅、道路構造令に適した高さ、歩道橋内の段差解消の要求から生まれた。立体的な膜構造の屋根が近隣の環境とマッチして不思議な存在感を示している。

担当審査委員| 安田 幸一   高橋 晶子   廣村 正彰   山梨 知彦  

ページトップへ