GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

受賞対象名
バス待合所 [秋田駅西口バスターミナル]
事業主体名
秋田中央交通株式会社
分類
公共用の空間・建築・施設
受賞企業
秋田中央交通株式会社 (秋田県)
秋田公立美術大学 (秋田県)
ナグモデザイン事務所 (東京都)
小野寺康都市設計事務所 (東京都)
WAO渡邉篤志建築設計事務所 (東京都)
間建築研究所 (秋田県)
有限会社花田設計事務所 (秋田県)
中田建設株式会社 (秋田県)
受賞番号
14G110957
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

秋田駅西口バスターミナルは、「秋田杉」をふんだんに使った木造のバスターミナルです。日本三大美林の一つに数えられ、全国一の蓄積量を誇る「秋田杉」を活用し、県都秋田市の玄関口にふさわしい「お客様をおもてなしする空間」として、木の可能性を全国にアピールするとともに、秋田駅前の景観向上にも貢献しています。

プロデューサー

秋田中央交通株式会社 管理部 管理部長 鈴木公昭, 管理部課長 旭谷明

ディレクター

秋田公立美術大学 景観デザイン専攻 助教 菅原香織

デザイナー

ナグモデザイン事務所 南雲勝志+WAO渡邉篤志建築設計事務所 渡邉篤志+間建築研究所 堀井圭亮

詳細情報

http://www.akita-chuoukotsu.co.jp/img/files/AKITA%20NISIGUTI.pdf

利用開始
2013年10月15日
設置場所

秋田市中通2丁目7番地

仕様

木造平屋建て/門型構造/木造軸組工法/敷地面積 6112.55m2/建築面積 277.83m2/延べ床面積 277.83m2/最高高さ 4.25m/最高軒高 4.10 m/最大スパン 1.82m/木材使用量 スギ98m3/屋根 ガルバリウム鋼板/外壁 スギ本実羽目板縦貼り t=15mm/開口部 スチールサッシ/

受賞対象の詳細

背景

バスターミナル建替のきっかけは、平成23年3月11日の東日本大震災を契機として実施した耐震性調査で、2009年に秋田杉で修景した鉄骨の脚柱部の一部に腐食がみられ補強対策が必要との結果が出たことからでした。築30年が経過し老朽化が進行していることに鑑み、一時しのぎの補強ではなく、秋田杉で修景したイメージを継承しつつ、木造で建替えを行うとの判断に達したものです。

デザインコンセプト

秋田杉によるお出迎え空間

企画・開発の意義

日本三大美林の一つに数えられる「秋田杉」は、全国一の蓄積量を誇る秋田県の財産であり、有効に活用すべき資源です。「秋田杉」をふんだんに使った機能的で美観も兼ね備えたバスターミナルに生まれ変わらせることで、県都秋田市の玄関口にふさわしい「県内外のお客様をお出迎えする空間」を提供するとともに、公共空間における木材利用の先進事例として、秋田駅前周辺および秋田県の景観デザインの手本にしたいと考えました。

創意工夫

秋田杉による木構造で、耐雪強度を考慮し柱二本で屋根を支える門型構造としました。軽快なイメージにするため柱脚部等に金属による補強を行い、秋田杉には耐久性、安全性の確保と同時に美しさを損なわない加圧注入処理を施しています。横断抑止のために全面を縦格子で壁面化した背面には目線の高さにスリットを設け乗客とドライバー相互の視認性を確保。風雨対策としてベンチ設置部は背面、前面ともガラスで塞ぎ各バースに風除室を設けました。ベンチは暖かでやわらかい杉の質感を味わえるように大断面の秋田杉を使用し、シェルター内照明は約90cm間隔で省電力のクリヤー電球型LEDを使用。裸電球が連続する、懐かしく暖かい雰囲気を夜の西口ターミナル全体に醸しています。バース全体に設置した4本のLED街路灯は強度を確保するため、柱の中心部は鋼管を使い、外周は秋田杉で覆いバスシェルターに調和するデザインとしました。

デザイナーの想い

秋田杉は厳しい気候に育まれ、美しさと強度を兼ね備えた、紛れもなく世界に誇れる資産です。しかし戦後外材に押され、その魅力がまちなかや目に触れる場所から消えていきました。秋田駅西口のバスターミナルは誰もが目に出来る公共施設です。素材を生かした魅力的なデザインにする事で、市民に愛され、誇りに思える施設になっていく。それが秋田らしさを再認識し、秋田杉や地域の魅力をより普及する事に繋がると思っています。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

秋田県秋田市中通2丁目7番地
秋田駅西口バスターミナル概要について
秋田駅西口バスターミナル - 月刊杉
秋田駅の木造バスターミナル|くらしの良品研究所|無印良品

審査委員の評価

木質による、ほのぼのとした温かさと風合いを感じさせる、「ここでバスを待ってみたい」と思わせるバス停の計画である。これまでも多くのデザイナーがチャレンジしてきた対象であるが、ここでは国産材利用が低迷する状況に対して公共インフラへの木材利用可能性を示すかのごとく、これまでのバス停留所デザインとは全く異なった世界観が木材の適切な利用によって打ち出されている。見て美しいだけではなく、バスを待つ間に流れる時間や、バスを待つ見知らぬ人々と言葉を交わすシーンが目に浮かんでくるような「使ってみたくなる」バス停が生まれている。単体の美しさも特筆すべきだが、群となり駅前のバスターミナルを形作る姿も、集落のように暖かく美しく、これまでの同種の施設と一線を画している素適なデザインである。

担当審査委員| 安田 幸一   高橋 晶子   廣村 正彰   山梨 知彦  

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