GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
大学施設改修 [宇都宮大学工学部8号館(建設学科棟)改修]
事業主体名
宇都宮大学
分類
公共用の空間・建築・施設
受賞企業
宇都宮大学 (栃木県)
受賞番号
14G110939
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

大学の建設学科校舎の改修。築34年の校舎の耐震補強と設備更新とともに、画一的で分節された既存校舎の空間を流動化させ、校舎に新たな息吹を与えることを試みた。建築・土木系の実践的な教育研究を行うために、ワンルームのデザインスタジオ、プロジェクトスペース、廊下を拡張したたまりスペース等の「オープンな協働空間」を設け、また、複数種類の耐震ブレース、構造・設備の露出、地域産の大谷石壁面等の「校舎の教材化」を推進した。基本設計に先立ち、利用実態の把握と課題の抽出を行い、企画・設計・利用の各段階を通した利用者と設計者の協働による「建築プログラミング」を実施した。

プロデューサー

宇都宮大学施設課

ディレクター

宇都宮大学安森亮雄研究室 安森亮雄

デザイナー

宇都宮大学安森亮雄研究室 安森亮雄、松浦達也、中村周 +教育施設研究所 遠藤雅敏、渡辺武義、岡本卓実、引野怜史 +総合設備コンサルタント 尼子哲、冨谷典由

詳細情報

http://archi.ishii.utsunomiya-u.ac.jp/plan/yasumori/img/project/2014/kensetsutou.pdf

利用開始
2014年4月
販売地域

日本国内向け

設置場所

栃木県宇都宮市陽東7-1-2 宇都宮大学陽東キャンパス

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

オープンな協働空間、校舎の教材化、建築プログラミング

背景

建築系の学科創立時に建設された西棟(1980年築)に、土木系の学科が入る東棟(1983年築)が増築されたため、内部の室機能が分散していた。校舎は老朽化していたが耐震性は極端に低くはなかったため、「部分的な耐震補強」と「全体的な空間再編」が課題となった。また、キャンパス内で行われる同種の校舎改修において、設計者と利用者の協働による設計プロセスの手法も必要とされていた。

デザイナーの想い

ストック型社会に移行する中で、既存建物の改修により空間を流動化させて、新たな息吹を吹き込み、人々の自由で多様な活動を促すことを意図した。また、外部空間を含めて周囲の要素のネットワークを形成し、建物単体を越えたシナジー効果を得ることを意図した。さらに、こうした改修の前後のプロセス自体をデザインする方法を模索した。

企画・開発の意義

デザインスタジオ等の「オープンな協働空間」と、校舎自体を教育研究の素材とする「校舎の教材化」により、建築・土木系の多様で実践的な教育研究を可能にした。学生の能動的な学習や交流を誘発し、建物の品質管理や耐震補強に関する実証研究も取り入れた。また、利用者と設計者の協働による「建築プログラミング」を実施し、文部科学省「教育研究上の効果を見据えた施設整備の推進に関する試行的取組」の対象事業となっている。

創意工夫

「オープンな協働空間」:3階は、階や室に分かれていた学年毎の製図室をワンルームのデザインスタジオとして統合し、パンチングメタルでブレースを被覆した展示壁、回転掲示板兼ホワイトボード等を設け、多様な学習形態を可能にした。また1階には、吹抜の旧実験室を活用したプロジェクトスペース、文献の収納閲覧ができるアーカイブ、交流を促すエントランスラウンジを、開放的なテラスとともに整備した。2階の講義室や、4階5階の研究室の階では、閉鎖的な中廊下を改善し、自習や議論に活用できるたまりスペースを設けた。 「校舎の教材化」:校舎自体を教育研究の素材とし、複数種類の耐震ブレース、天井裏や配管スペースの可視化、多様な仕上げによる地域産の大谷石壁面、柱と床への寸法スケール表示等を実施した。また、ステンレス鋼を用いたブレース補強や、ICタグによるコンクリートのトレーサビリティー等の実証研究を取り入れた。

仕様

敷地面積 178,370㎡,建築面積 884㎡,延床面積 4,265㎡,構造 鉄筋コンクリート造(既存)・鉄骨ブレース・壁増打(耐震補強),5階建て

どこで購入できるか、
どこで見られるか

宇都宮大学陽東キャンパス(栃木県宇都宮市陽東7-1-2)
宇都宮大学
宇都宮大学安森亮雄研究室

審査委員の評価

学生の日常拠点再生にあたって、丁寧な現状把握と新たなアクティビティ創出のためのビジョンがしっかり練られ、多様な活動をサポートする場が創出されていることが評価された。地元産大谷石は教材としても機能している。時間の痕跡が程よく残りながら新たな場になることで、広い世代の記憶に残る校舎になるであろう。

担当審査委員| 安田 幸一   高橋 晶子   廣村 正彰   山梨 知彦  

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