GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
保育園 [まつやま大宮保育園]
事業主体名
社会福祉法人山ゆり会
分類
公共用の空間・建築・施設
受賞企業
社会福祉法人山ゆり会 (茨城県)
株式会社アルコデザインスタジオ (東京都)
受賞番号
14G110933
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

東日本大震災後の建物耐震診断の結果やむなく閉鎖となった保育所の跡地に、保育所存続を求める地域の強い要望に応えて、社会福祉法人山ゆり会が「まつやま大宮保育園(認可)」として再生した事業です。計画地にはかつての園舎とともに成長してきた大きな樹木が活き活きと生い茂っておりました。この大切な資産を受け継ぎながら、園内に多種多様な植物で彩られた散策路、子どもたちの冒険心をそそる大きな築山、生活動線上に連続して設けたエディブルガーデン(食べられる庭)などを設けることにより、土と水と太陽とたわむれ、自然の恵みを体全体で味わい、五感と知識の芽を育める「自然とともに暮らす保育園」を目指しました。

プロデューサー

社会福祉法人山ゆり会 松山岩夫

ディレクター

社会福祉法人山ゆり会 松山美法、松山圭一郎

デザイナー

株式会社アルコデザインスタジオ 鎌田智州、福田珠名、畠桂子

詳細情報

http://www.yamayurikai.or.jp

利用開始
2013年8月
設置場所

茨城県龍ヶ崎市大徳町4921

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

既存樹木を活かした豊かな自然環境とエディブルガーデンによる「自然とともに暮らす保育園」

背景

共働き世帯の増加や少子化による子どもたちへの期待感の増加などから、育児環境はより安全、快適、便利なものが求められるようになりました。その結果子どもたちの五感を育む機会が失われ、抵抗力、危険予知能力、創造力といった人間本来の生きる力(人間力)の低下につながっているように感じております。今回の計画においては自然の恵みを積極的に取り入れることで、子どもたちが人間力を育む保育環境を実現したいと考えました。

デザイナーの想い

保育園の計画においては、子どもたちが長い時間を過ごす園庭は重要な空間でありながら、運動会などに合わせた広々としたグラウンドとして整備され、遊具も便利な総合遊具などに頼りがちと言えます。今回の計画では園庭を日常生活の場としてとらえて豊かな自然環境を整えることに注力し、遊具についても築山のようなシンプルなものに限定することで、子どもたちの創造力を大いに刺激する遊びの環境を実現したいと考えました。

企画・開発の意義

かつて私たち日本人は自然の中から多くのものを学び、自然とともに生きて参りました。そして子どもたちもまた、豊かな自然の中で五感を育み、人間力を身につけてきたように思います。今回の計画ではこの自然との関わりによる効果に着目し、「自然とともに暮らす」環境を実現することで、子どもたちが日常的な自然とのふれあいから五感を育み、人間力を身につけられる保育環境の実現を目指しました。

創意工夫

建物の配置においては、建物を複数の棟に分割して配置することで、大きな施設ではなく一つの集落としてデザインしています。 各棟は、南側に縁側を設けることで夏場の日差しを遮るように配慮し、それらの縁側を外廊下として連結して目の前にハーブ園、果樹園、田んぼ、菜園といった食べられる庭(エディブルガーデン)を連続して配置しました。また園内で採れた新鮮な野菜や果物は子どもたちが自ら調理できるように、大きなキッチンカウンターをランチルームに設けたり、自ら火をおこし調理できるかまどのある東屋を設けました。これらにより里山のような生活と食との密接な関わりを生み出し、食に関する子どもたちの興味を自然に促すことができればと考えております。その他園庭には、多種多様な植栽に彩られた散策路や子どもたちの冒険心をそそる大きな築山を設け、土と水と太陽とたわむれ、自然の恵みを体全体で味わうことができる保育環境を目指しました。

仕様

敷地面積 3807.96㎡ 延床面積 658.34㎡ 構造・規模 木造 地上1階

どこで購入できるか、
どこで見られるか

茨城県龍ヶ崎市大徳町4921
社会福祉法人山ゆり会まつやま大宮保育園

審査委員の評価

東日本大震災で被災した保育所の建替えである。平屋の園舎と一体感のある園庭が素晴らしい。園児たちはまさに土と太陽に直接触れ、自然とともに遊び学びながら、自然への敬意と知識を身体で覚えていくことだろう。園内には散策路や築山など造形的な工夫も見られるが、特に食べられる庭は子供たちにとって重要な食育となりうる。都会では忘れられた懐かしさが残り、素朴だが味わいのある新鮮な空間が生まれた。

担当審査委員| 安田 幸一   高橋 晶子   廣村 正彰   山梨 知彦  

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