GOOD DESIGN AWARD

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2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
研究所 [日清食品グループ the WAVE]
事業主体名
日清食品ホールディングス株式会社
分類
産業用の空間・建築・施設
受賞企業
日清食品ホールディングス株式会社 (東京都)
株式会社竹中工務店 (東京都)
受賞番号
14G110902
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

日清食品グループの製品開発と安全性分析の機能を有する研究施設である。グループ創業の原点である「切刃から麺が生み出される」様にインスピレーションを得た外観は、曲線状の外形と大型の鏡面横ルーバーで構成され、周囲の風景を外装に移し出す「環境と対話する建築」を実現した。内部空間では、不整形な外形を持つ平面に対し、研究室を中央部に街区状に配置することで、外形との間に外部環境との対話の場を生み出している。外周を覆う水盤やルーバーがこの空間にもたらす光や風による環境の揺らぎが、研究者の思考の開放を促す。里山の風景の中に食の世界にイノベーションを起こす「感性を刺激する建築」を実現した。

プロデューサー

⽇清⾷品ホールディングス株式会社 代表取締役社長・CEO 安藤宏基

ディレクター

NASCA 代表+早稲田大学 教授 古谷誠章+株式会社竹中工務店 設計部 大日方淳夫

デザイナー

株式会社竹中工務店 設計部 金子英宏、大野友則、翁長元

利用開始
2014年3月5日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都八王子市

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

「環境と対話する建築」をコンセプトとし、食品の原点となる豊かな大地と応答するデザインを行った。

背景

時代とともに変わっていく消費者の品質に対する要求に対して、イノベーションという日清食品グループのコア・コンピタンスと、食の安全性という食品メーカーとしての責務を世界に先駆け推進し、発信することを目的として、分散していたグループの研究・開発機能の集約と人員強化が行われた。新しいフードテクノロジーの波を起こし、これからの地球の食を開拓していく拠点となるこの施設は「the WAVE」と名付けられた。

デザイナーの想い

グループ創業の原点である「切刃から麺が生み出される」様を建築デザインに昇華すると同時に、この研究所が食の原点である自然/大地と応答することを目指した。その過程の中で、2種類の内部空間(マチ・キワ)が現れ、心身の集中/開放のモード変換を促す「感覚を刺激する建築」という研究者一人ひとりのための空間となって現れる幸運に立ち会うことができた。この研究所から新たなブランドが生まれ、発信されることを願う。

企画・開発の意義

曲線状の外形とそれを覆う大型の鏡面ルーバーは、周辺の里山や水系と一体となったランドスケープを映し出す大地のミラーポッドであり、日々刻々と表情を変化させる「環境と対話する建築」となって現れた。また、ルーバーや建物周囲を覆う水盤が内部空間へもたらす自然環境の揺らぎは、研究者の思考を開放し、ルーティーンワークでは拾いきれない創造的なコミュニケーションを促す「感性を刺激する建築」として実現された。

創意工夫

曲線状の外形に対して研究室を中央部に街区状に配置し、外形との間に不整形な空間を発生させた。各々を均質に制御された街区空間(マチ)と環境の揺らぎを許容する変化に富んだ空間(キワ)として定義することで、集中(マチ)-開放(キワ)という研究者の心身のモード変化と建築空間を一致させている。また、建物外周を覆うルーバーは、パンチングを施したステンレス鏡面パネルとアルミパネルで構成し、外部に対しては周囲の自然を映し込ませ、内部に対しては反射光を表情豊かな光として室内にもたらす、揺らぎの抽出装置となるように形状を決定した。外装に導入した自然通風システムは、光に加えて外部の風や音、香りといった多様な揺らぎをもたらしている。また、ランドスケープ計画では周辺の里山や水系と一体となる環境づくりを目指し、多様な植生を参照・再構築しつつ、生物池を建物周囲に寄り添わせることで建築が対話する自然環境の増幅を行っている。

仕様

東京都八王子市に建つ日清食品ホールディングスの研究所。グローバルイノベーション研究センターとグローバル食品安全研究所からなる。建築面積12,826㎡、延床面積18,638㎡、2階建ての研究棟では約300名の研究員が従事する。ルーローの三角形をもとにした曲線状の外形と、大型の横ルーバーで覆われた外観を持つ。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都八王子市戸吹町

審査委員の評価

低く抑えられたボリュームと、それを包んだ横ルーバーからなるボリュームが斬新で、強烈なイメージを生み出している。曲面のコンポジションも美しい。これらのモチーフは、クライアントが製造する商品からインスピレーションを受けたと説明されているが、そうした説明を聞くまでもなく、説得力のあるデザインとなっている。加えて、同じく各所にクライアントの製品からインスピレーションを受けたモチーフを適切に配置して、企業の研究施設にふさわしいイメージを醸し出している。

担当審査委員| 安田 幸一   高橋 晶子   廣村 正彰   山梨 知彦  

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