GOOD DESIGN AWARD

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2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
重度身体障害者のためのケアホーム [すまいる5]
事業主体名
りべるたす株式会社
分類
住宅・住空間
受賞企業
りべるたす株式会社 (千葉県)
s(m)a一級建築士事務所 (東京都)
受賞番号
14G100894
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

ALSや筋ジストロフィー等の重度身体障害者が、病院等の施設ではなく、地域の中で生活するためのケアホーム。敷地は南・東側を勾配のある道路、北側を約4mの擁壁に囲まれていたため、その高低差を活かして下層を半地下とし、エレベーターを設置せず、スロープのみで移動する計画とした。その結果、建物高さを抑えることができ、周辺地域に溶け込むよう配慮できた。またエレベーターがないことは、災害時等の停電による不自由さ・避難できないことへの不安感を失くした。入居者は呼吸器等の機器類が不可欠のため、日常での容易な電源確保はもちろん、非常時にも容易に電源確保できる仕組みを設け、安心して生活できることを目指した。

プロデューサー

りべるたす株式会社 代表取締役 伊藤佳世子

ディレクター

s(m)a一級建築士事務所 代表 鈴木充孝

デザイナー

s(m)a一級建築士事務所 代表 鈴木充孝

利用開始
2014年5月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

千葉県千葉市中央区宮崎

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

重度身体障害者とそれをサポートする人たちが心地よく、かつ、安心できる「いえ」を提供すること。

背景

事業者は既に周辺地域で4つのケアホームを運営し、重度身体障害者が、病院ではなく地域の中で生活できるようにサポートしている。建築基準法(関係法令・条例も含む)により、既存アパートなどの共同住宅を利用しているが、スペースや段差の処理などに苦慮している。また東日本大震災時は、必要不可欠な電源を確保するために奔走した。今回、5つめのケアホームを建築するにあたり、これまでの不自由・不安を払拭したいと考えた。

デザイナーの想い

入居対象の重度身体障害者の方々は、幼い頃に発症し、ずっと病院で生活してきた方もいるが、大人になってから発症しているケースも多い。私たちもいつ同じ境遇になるかわからないのである。その時に今までと同じとは言わずとも、施設や病院の中ではなく、地域の中で今まで通り生活していくことができることが選択肢としてあってもよいのではないか。また本計画では、その生活をする上での不安や不満を解消することに注力した。

企画・開発の意義

今回の計画は、5床とコンパクトで駅から近く、周辺は住宅地である。郊外ではなく都市部に小規模なケアホームを設けることで、地域住民と共に地域の中で隔たりのない生活をすることを期待し、またそのことで病気等をたくさんの人に知ってもらうことも重要だと考えている。またバリアフリーとして考えられるエレベーターが与える不安感や危険性を、エレベーターを設置しないことで顕在化し、その価値観を見直して欲しい。

創意工夫

南側道路の勾配に沿って建物を囲むように外部スロープを設けて下階へアプローチし、上階は東側道路レベルから直接アプローチすることで、エレベータの必要のない計画とした。もし火災などが起こった時には、スロープから南側道路にでることができるため、建物から離れ、避難することが容易である。また、介護者などスタッフもスロープを利用することで、内部での移動のための階段をなくし、スペースを有効活用した。また入居者は、病院等の施設ではなく、「いえ」での生活を望んでいるため、上層は木造とすることや建物自体のボリュームを抑えること、仕上や外部に木製ルーバー等を用いることにより、スケール感を住宅に近づけるよう配慮した。

仕様

木造+RC造・2階建・敷地面積135.39㎡・建築面積101.54㎡・延床面積146.91㎡

審査委員の評価

こうした重度身体障害者のケアホームでは、日常的な生活への配慮はもちろんのこと、非常時の対応が大きな課題となるが、このケアホームでは、敷地の特性をうまく利用して地震時などには利用できないエレベーターを使わず、スロープを採用してプランニングしている点が評価できる。また、建物と街並みの関係もうまくデザインされており、住宅地の中によくなじんでいる。

担当審査委員| 古谷 誠章   篠原 聡子   難波 和彦   日野 雅司   松村 秀一  

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