GOOD DESIGN AWARD

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2014

GOOD DESIGN|復興デザイン賞

受賞対象名
災害復興公営住宅 [女川町営運動公園住宅]
事業主体名
独立行政法人都市再生機構
分類
住宅・住空間
受賞企業
女川町 (宮城県)
独立行政法人都市再生機構 (東京都)
株式会社山設計工房 (東京都)
竹中工務店・仙建工業建設工事共同事業体 (宮城県)
受賞番号
14G100854
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

女川町の早期復興を目指し、町と都市再生機構のパートナーシップ協定のもと進めた、宮城県内最大規模200戸の災害公営住宅事業である。町民に長年親しまれてきた高台の陸上競技場を宅地化することで敷地を確保、また復興事業の課題である労務・資材不足に対してはPC化工法を採用することで、居住性の高い住宅を早期に完成させた。 町の最大財産である「人のつながり」を念頭に、コミュニティに配慮した、戸建性の高い住環境となっている。また女川の豊かな自然を享受し、文化を継承した計画とした。復興の旗印となるこの住宅は、震災を超えてより強まった町のコミュニティをそのままに、新しい女川のまちづくりの第一歩となっていく。

プロデューサー

女川町 町長 須田善明+独立行政法人都市再生機構 東日本賃貸住宅本部 本部長 大谷幸生

ディレクター

独立行政法人都市再生機構 宮城・震災復興支援本部 女川復興支援事務所/東日本賃貸住宅本部 設計部 復興住宅チーム

デザイナー

株式会社山設計工房 照沼博志+竹中工務店・仙建工業建設工事共同事業体 竹中工務店設計部 寺田巧、水野吉樹、平岡麻紀+氏デザイン株式会社 前田豊

利用開始
2014年3月29日
販売地域

日本国内向け

設置場所

宮城県牡鹿郡女川町女川浜字大原520番地

仕様

用途:共同住宅/構造:RC造+S造/階数:地上3,4階/総戸数:200戸/敷地面積:23,469.94㎡/建築面積5667.3㎡/延べ面積:16407.63㎡/最高高さ:12.760m/最高軒高さ:11.860m

受賞対象の詳細

背景

東日本大震災により町の大半を失い、新しい町を一から創ることを余儀なくされた女川町では「千年に一度のまちづくり」を進めており、その基盤となる住宅整備は町関係者の使命となっている。これまでと大きく異なる新しい住環境となることから、町民がストレスなく新生活を送れるように配慮し、人のつながりを大切にした住宅を目指した。他地区に先駆けた本事業は、これからの女川のまちづくりの基礎となる役割も担う。

デザインコンセプト

震災を超えてより強くなった女川町の、人と人、人と自然をつなぐ新しい生活の第一歩となる災害公営住宅

企画・開発の意義

安全で快適な住宅を極力早く提供することを第一としつつ、将来に渡って永く続く住宅とするために、最も大切なコミュニティの形成を建築に反映することを目指した。戸建生活の長い町民のストレスを最小限とする低層住宅とし、連棟配置とすることで水平移動を中心とした立体住区を構築した。視線が行き交うのに適正な距離を保った住棟には随所に井戸端スペースを配置し、住民間の自然なコミュニケーションを誘発する工夫を行った。

創意工夫

町のシンボルであるドーム型屋根の総合体育館と本住宅との間にエントランス広場を配置し、この広場から住棟ピロティを貫通して女川湾を結ぶ軸線上に、住区のメインストリートとして「みんなの道」を整備した。この道は住民の日常動線であると同時に、海に向かって開く女川の町づくりの姿勢を具現化している。連棟配置によって構成された立体住区は板状住宅にありがちな動線・視界の単調さを払拭する。共用部と住戸は適度なプライバシーを保ちつつ視線が抜け、互いの気配を感じるのに適正な距離を保つ。また、共用廊下に沿って展開する様々なスケールの隙間からは周囲の豊かな自然を享受することができる。随所に井戸端スペースを設けたことに加え、住戸玄関まわりに個性が演出できる余裕を持たせ、日常会話を促すきっかけとなることを意図した。また、外構に限らず、共用部に多くのベンチを配置し、日当たりのよい「自分の居場所」を作っていただく工夫をした。

デザイナーの想い

震災を経て変わらないものを資産として活かし、震災を経て生まれたものを維持・発展させることで、町が掲げる「千年に一度のまちづくり」を具現化することを目指した。現在とこれからの災害公営住宅に求められるものを「町」、「住区」、「住棟」、「住戸」、「ディティール」に至るまで様々なスケールで検討しながら、町民の皆さんとともに創り上げた住宅とすることができた。

審査委員の評価

復興公営住宅の中では、群を抜いて早期に整備された。接地階のランドスケープと配棟計画がうまく関連してデザインされている。漁業者の生活スタイルに配慮した外部空間、住民同士の日常的な交流空間にも工夫している。また、きめ細かい高齢者への配慮もできている。短工期で完成させるための工夫として採用されたPC構法も、この規模の低層集合住宅にあっては斬新な試みとなっている。

担当審査委員| 古谷 誠章   篠原 聡子   難波 和彦   日野 雅司   松村 秀一  

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