GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
転換鎖錠装置据付用品 [ユニバーサル形エスケープクランク [YU-EC1]]
事業主体名
吉原鉄道工業株式会社
分類
公共用の機器・設備
受賞企業
吉原鉄道工業株式会社 (東京都)
受賞番号
14G080702
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

鉄道の分岐器の中でも高速通過が可能な緩いカーブで分岐させる高番数分岐器は、転換動作する可動レールに長いものが使用されている。その可動レールを確実に転換させるためには、複数点で可動レールに力を伝える必要があり、従来からエスケープクランクと呼ばれる装置が設備されているが、可動部分が消耗するため、数年毎にエスケープクランクの交換工事を夜間の作業時間内に実施する必要があります。本製品は従来型と同様の用途に適した性能を有し、容易に置換えが可能な設置上の互換性を保ちながら、装置の構成と形状を大幅に見直すことで工事時間の大幅な短縮と作業者の安全と取扱い性の向上を図った新しいエスケープクランクです。

デザイナー

榊原 克典

利用開始
2014年9月
販売地域

日本国内向け

仕様

全体寸法:590×630×135(㎜) 重量:60(㎏) 据付寸法(取付穴ピッチ):420×220(㎜)M20爪ボルト6本、可動本体部/固定台部 セパレート構造、可動本体部は反転リバーシブル式、無給油式

受賞対象の詳細

背景

従来形のエスケープクランクは分岐器を転換する機構の一部としてシンプルな構成の装置であったが、工事や保守に多大の労力を要する仕様であり、不転換等のトラブルも少なくない。その一方で線路設備を保守する人員の世代交代と共にメンテナンスの省力化の要求も高まっている。エスケープクランクに関して、これまでに発生した各種のトラブルを回避でき、より運用しやすく、取り扱いが容易な新しい形を求めて検討を進めた。

デザインコンセプト

現在の設備工事の事情に合った、運用しやすく取り扱いも容易な、エスケープクランクの新たな標準形

企画・開発の意義

新規設置工事、交換工事の時間短縮。メンテナンスの省力化。悪環境下での転換不良の防止。作業者の安全確保。

創意工夫

分岐器への左右据付側違いに対応させる手段として無給油軸受け仕様であることを生かして「座」を上下対称形とし主要部を丸ごと反転できる構造としたことで、左右据付側に合わせる際に原動クランクアームと従動クランクアームの組み換え作業をせずに向きを合わせることが可能になった。さらにアームの組み換えが無くなったことを生かして可動部を極小化することで新たに空間の余裕をつくり出し、従来機器との設置互換性を保ちながら可動本体部と固定台部、固定台部と枕木を個別に分離結合出来る構造に発展させた。更に極小化の過程で本体部の剛性が向上したことを生かして、本体部に広い開口部を設け、取り扱い性が向上する形状とした。

デザイナーの想い

永い間使用され続け実績のある従来形からの変更は当然慎重になるものと思われますが、多くの利点がある本装置を試して頂き、新しい標準形を作ることに賛同して頂けたらうれしいと思います。

審査委員の評価

鉄道の分岐器には、数年に一度の交換が必要なエスケープクランクという部品がある。本機は、その部品を新設計により交換を容易にし、工事時間の短縮と作業者の安全と取扱い性の向上を実現した。この機器は一般ユーザーの目には入らないが、間接的にはユーザーの安全を向上させるもので、今回の開発は人と機器との関係における様々な課題が設計思想によって解決された優れたデザインといえる。また、反転して左右に対応できる設計も効率化に貢献している。

担当審査委員| 朝倉 重徳   池村 明生   田子 學   樋口 孝之  

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