GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
コンフォタブル チェアベッド [イプシア]
事業主体名
株式会社岡村製作所
分類
研究・教育・医療用の機器・設備
受賞企業
株式会社岡村製作所 (神奈川県)
受賞番号
14G070622
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「イプシア」は人工透析や化学療法治療を行う患者が、心地よく安心して過ごせるチェアベッド。治療に長時間かかる患者に、少しでもくつろげる環境を提供したいと思い、患者の快適性を追求した。身体を包み込み、しっかりホールドするシートや、大型のアームレストがベッドのような安心感を生みだす。リモコン操作で姿勢を自在に変えることができ、好みに応じた姿勢をとることが可能。背もたれ上部の内蔵スピーカーは優れた音質を持ち、テレビモニターを接続することで、劇場のような空間を作り出す。また治療のしやすさも重要な要素である。シート角度の変化や高さ調整は、無理のない看護姿勢やストレッチャーへの移乗をサポートする。

プロデューサー

株式会社岡村製作所 マーケティング本部ヘルスケア製品部 末光伸行、井上暁

デザイナー

株式会社岡村製作所 デザイン本部製品デザイン部 早乙女弘志/デザイン本部営業設計部 辛島隆

詳細情報

http://www.okamura.co.jp/company/topics/medical/2013/ipsia.php

発売
2014年1月
価格

867,000 ~ 968,440円 (税抜き価格)

販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

デザインコンセプト

メディカル向けの機能を持ちながら、心地よく快適に長時間過ごすためのフォルムや機能を兼ね備える。

背景

透析治療は長時間座った状態で行われる。従来の透析・化学療法治療用チェアベッドは、病院側のニーズである省スペースに重点を置いたものが多く、患者のニーズである心地よさや安心感に重点を置いたものがなかった。また透析患者の若年齢化に伴い、音響や映像などのアメニティを重視した装備が求められている。このような背景から、本製品は患者が安心して快適に過ごせるよう企画・開発された。

デザイナーの想い

「安心・安全」、そして「快適」をキーワードにデザインを進めるとともに、人工透析・化学療法治療を業務としている看護師へのヒアリングから得られた現場の声を最大限に反映した。具体的には、リクライニング機構や肘枕の開閉の際の安全性を図るとともに、患者の立ち座りが容易にできる大型の座、穿刺のためのワイドな肘枕、さらに血液やほこりなどが入りこむ縫い目を限りなく少なくし、衛生面にも配慮した明快なスタイルとした。

企画・開発の意義

患者にとってつらい治療時間を少しでも快適に過ごせる場を提供することで、治療に前向きに取り組もうとする意欲を生み出したい。透析治療や化学療法治療は終わりの見えない苦しいものであるが、心地よく安心して座れるベッドチェアを使用することで、リラックスして過ごすことができる。また音楽や映画等を高音質で鑑賞でき、長時間におよぶ治療を有意義に過ごすことができる。治療に前向きに取り組むための療養環境を提供する。

創意工夫

コンパクトでありながら身体を包み込むボリューム感を出すため、頭部両側を湾曲させ、立体的なデザインにした。更にシートが背部・臀部・太もも・ふくらはぎ・踵の5枚に分割され、身体の曲線に沿った動作をすることで、優れたホールド感を生んでいる。5分割されたシートは、チェア姿勢やベッド姿勢の他に、脚部の負担を減らしたり、体圧分散を抑える姿勢をとることができ、心地よく長時間過ごせるよう配慮されている。透析治療中に足がつることがあるが、フットバーを使ってふくらはぎを伸ばすことができる。乗り降りがスムーズに行えるよう、跳ね上げ式のアームレストを採用した。また充分な強度を持つフットレストにより、足を掛けて乗り降りすることができ、転倒しにくい設計となっている。患者の耳を囲むよう、頭部両側のシートに内蔵されたスピーカーは、低音域の周波数特性に優れ、臨場感あふれる音を実現している。

仕様

製品寸法 : チェア状態  W750×D1420×H1320 mm       ベッド状態  W750×D2080×H540 mm 製品重量 : 95 kg

どこで購入できるか、
どこで見られるか

当社常設ショールームにて展示(東京、大阪、名古屋、福岡)
株式会社岡村製作所 ショールーム

審査委員の評価

透析や化学療法を目的としたチェアベッドは、どうしても医療機としての側面が優先され、患者の快適性や心理的な配慮が疎かにされてしまいがちだが、本製品は患者が長時間快適に過ごすための工夫に注力している。実際に座ってみると、肩まで包みこまれるような造形は安心感があり、5分割されたシートは身体のラインに沿って違和感無く自然に動作する。また、頭部を包み込むような音響システムは音質にもこだわっており、マイナスをゼロにする発想ではなく、ゼロをプラスにしていく発想は今後の医療機器のデザインには大事な視点であろう。医療機器に求められる機能性や安全性と共に、家具としての快適性を両立している点を高く評価した。

担当審査委員| 安次富 隆   内田 まほろ   重野 貴   田川 欣哉  

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