GOOD DESIGN AWARD

キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
吸引器 [壁掛式吸引器]
事業主体名
株式会社セントラルユニ
分類
研究・教育・医療用の機器・設備
受賞企業
株式会社セントラルユニ (東京都)
受賞番号
14G070609
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

壁掛式吸引器は医療施設において、自力で排痰できない患者の口や気道から痰などの分泌物を吸い取り、除去するための医療機器です。医療ガス供給システムによって供給された陰圧を適切な圧力に調整する圧力調整器と排液を溜めるボトルからなります。病室のベッドの頭元に設置されていることが多く、主に看護師によって操作されます。吸引処置は患者の気道を傷付けることのないよう細心の注意を払って行われる為、機器には操作性の良さや高い安全性が求められます。ボトルを洗浄して繰り返し使用するリユース方式、ボトルに使い捨てのバッグをセットすることで洗浄を不要にし衛生面に配慮したディスポーザブル方式があり、状況によって選択します。

プロデューサー

株式会社セントラルユニ CPS技術課 花田彩、田中一哉

ディレクター

有限会社オッティモ 山本秀夫

デザイナー

有限会社オッティモ 山本秀夫、瀧下琢也

詳細情報

http://http;//www.central-uni.co.jp/

発売予定
2015年3月
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

医療施設

仕様

調整器W67×D147×H162mm 286g ボトル リユースタイプW121×D134×H265mm 530g ボトル ディスポタイプW145×D134×H260mm 565g

受賞対象の詳細

背景

医療業界では近年、患者のQOL向上を目指した環境づくりに広く取り組んでいます。一方で現在市販されている吸引器は取扱いが面倒なため、現場では感染リスクを抱えながらもルール通りに運用されていないのが実情でした。薬事法・JIS・感染管理など、医療機器ならではの各種規制に対応しながら、使う人・使われる人双方にやさしい吸引器を創るべく、開発に着手しました。

デザインコンセプト

安全、正確に扱え、経済的なリユース方式と安全なディスポーザブルバッグ方式を両立させるシステムデザイン

企画・開発の意義

使い勝手の向上で、術者のベストパフォーマンスを引き出し、使われる患者に素早く安楽を与えられるよう目指しました。確実な安全性と清潔感を備え、これまでの吸引器のような見た目の不快感も軽減しています。また、大きな特徴であるボトルの共用化(世界初)は、収納スペースの縮小化に大きく貢献するだけでなく、ユーザーの金銭的負担を軽くし、様々なタイプの施設への提案を可能にしています。

創意工夫

これまでの製品は圧力調整器の底面にボトルの蓋を差し込む一体型が主流でしたが、本製品は分離型を採用したことでボトル交換が簡単に行え、また排液を曝露させずに交換でき感染リスクの低減に貢献します。ボトル交換中に雑然と取り残されていたホースの置き場作りに取り組み、ボトル交換中にはボトルを掛けるホルダーに掛けておく事ができる仕組みを開発しました。またホルダーを視線より下に設置すればボトルを目立たない位置に取付けられる事も分離型採用によるメリットです。ボトルの共用化により、ボトルに取付ける蓋を交換するだけでリユース方式とディスポーザブルバッグ方式の切替が簡単に行え、状況に応じた選択が可能になりました。ボトルは排液量を確認できる透明度は有りながらも排液の目隠しになるよう半透明乳半色を採用しました。ディスポーザブルバッグは手を汚さずに片手でセットでき、スムーズな交換をサポートします。

デザイナーの想い

作業性を優先したいが衛生面にも配慮したい、排液を確認したい術者と見たくない家族、本製品にはこうした相反する様々な条件があり、どう折り合いを付けて行くかに深慮しました。術者にとって扱いやすく環境を清潔に保ちやすいようサポートできる製品であり、また患者にとって安心して身を託すことができる製品であるよう、使用するカラーリングとグラフィックを整理し医療機器として信頼できる佇まいを作り出す事を目指しました。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都文京区湯島2-21-25 SKYビル
mushup studio
mushup studio facebook

審査委員の評価

入院用のベッドにいくつもセットされる吸引器だが、多くのチューブがあり、様々な機器とつながっているため、看護師にとっても患者にとっても、大変煩雑で不安定な状態で使われている状態であるのを、機器とボトルを分割方式にすることで解決した。構造的に機器と分割し、リユースやディスポーザブルの両方に対応し、ボトルの形状もくぼみがあって握りやすい形であるほか、絡まるチューブを巻くスペースも確保され、取り扱いやすさ、整理整頓、患者への見た目が格段に向上している。今後、医療機器は機能面だけでなく、ますます看護師や患者といった人への配慮がデザインに期待される分野であり、この試みは高く評価する。

担当審査委員| 安次富 隆   内田 まほろ   重野 貴   田川 欣哉  

ページトップへ