GOOD DESIGN AWARD

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CC

2014

GOOD DESIGN|グッドデザイン・未来づくりデザイン賞

受賞対象名
遠近両用累進屈折力メガネレンズ [エーアイ]
事業主体名
株式会社ニコン・エシロール
分類
生活用の装身具、スポーツ用品
受賞企業
株式会社ニコン・エシロール (東京都)
受賞番号
14G010025
受賞概要
2014年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

遠近両用レンズは、老眼が進行し、手元を見るための度数が大きくなると、ゆがみやボヤケなど嫌な見え心地も大きくなり、視線を動かせる範囲が限定されます。一般に、50歳を過ぎる頃には、視線を自由に動かせる範囲に制限があることを認識しますが、遠近両用レンズの宿命と理解し、レンズに目を合わせながら使用しているのが現状です。一人ひとりの目の状態や度数情報等によって、見え心地を個別に調整する新しい人工知能設計プログラムを開発したことで、いかなる度数においても嫌な見え心地を徹底的に抑えました。このサイクロン設計によって作られる「AI」は、従来の課題を克服し、自由に視線を動かせる遠近両用レンズです。

プロデューサー

株式会社ニコン・エシロール マーケティング部 加藤宏太郎

ディレクター

株式会社ニコン・エシロール R&D 宮崎謙

デザイナー

株式会社ニコン 光学設計部 矢成光弘、水野正朝、内山幸昌

詳細情報

http://www.nikon-lenswear.jp/sp/ai/

発売
2013年3月
販売地域

日本国内向け

仕様

注文を受けてから、お客様の個別データを基に1枚いちまいお作りするオーダーメイド遠近両用レンズ。ゆがみやボヤケといった嫌な見え心地が残らないよう、レンズを個別に設計・製造します。

受賞対象の詳細

背景

高齢化が進む日本では45歳以上の人口が全体の約5割を占めており、今後も増加することから、遠近両用レンズの重要性は一層大きくなります。ITの進歩と共に、パソコンやスマートフォンなどが遠近世代にも浸透し、見る距離は様々です。多様化する現代の生活に対応するため、これまでの遠近両用レンズではカバーできなかった、見たい距離にスムーズにピントが合う遠近両用レンズが必要と考えました。

デザインコンセプト

AIのデザインコンセプトは「見たいものが自由に見える遠近両用レンズ」です。

企画・開発の意義

レンズの隅々まで自由に見える遠近両用レンズ。ただ1枚のレンズでこの理想を実現するために、ゆがみやボヤケといった嫌な見え心地が残らないように改善しました。老眼が進行し、手元を見るための度数を上げても、嫌な見え心地を抑えることで、レンズの周辺部まで目を自由に動かすことができます。従来のようにレンズの見やすい部分を探しながら使う必要がなく、年齢や度数にかかわらず、快適にお使いいただけます。

創意工夫

人の目は様々です。処方の数は無限に近い組み合わせがあり、注文を受けてから設計を行うのは容易ではありません。そこで、1人ひとりの目に合わせて個別にレンズを設計する、新しい自動設計プログラムを開発しました。まるで、光学設計者の頭脳を移植した設計プログラム「サイクロン設計」がそれぞれの度数に合わせて、見え心地をチューニングします。ゆがみチューニングではレンズ周辺部でのゆがみを大幅に改善し自然な見え心地を実現。両眼視チューニングでは左目と右目の像の見え方を揃えることでボヤケが感じにくくなり、クリアな視界を実現します。設計者が行うごとく、自動設計プログラムというプロセスで提供することで、大幅な時間と設計コストの削減を図り、理想の見え心地を目指しました。「サイクロン設計」が実現した自由な見え心地は、アイトラッキング(視線追跡)テストで実証実験を繰り返したことで、その性能が確認できています。

デザイナーの想い

あらゆる人の感性において良い見え心地を実現するためには、ゆがみやボヤケの原因を徹底的に排除するしかありません。設計者は常にこれを追究し、ただ1枚のレンズにすべての思いをつぎ込みます。かつての裸眼のような自然な見え心地を再び取り戻していただくため、今あるすべての設計技術を駆使することで、可能な限りゆがみやボヤケを取り除き、様々なお客様の感性に受け入れられるための、理想のレンズに近づけました。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

メガネ専門店、百貨店メガネサロンなど

審査委員の評価

遠近両用レンズが必要な人が裸眼の時のように自然な目の動きを実現できることはすばらしい。その実現のために、このレンズは、近用、遠用それぞれ範囲を広くしたり両者の間のゆがみを軽減するばかりではなく、広い視野範囲を確保し、また左右の眼の見えをチューニングするという新しい考えを採用している。それは光学設計者が個別には対応できるやり方であるが、ここではその頭脳を移植した設計プログラム「サイクロン設計」を用いるという新しい方法がとられている。

担当審査委員| 廣田 尚子   小林 昭世   中坊 壮介   山田 遊  

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