GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
放射線センサーネットワーク [SAFECAST(セーフキャスト)]
事業主体名
SAFECAST
分類
公共のためのサービス・システム
受賞企業
SAFECAST (東京都)
受賞番号
13G141123
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

SAFECAST(セーフキャスト)は、世界の放射線データを提供するプロジェクト。主にセンサー(ガイガーカウンター)ネットワークを構築し、人々が活動に寄与し収集したデータを自由に使用することができる。東日本大震災およびそれに伴う福島第一原発事故が発生して以来、人々が入手できる量以上のデータを必要としていることが明らかとなった。SAFECASTは、慶應義塾大学やMITメディアラボらの研究機関や企業、地方自治体などと協働し、警戒区域周辺を含む日本全国に配置された固定センサーおよび移動センサーからなる放射線センサーネットワークを世界中で構築している。

プロデューサー

ジョイ・イトウ、レイ・オジー、ピーテル・フランケン、ショーン・ボナー

ディレクター

ロビン・シャイブラー、ニック・ドレザル、ジョー・モロス、アズビー・ブラウン、ライオネル・バジェレット、ナイム・ブセック

デザイナー

ユーゲン・ウェスターホフ、ロブ・オウデンジック、田中響子、ポール・キャンベル、トニー・デビンセンジ、ハイアン・チャン、デビッド・イワルド

詳細情報

http://safecast.org/

組織結成日
2011年3月13日
価格

45,000円 (データは無料、組立キットは部品代のみ45000円)

販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

軽くて持ち運び便利で簡単に使える放射能計測機を開発し、それを世界中の必要とする人達に貸し出し、計測データを地図化してネット上で誰でも閲覧できる仕組みを創った。ボランティアの数は日本国内だけでも100人以上。世界中に点在している。セーフキャストがこれまでに測定したポイントは1200万ヶ所以上にも上る。現在も着実に増加中。データはすべてオープンソース。様々な分野で二次活用していただけるよう望んでいる。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

放射線情報を地図化してウェブサイトとiOSアプリで公開している。強調したい特徴には、誰もが簡単にこのプロジェクトの一員に加わることができるということ。ボランティアには、独自の計測機器を貸し出すので、それを車に搭載し、自分の地域や行動可能範囲を計測し、そのデータをアプロードしてもらう。プロジェクトに関わることで、環境に対する意識も持ってもらえるような教育的な意図もある。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

bGeigie(ビー・ガイギー)という移動型放射線計測器には、GPSが搭載されている。一般の人が使用しやすいよう、スイッチひとつで作動し、自動的に5秒毎の計測地点とその地点の計測値がSDカードに書き込まれていく。このデータのアップロードの方法も、附属ケーブルをPCに繋ぐだけでできる非常に簡便なものになっている。衝撃防止、防水効果がついて携帯が簡単。見た目もキュートなスタイルだ。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

これまでは、環境に関する公の機関から提供されるデータが圧倒的に不足していた。人々はこのようなツール、データを必要としていたからこそ、このような市民科学が自然発生した。環境が破壊されている現実を数値で視覚化できるツールを、SAFECASTは構築し、信頼できるデータを蓄積した。まさに、公開型環境測定のブレークスルーである。是非、技術、科学、医療など様々な分野で活用していただきたい。

ユーザー・社会に伝えたいこと

複雑な問題も、データ、ソフトウェア、ハードウェアなど、全てをオープンにし、個々の能力を最大に引き出し、大学などの研究機関と協力することによって終結することで、不可能だと思われていた放射線地図の作成に成功している。これは、市民科学の可能性を具現化したものである。何事も挑戦して目的に向かって集中すれば可能であるのだということを伝えたい。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

SAFECAST

審査委員の評価

原発事故の直後、国が発表する放射線データの信頼性をめぐり世論がざわめいていた中、セーフキャストは「自分たちで測定しよう」と立ち上がり、現在、1000万ヶ所を超える放射線データを保有する活動にまで成長した。100%ボランディアの活動で、ここまでのスケールと品質を実現している点を高く評価したい。またデータはオープンソースで提供されているため、Yahoo! Japanや福島県庁などによる利用をはじめ、今後科学や医療での活用も可能になっている。活動名が「放射線ウォッチャー」(=監視する目的)ではなく、市民が自分の安全のために活動することを目指す「セーフキャスト」であるところに、市民活動の未来を感じる。

担当審査委員| 中谷 日出   池村 明生   林 千晶   吉田 順一  

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