GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
美術館が媒介する伝統工芸とデザインの融合 [新伝統工芸プロデュース”TOKYO CRAFTS & DESIGN"]
事業主体名
東京都美術館
分類
ビジネスメソッド、ビジネスマネージメント
受賞企業
東京都美術館 (東京都)
受賞番号
13G131106
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本事業は、東京の伝統工芸職人とデザイナーのために当館がプロデュースし、伝統を生かしつつ、これまでにない美しさと市場性を兼ね備えた商品を生み出すことを目的としています。職人とデザイナーが協働し、知識を深め、一丸となって商品開発にあたりました。それをアートディレクター、学芸員、知的財産アドバイザーなど専門家集団が支えました。その結果、「未来の伝統」となる、ミュージアム商品が完成しました。

プロデューサー

東京都美術館 学芸員 川越仁恵

ディレクター

株式会社ハーズ実験デザイン研究所 代表取締役 ムラタ・チアキ

デザイナー

畠山弘、村田繭衣、堀口徹、小宮山洋、片山紀史夫、峰岸奈津子、泉健一郎、竹中逸人、幾度慶美、大澤健吾、廣田尚子、廣田達朗、藤本英子、川勝新市、なごみ、富田篤、南出優子、河本匠真、渡邉宗雲、渡邉純人

詳細情報

http://www.tobi-museumshop.com/

発売
2012年10月26日
販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

「この素材に何がさせられるのか」「この素材でなければ表現できないものは何か」-素材をどこまで人に優しく使い易くできるかを、技術とデザインの両面から追求しつつ、実用性や耐久性も十分考慮し、商品としての採否を決定しました。例えば木彫ルーペはプロトタイプを何度も叩きつけて強度を試しながら、サクラ材を最大限に彫刻してシニアが持ちやすいように軽く薄く仕上げました。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

伝統工芸品はともすると高額になりがちですが、購入しやすいよう、価格は1万円前後に設定し、材料を工夫するなどして、さらに安価にできるものはそのようにしました。美術館で商品を購入された方が、美しく洗練されたアートを持ち帰った気持ちになり、それを日々お使いになることで、生活に豊かさと潤いを感じていただけたらと考えています。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

商品コンセプトとしては、大手メーカーにとって技術的には製作可能であるものの、彼らが決して作らない商品を作ること、大量生産では敬遠される複雑で難しい技術を活かしたデザインを目指しました。そして、伝統工芸の長い歴史が育んだ、地域性に富む素材と質感等を適正に選び、その美しさを最大限に引き出しました。これらの過程を通じて、他の地域にはない特徴的な技法を育てることは、将来の市場競争力強化にもつながります。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

伝統工芸の技術を、後世に保ち伝えるために、根幹となる技術や主要製品の生産維持は、大変重要です。商品発表後は、「21世紀の名品」という旗印の下、国内外から多くの注目が集まり、2013年度ミラノフォーリサローネ、経済産業省ものづくりフォーラムなどに出展しました。また、伝統工芸品は日本の風土が生んだ天然素材を材質とし、多くは小さな材料を無駄なく有効活用していますので、地球に優しい商品といえます。

ユーザー・社会に伝えたいこと

質の良い量産品が豊富な昨今、「手作りならでは」と感じていただける商品を追究しました。大手メーカーでは敬遠されがちな複雑で難易度の高いデザインには、手技の美しさが生きています。職人、デザイナーにとっては伝統技術や素材の更なる可能性を見出すことができました。新しいものをデザインすることとは、それをお使いになる方の所作・暮らし方をもデザインすることにつながると考えて、関係者一同真剣に取り組みました。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都美術館ミュージアムショップ
TOKYO CRAFTS & DESIGN
東京都美術館ミュージアムショップ

審査委員の評価

美術館は芸術作品を研究して展示するといった機能だけに限定されるものではなくなっていて、アートを媒介に社会や産業の活性化を行う主体的拠点となることが新たな役割となりつつある。このプロジェクトの場合は伝統的技術とデザインの融合がテーマとなった。一方、グローバルにイノベーションが求められる時代には、ローカルな個性や土地の(知識)資産が重視されるようになる。こういった活動は美術館の新たなビジネスモデルの可能性、産業社会の中での新たな位置づけを開く試みである。

担当審査委員| 永井 一史   久保田 晃弘   紺野 登   田川 欣哉  

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