GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
防災対策システム [パークシティ武蔵小杉ザ グランドウイングタワーの防災マンション計画]
事業主体名
三井不動産レジデンシャル株式会社
分類
生活のためのサービス・システム
受賞企業
三井不動産レジデンシャル株式会社 (東京都)
受賞番号
13G121037
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

東日本大震災を機に高層マンションに対する震災時の不安が広まったことを受けて、当初設計を全体的に見直し、住民が安心して暮らせるよう、今後の高層マンションにおいてモデルとなるような防災対策を計画した。高い技術力に裏付けられた「建物の制震構造」に加え、震災後の被災生活において特に重要となる電気、水、食料、トイレ、情報等の「防災設備」「防災備蓄品」に関する対策、さらにそれらを有効に活用するための「コミュニティ」の育成を大きな柱とし、万一の事態に複層的に備えるプログラムを構築した。入居後にも防災マニュアルブックやコミュニティイベントを通して、真に「安心して過ごせる」防災マンションを総合プロデュースした。

プロデューサー

三井不動産レジデンシャル株式会社 執行役員 横浜支店長 徳川 浩一、室長 各務 徹、主査 加藤 瞬

ディレクター

NPO法人プラス・アーツ 理事長 永田宏和、田辺稔規

デザイナー

株式会社日本設計 建築設計群 紺野 泰、宿南 裕司+株式会社竹中工務店 東京本店 設計部 橘 保宏、川原井 大、阿部 洋

発売予定
2014年3月31日
価格

5,500万円台 (最多価格帯)

販売地域

日本国内向け

設置場所

神奈川県川崎市中原区新丸子東3丁目1301番(地番)

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

被災時、高齢者や女性だけがマンションに取り残されても安心して過ごせるシステムを計画した。具体的には、まず停電時でも非常用発電機によりELVが3基稼働するようにして移動負担を軽減した。また万一のELVの停止に備え、非常用発電機で送水する水栓、非常食やペットボトル飲料水を備えた倉庫を各階に設置することで、居住者の命をつなぐ対策をした。さらにインターフォンやトランシーバーも設け緊急時の通信環境も整えた。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

被災時において、住み慣れた自宅で、なるべく長く安心して生活できるよう配慮した。非常用発電機によって、共用部だけではなく専有部のリビング照明も点灯させ、下水道が破損した場合でも3日間はトイレ用水を流せるよう大容量の汚水槽も備えている。各階には防災倉庫にラップ式簡易トイレも導入して臭いや衛生面にも配慮している。被災時、自宅で家族一緒に過ごせるようにすることで、心理的ストレスを最小限に抑える工夫をした。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

エントランスホールに設置する大型のデジタルサイネージは、平常時はエネルギーの創出、節電やコミュニティイベントに関する情報を表示しているが、災害時は、停電により専有部で見ることができないテレビの災害情報番組を放映したり、災害用伝言版としての機能を果たしたりするように計画した。情報スポットを設けることにより、居住者が集い交流し合う場づくりも目指した。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

被災時に重要だと言われているコミュニティ育成を促すため、防災に関するプログラムはもちろん、本をテーマにしたものや、子どもが遊べるデジタルアーツをテーマにしたものなど、老若男女、様々な居住者が興味を持って参加できる多種多様なプログラムを計画している。プログラム参加を起点に、無理強いがなく継続しやすいテーマ型コミュニティを育みながら、マンション全体のコミュニティ育成へと繋げていくことを目指した。

ユーザー・社会に伝えたいこと

東日本大震災をきっかけに、最新の構造や設備を備え安全だと思われていた高層マンションに対する人々の見方は大きく変わってしまった。一度は失われかけた高層マンションへの信頼を取り戻すため、「本当に安全・安心な生活を送れる高層マンションとはどのようなものか」、多くの関係者と共に何度も議論を繰り返した。こうして生まれたこのマンションが、今後の日本の安全・安心を考え直すきっかけとなることを望んでいる。

審査委員の評価

タワーマンションの防災対策にたいへん真摯に取り組んでいる。タワー全体の震災対策に加えて各フロアに設置される防災備品など住民の安心を計る注意が行き届いている。今後の高層マンションにおける防災対策のリファレンスとなりえるレベルである。

担当審査委員| 暦本 純一   江渡 浩一郎   中村 勇吾   日高 一樹  

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