GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
美術館 [五島美術館 改修]
事業主体名
公益財団法人 五島美術館
分類
公共領域のための空間・建築・施設
受賞企業
公益財団法人五島美術館 (東京都)
清水建設株式会社 (東京都)
株式会社堀越英嗣 ARCHITECT 5 (東京都)
受賞番号
13G100942
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

緑豊かな庭園に佇む吉田五十八設計の五島美術館。国宝「源氏物語絵巻」など日本有数の東洋古美術コレクションを誇る。開館から約半世紀を経て、今回、吉田建築の伝承と再構築をベースに、時代に即した展示機能の拡充と館全体の機能更新をテーマとしてリノベーションを行った。既存展示室は展示機能を刷新。新展示室は寝殿造の中庭を望む開放的な既存集会室の特徴を生かし、自然光を入れることも可能な新たな伝統美術の展示空間としてコンバージョンした。

プロデューサー

公益財団法人五島美術館+総合監修/東京急行電鉄株式会社

ディレクター

統括/清水建設株式会社 設計本部 新間 英一+デザイン監修/芝浦工業大・堀越英嗣ARCHITCT 5 堀越 英嗣+展示監修/公益財団法人五島美術館 渡川 直樹+事業計画/清水建設株式会社 菅野 元衛

デザイナー

設計:清水建設設計本部 新間 英一、吉田 祐二、小林 靖+デザイン監修:芝浦工業大・堀越英嗣ARCHITCT 5 堀越 英嗣+展示設計:株式会社丹青ディスプレイ 宮田 昭男、菊池 公明

詳細情報

http://www.gotoh-museum.or.jp/index.html

利用開始
2012年10月
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都世田谷区上野毛3-9-25

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

吉田五十八が設計し、平安時代の空気感を持つ五島美術館。五十年間の時間の中で変化した美術館の運営ルール・機能について、将来も見通し整理・再構築。オリジナルデザインを尊重し、さりげない改修とすることで半世紀にわたる五島美術館のイズムを維持・継承、今後も実体験することを可能とした。更に自然光を取り込み、中庭を眺めえる五島美術館ならではの伝統美術のための展示空間を創出した。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

今まで以上に美術品と展示空間、ひいては広大な庭園全体が一体となる、五島美術館の東洋古美術空間体験が可能。改修によりバリエーションの異なる3つの展示室を設置することで新たな魅力を創出、更に広大な庭園と一体化した空間価値はそのままに、自然光の入る新展示室により庭園からも展示の気配を感じ取ることが可能となり、より美術館と庭園との一体感が強まった。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

中庭を借景とし、自然光を段階的に取入れることが可能な、これまでの常識ではあり得なかった伝統美術の展示空間を創出。かつ国宝、重要文化財の展示もできる最上級の展示施設とした。自然光のために複数のスクリーンを設置して対応、これは美術品を様々に守ることにも利用している。実現のために関係者はもちろん、文部科学省、東京文化財研究所等関係諸組織との綿密な打合により実現した。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

半世紀経た建物の社会的変化に伴うニーズの変化を、丁寧に分析、既存システムをベースに再構築することでオリジナルに更なる魅力を付加。これにより「たてもの」という物理的なモノの継承のみならず、そこにあるモノと一緒に時を刻んだ「イズム」も社会に引き継ぐことを可能とし、良質でサステナブルな都市的社会ストックを造り出した。

ユーザー・社会に伝えたいこと

著名建築のリニューアルで大切なことは既存を尊重することはもちろんだが、新たに変更・付加する機能が無理なく融合するように、「主張しすぎることなく」、しかし「遠慮せず」徹底的に検証してつくり込むことであると身を持って体験した。リニューアルにより「もの」だけではなく長年使われてきた「イズム」もこれにより次世代に継承されるはず。今後より良質な社会ストックの継承を望む。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

http://www.gotoh-museum.or.jp/index.html

審査委員の評価

緑豊かな庭園に佇む巨匠吉田五十八設計の五島美術館の改修である。原建築が名作であばあるほど改修は難しいのであるが、ここではオリジナルの意匠を尊重し、既存のデザインから逸脱しないよう注意深く設計しており、自然な風景として新旧の建築が融合している。一方、展示室の窓回りは、既存サッシ、遮光スクリーン、障子、シャッターの4枚のレイアーを駆使した自然採光を可能とした高度な技術も取り入れている。既存デザインに「寄り添った」改修は、建築文化の継承であり、その意味においても高く評価された。

担当審査委員| 千葉 学   乾 久美子   高橋 晶子   安田 幸一  

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