GOOD DESIGN AWARD

閉じる
キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
商業施設 [(仮称)渋谷商業ビル]
事業主体名
三徳商事株式会社
分類
産業領域のための空間・建築・施設
受賞企業
株式会社青木茂建築工房 (東京都)
三徳商事株式会社 (東京都)
受賞番号
13G100891
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

渋谷駅から見える好立地に建つ店舗のリファイニング建築である。築40年が経過したスケルトン(躯体+設備+共用縦動線)に既存外装の解体と新設、耐震補強、階段の撤去と新設、EV新設、設備の全更新などを施して新たに検査済証を取得した。これにより新築同等の遵法性と耐震性を確保したうえ、新築では維持できない既存の形態を維持できた。また、将来のテナント入れ替えを想定して多様な店舗の要望に答える汎用可能なスケルトンを目指した。これらにより老朽化・陳腐化していたスケルトンに市場価値を持たせられた。このようなデザインが一般市場に浸透し、全国の建物が更新期を迎える現代で既存ストックの活用手法となることを期待する。

プロデューサー

三徳商事株式会社

ディレクター

株式会社青木茂建築工房 主宰 青木 茂

デザイナー

株式会社青木茂建築工房 主宰 青木 茂

詳細情報

http://aokou.jp/works/refining/post_23/

竣工
2012年3月21日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都渋谷区渋谷1丁目15-19

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

現行の耐震基準を満たしていないいわゆる旧耐震建築物であるため、耐震改修促進法にもとづく耐震補強により耐震性を確保することで安全な建物とした。また、勾配の急な階段は施主の要望により撤去して客動線にも利用できる緩やかな階段を新設した。道路と段差のあったサブエントランスは大梁を移設することで道路とフラットにした。また身障者対応のEVを新設した。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

既製品の最大寸法のサッシを使うことで明るく開放的な内部空間を確保している。また、既存の外壁を覆っていたアルミのパンチングには落書きやいたずらが耐えなかったが、大きな開口を設けて内外の視認性が向上したことにより落書きをされることがなくなった。完成後も建物の美観が維持されるようになり景観の向上にも寄与し続けられる。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

既存ストックの活用は様々な方法が検証されているが、補強して耐震性を確保し、検査済証を取得して遵法性を確保する事例は少ない。新築に比べて再生は低コストで実現できる反面、新築以上に技術と手間を要するためである。リファイニング建築は既存ストックを価値ある不動産として再生させる手法であり、新築がなくなり既存ストックの活用が増加する現代において産業の活性化や新たな雇用の創造に寄与できる。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

既存躯体を利用するためCO2の排出量は新築に比べて85%削減できる(IPSE都立大学(2005年グッドデザイン賞受賞)東京大学清家剛研究室、首都大学東京角田誠研究室、東京理科大学真鍋恒博研究室による)。

ユーザー・社会に伝えたいこと

新築が困難となった現代で、耐震性の不足や現行法への不適合が既存ストックを活用するうえでの大きな障壁となっている。私はこのような旧耐震建築物や既存不適格建築物に耐震補強を行い、内外装と設備を一新し、法的なお墨付きを取得する手法をリファイニング建築と称して25年ほど実践してきた。既存ストックは新築同等の価値を持って再生できるということが広く社会に理解され、既存ストックの活用が促進されることを願う。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

東京都渋谷区渋谷1丁目15-19
青木茂建築工房ホームページ

審査委員の評価

都心商業ビルリニューアル。表層改修にとどまらず耐震補強を施し検査済証を取得することで新築以上にパフォーマンスの高い事業性を与えているが、その作業は地道で想定外の事項にも柔軟に対応する技術力が要求される。長寿命のテナントビルであるため設備、構造、意匠の詳細までさまざまな水準の計画を盛り込んでいること、建築デザインが大変洗練されたものであること両方が高く評価された。

担当審査委員| 千葉 学   乾 久美子   高橋 晶子   安田 幸一  

ページトップへ