GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
共同住宅 [光第1ビル]
事業主体名
株式会社光ビル
分類
住宅・住宅設備
受賞企業
株式会社青木茂建築工房 (東京都)
株式会社光ビル (福岡県)
受賞番号
13G090869
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本件は築38年の壁式鉄筋コンクリート造の賃貸共同住宅のリファイニング建築(再生建築)である。竣工当時の検査済証の無い物件であったが、新たな建築確認申請を行うことで本計画の遵法性を明確にして建物の不動産的価値向上を図っている。既存のコンクリート躯体の劣化部分には適切な補修を施し建物の長寿命化を図っている。仕上や設備は全て更新し、プランは5タイプのプランを用意した。敬遠されがちな1階の住戸には専用庭を設けたり、床を下げる事で天井高さを確保する等の付加価値を与えている。躯体保護の為の金属外装や、視線を制御する為のグレーチングを利用した竪ルーバー状のスクリーンが外観に新たな表情を与えている。

プロデューサー

株式会社光ビル

ディレクター

株式会社青木茂建築工房 主宰 青木 茂

デザイナー

株式会社青木茂建築工房 主宰 青木 茂

詳細情報

http://aokou.jp/works/refining/post_24/

竣工
2013年3月29日
販売地域

日本国内向け

設置場所

福岡県大野城市

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

バルコニー面にグレーチングのスクリーンを設ける事で、周囲からの視線を制御しながらも光や風を取り込む事が可能となった。築38年経過し、目の前にマンションが建つ等周辺環境は変化し、閉塞感のある住環境となっていたが、今回のリファイニングにより周辺との関係を再定義し、プライバシーの確保と開放性を実現した。また、1階住戸は、既存の木造の床を解体して低い位置で作り替えることで天井の高い住戸となった。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

住宅機器やEV等の共用機器は現代的な装備に更新され利便性・メンテナンス性が向上した。多様な趣向の入居者を想定しており5タイプの住戸プランを用意し、壁の一面に彩色を施している。色は各階毎に異なる5色を用意し、入居者にはお気に入りのプラン、色を選んでもらうようにしている。1階西側の住戸に関しては壁で囲まれた専用庭を設けて庭を経由して住戸にアクセスするようにする事で戸建て感覚の住戸としている。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

本物件は再生建築であるが躯体の補修や補強は在来の技術を用いるため、通常の施工技術を有する多くの施工業者が参入できる分野である。ローコストで新築同等の仕上がりが期待できるリファイニングは先細りする建設業界の活性化にもつながると考える。また、スクリーンの材料として使用したグレーチングは通常は側溝蓋等で使用される材料であるが、材料自体の剛性・耐久性・耐火性に優れるため外装として積極的な活用が期待される。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

ストック活用は地域の街並みを良好に維持し都市の成熟に寄与すると考える。リファイニングによる建築再生は既存躯体の不要な部分を丁寧に解体したり、詳細な調査を行い補修・補強を行うため新築に比べて材料より人手を多く必要とする工事である。つまり、建設地周辺都市の雇用の安定に対して有効である。また、既存躯体を使用するためスクラップ&ビルドに比べて産業廃棄物の発生量や工事に伴うCO2の発生量を大幅に削減できる。

ユーザー・社会に伝えたいこと

私はこれまで25年以上「リファイニング」と称して既存ストック再生を実践してきた。検査済証の無い建物でも新たに確認申請を行い、完了検査を受ける事で法的なお墨付きを得るようにしてきた。リファイニングは躯体を再利用するため、廃材やCO2の発生を抑制でき、コストも抑えられる。支出に占める住居費の割合が下がれば人々の生活は豊かになるはずである。リファイニングが促進され、人々の生活がより豊かになることを願う。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

福岡県大野城市
青木茂建築工房ホームページ

審査委員の評価

築40年近い鉄筋コンクリート壁構造の集合住宅を再生させたリノベーションである。竣工時の検査済証が残されていないため、まず既存建物の構造調査を行い、既存不適格の建物であることを証明し、その上で、プラニング、高さ、仕上げの変更や耐震補強を含めて、新たな確認申請を行うことによって、現代にふさわしい集合住宅として再生させている。応募者は、この種のリノベーションの先駆者としての役割を確立しているように思われる。

担当審査委員| 難波 和彦   篠原 聡子   手塚 由比   古谷 誠章  

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