GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
共同住宅のリノベーション [鈴木文化シェアハウス]
事業主体名
大和船舶土地株式会社
分類
住宅・住宅設備
受賞企業
大和船舶土地株式会社 (兵庫県)
神戸芸術工科大学 神撫町・禅昌寺町プロジェクトチーム (兵庫県)
KONNO (東京都)
受賞番号
13G090840
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

築後38年を経て老朽化が進んだ木造共同住宅の部分的な改修である。周囲は高齢化が急激に進む都市部の住宅地。2階建て全8戸のうち、空室となった1階の連続する3戸を改修することになった。改修に際しては界壁の一部をなくし、集約した水廻りを設けた共用スペースと3つの個室からなるシェアハウスへと組み替えた。また、共用スペース(シェアスタジオ)をできる限り地域に開いて、個室→シェアスタジオ→前庭→道路へと、生活が段階的にまちへとつながる工夫をした。極めて小さな空間的実践だが、巷に溢れる「木賃アパート」というビルディングタイプを、持続的なまちづくりにも活用できることを示し得たと考えている。

プロデューサー

大和船舶土地株式会社 鈴木祐一+有限会社ランドサット 安田利宏

ディレクター

神戸芸術工科大学 神撫町・禅昌寺町プロジェクトチーム(川北健雄、花田佳明、金子晋也、金野千恵)+KONNO

デザイナー

神戸芸術工科大学 神撫町・禅昌寺町プロジェクトチーム(川北健雄、花田佳明、金子晋也、金野千恵)+KONNO

詳細情報

http://www.daiwasenpaku.co.jp/c_m_d_22.htm

利用開始
2013年2月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

神戸市須磨区禅昌寺町1丁目11-41

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

この計画では、入居者自身が自然環境を感じ、採光や通風を各自で調整できる住まいを想定している。シェアスタジオは、既存建具に網戸を新設して自然換気を促し、建具のガラスを透明に変更して床・壁・天井を明るい色で仕上げることで自然光の充満する空間とした。また、多人数が囲める長大テーブルをシェア・スタジオに設け、共有の契機を生み出している。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

閉鎖的なファサードを有していた既存アパートの3住戸をシェアハウスへと変更したことにより、建物ファサードの開放性を高めている。3つの個室と前庭との間に位置するシェアスタジオの開口まわりでは、入居者である学生と隣人とのコミュニケーションが始まっており、高齢化の進むこの地域の生活に、活気ある空間を創出している。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

木造賃貸アパートは都市への人口流入に伴い1950年代から多く建設されてきたが、その多くは老朽化を迎え、次々と建て替えが進んでいる。この巷に溢れるビルディングタイプに対し、空間構成の変更を伴う改修を提案することで、本プロジェクトは、スクラップアンドビルドに代わる、建築ストックの更新・再生に軸足を移した建築産業の新しい可能性を示している。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

前述した、入居者自身の調整による自然採光・自然通風の空間的な仕組みに加え、3住戸各々に備わっていた水廻りの設備機器(浴槽、洗面、トイレ、キッチン、給湯器)を集約することで省エネルギー、省CO2、コスト削減を可能としている。また、学生の集う様子が表出する建物ファサードと、それを介して声をかけあう地元の人々の姿は、持続的な地域コミュニティのあり方を提示している。

ユーザー・社会に伝えたいこと

このシェアハウスでは、トイレ・浴室・台所などを共用設備として集約することで、多くのワンルームマンションでは得られないような、ゆったりとした個人の空間を確保している。同時に、その共用空間を開放的なものとすることで、近隣の人々との間に自然なコミュニケーションが生まれ、まちの中で暮らすことを楽しめるような空間のしくみを提供している。個人とまちとの関係の再構築、それがこのシェアハウスのコンセプトである。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

神戸市中央区小野柄通3-1-15 小野柄通鈴木ビル 大和船舶土地株式会社(問合先)
大和船舶土地株式会社
KONNO

審査委員の評価

老朽化したごくありふれた木賃アパートを、ローコストでかつ若者に人気のあるシェアハウスへと変貌させている。単なるシェアハウスではなく、シェアするリビングが町とつながるように工夫されている所も非常に評価できる。作るプロセスからも学生や周囲を巻き込み、建築を作ることで人のつながりを生み出している点も良い。既存ストックの使い方として社会に広がっていく可能性のあるプロジェクトである。

担当審査委員| 難波 和彦   篠原 聡子   手塚 由比   古谷 誠章  

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