GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
古民家再生・黒谷プロジェクト [旧黒谷家住宅改修工事]
事業主体名
つげ野の森市民ネットワーク 森と人の会、奥三河発見隊、豊橋技術科学大学建築サークル
分類
住宅・住宅設備
受賞企業
渋谷達郎+アーキテクチュアランドスケープ一級建築士事務所 (山形県)
受賞番号
13G090825
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

旧黒谷家住宅は愛知県新城市門谷の鳳来寺山表参道沿いに建つ古民家である。自然豊かな地域であり、秋には鳳来寺山への参拝に訪れる観光客で賑わう。家屋は築180年以上の歴史を持つが、増改築が重なり文化財としての評価が困難な状況にある。約20年前に所有者が変わり、主に都会の子ども達とその親向けの田舎暮らし体験の場として利用されてきた。一方、長年の風雨による損傷のほか、湿気や通風、採光などの問題があり、子ども達が健康的に過ごすための対策と今後の利活用を見据えた設えが急務となっていた。今回、ソーシャルネットワークを介して、管理者や地域の方々との交流が生まれ、学生と共にセルフビルドによる改修工事に取組んだ。

プロデューサー

中島澄枝、杉江恵、渋谷達郎

ディレクター

渋谷達郎

デザイナー

渋谷達郎+豊橋技術科学大学建築サークル

詳細情報

http://www.alds.jp

改修工事竣工
2012年11月
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

愛知県新城市門谷

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

黒谷家は、現在、都会の子ども達が本物の土や水に触れ、木や火などを使い体験して学ぶ場として活用されている。例えば、木を使ったワークでは、すべてが設えられた組立工作教室ではなく、ただひたすら木を鉋で削り、その匂いを嗅ぎ、舐める。こうしたプリミティブな活動を行っている。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

ソーシャルネットワークの特徴の一つとして、対象となる物事と関心のある人々がいきなり直接つながるということがあげられる。黒谷プロジェクトにおいても、思いつきに近いような地域住民の投げかけに対して、学生が反応した結果、管理者を含めた関係者が瞬く間につながり、実際にプロジェクトとして取組むことになった。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

マンションで生活し、プリント合板に代表されるような偽物の木を見て育った世代の子ども達は、本物の木を知らないということもショッキングな事実として知ることができた。今回の再生計画では、こうした非日常となった古民家での生活を、できるだけ日常に近づけたいと思った。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

家屋は敷地面積約1,550㎡、建築面積約260㎡の木造平屋建ての旧家で築180年以上の歴史を持つが、増改築が重なり文化財としての評価が困難な状況にある。このような古民家は全国に数多くみられるが、景観ストックとしての有効活用が課題となっている。

ユーザー・社会に伝えたいこと

このプロジェクトでは、これまでうまく使われていなかった場所の価値を新たに見出しながら、地域の方々と共に建築を作りました。古い建物を元通りに復元するのではなく、既存の美しい小屋組みや土間空間をできるだけ活かしながら、現代の生活環境やライフスタイルに合わせて快適に過ごせるような再生のあり方を実現しています。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

愛知県新城市門谷(鳳来寺山表参道)

審査委員の評価

築150年以上の歴史を持つ古民家の再生プロジェクトである。このプロジェクトの面白いところは、この再生の話がソーシャルネットワークを介して始まったところにある。ソーシャルネットワークによって、管理者や地域の人々との間に交流が生まれ、学生と共にセルフビルドによる改修工事が始まったというのは非常に現代的である。そして改修工事自体が学生や子供達の為の教材となり、更なる人間関係を育むきっかけとなっている点も評価できる。この民家は今回再生される以前から、都会の子供達とその親向けの田舎暮らし体験の場として利用されてきた。今回の改修で、新しい命が吹き込まれ更に使われ続けることで、子供達や学生、地域住民のコミュニティーが広がっていくことであろう。この古民家のように文化財としての評価は困難であるが、景観ストックとして活用されるべき古民家の再生法の道筋のひとつをこのプロジェクトは示していると言えよう。

担当審査委員| 難波 和彦   篠原 聡子   手塚 由比   古谷 誠章  

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