GOOD DESIGN AWARD

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特別賞
企業情報
CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
木造ラーメン構法 [木箱212構法]
事業主体名
葛西潔建築設計事務所
分類
住宅・住宅設備
受賞企業
葛西潔建築設計事務所 (東京都)
受賞番号
13G090789
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

規格部材の2×12材を柱・梁に用い、仕口には市販品のラグスクリューを用いた木造一方向ラーメン構法。2×12材で組んだ門型フレームをトンネル状に並べ、架構を形成する。内部に構造要素がないため柱や壁のない一室居住空間が実現し、空間の可変性も確保できる。間口は自由に開口を設けることができ、採光・通風など自然エネルギーが有効利用できる。柱の間に棚板を渡し一面を収納壁とした。簡易構法のため、材木の輸入、構法の開発、設計、施工すべて1個人設計事務所で行うことができる。設計者が各工程で中心となって関わり、設計内容が確実に実現できる。同じ職人グループが施工することで品質も安定する。新しい家づくりの提案である。

プロデューサー

葛西潔建築設計事務所 葛西潔

ディレクター

葛西潔建築設計事務所 葛西潔

デザイナー

葛西潔建築設計事務所 葛西潔

詳細情報

http://www.kasaikibako.com/

利用開始
1996年11月
販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

柱や梁、無垢フローリングなど自然の素材をそのまま活かし、塗料は植物性のものを選び、シックハウスを予防。基礎は高く立ち上げることで人体に有害な薬剤を用いず防腐・防蟻に対処。床暖房と基礎の蓄熱効果により、吹き抜けを介して住宅内に大きな温度差をつくらない24時間暖房を計画。南北に高低差をつけた開口を設け、室内に風の通り道をつくることで通気性を確保。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

家族がいつも一緒にいられるような大きな「家族室」を提案している。内部に構造要素を持たないため、間取りを自由に変更することができ、家族のあらゆる生活の変化にも十分対応できる。設計者がデザインしすぎず、住まい手が自ら作り上げていけるような余地を残すことを心掛けた。単純な「箱」は、ただ提供されるだけの「家」ではなく、住まい手が手を入れていくことで、時間を掛けて「住まい」になっていく。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

1個人設計事務所が、構法の研究開発、材料のコンテナ単位での継続的な輸入、設計、施工を全て行っている。単一部材による簡易構法が実現したことから、施工集団も組織することができた。各過程を1個人設計事務所が行うことにより、家づくりの責任が明確になり、同じ職人グループが施工することで品質も安定する。経費も削減でき、コストも抑えることができた。簡易構法の開発によって実現した新しい家づくりの提案である。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

南面全面開口からの太陽光や、南北の開口による通風、土壌を利用した蓄熱式床暖房など自然エネルギーの有効利用により、消費エネルギーの削減に成功した。内部に構造要素を持たず、間取りの可変性を確保することで、住宅の長寿命化を可能にした。柱・梁に同一部材を用い、余った端材はスペーサーや棚板として利用し、施工段階でのゴミを削減した。施工が容易なため工期も短縮でき、工事中の周辺環境(住宅地)への負担を抑えた。

ユーザー・社会に伝えたいこと

現代の家族は家で一緒に過ごす時間が少なくなってきている。少ない時間だからこそ、家にいる間は家族がいつも一緒にいられるような「大きな家族室」を提案したい。大きな空間であれば、家族がそれぞれ違うことをしていても気にならず、互いの気配を感じながら一緒に過ごすことができる。家族で過ごす時間の大切さを大事にしていきたい。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

葛西潔建築設計事務所
葛西潔建築設計事務所ホームページ

審査委員の評価

一般にデザイナーによる個別の住宅作品は、グッドデザイン賞の趣旨に必ずしもそぐわないものであるが、この提案による梁・柱といった住宅の主たる構造体のほとんどに同一の規格部材を用い、ニュートラルなワンルームを生み出す構法は汎用性があり、また、住宅メーカーのようにある部材を大量生産するスケールメリットがなくても、一個人事務所がそれを汎用的に生産できるという面においても、賞にふさわしいと考える。

担当審査委員| 難波 和彦   篠原 聡子   手塚 由比   古谷 誠章  

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