GOOD DESIGN AWARD

閉じる
キーワード
受賞年度
年度(から 年度まで)
特別賞
企業情報
CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
点滴スタンド [ディーボ]
事業主体名
株式会社岡村製作所
分類
研究・教育・医療のための機器・設備
受賞企業
株式会社岡村製作所 (神奈川県)
受賞番号
13G070684
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

今までの点滴スタンドに欠けていた要素①看護師の業務負荷軽減②常に清潔に保つことが可能③患者が安心して持って歩ける④使う人の心を明るくする⑤使う人を選ばない調整機能。この5点を実現する工夫を各パーツに施した。最大の特徴は業界初の『リング状』輸液フック部。リング状の壁に沿わせて輸液をフックに掛けることができるので、輸液の孔が狙いやすく現場の看護師が日頃より不満に感じる『輸液の掛けにくさ』を解決した。2番目の特徴である5色展開のハンドルには、持ちやすさ・小物を置ける機能等を盛り込み、患者の歩行を優しくサポートすることを可能とした。『看護師』と『患者』両方の立場からデザインした新しい点滴スタンド。

プロデューサー

株式会社岡村製作所 マーケティング本部ヘルスケア製品部 羽田綾

デザイナー

株式会社岡村製作所 デザイン本部製品デザイン部 榊原義弥、小野菜穂+株式会社メディディア医療デザイン研究所 山本典子

発売予定
2013年7月20日
価格

48,000円 (税抜き価格)

販売地域

日本国内向け

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

性別や年齢、体格差や車椅子の使用等、様々な患者に対応できるよう高さ調整が可能な輸液フック・ハンドル・下部フックを標準装備。市場では『ハンドル・採尿バッグフックは別売』という製品が多く、現場では①ハンドルが無く、歩行時の患者の安全性が損なわれる②採尿バッグが掛けられない等の問題が起きていた。本製品は、必要なスペックを全て標準装備、更に最適な高さに簡単調整ができる為、どんな患者にも対応することが可能。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

点滴を繋いだままスタンドをコントロールすることは、患者にとってハードルが高い。一般的なスタンドにはハンドルすら付いていない製品も多い。本製品のハンドルは、介助者と2人で握れる円形のデザイン。また、ハンドル部を使ってハミガキセットや飲み物・タオル等を持ち運べるようなデザインを採用し、患者が安全に歩行できるようサポート。回復段階の患者に積極的な自立歩行を促すことは、一日も早い日常生活への復帰に繋がる。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

看護師が片手に診療材料等を持ったままでも輸液フックの高さを調整できる、ワンハンドアジャストメント方式を採用。従来のネジ式と比較し、短時間で調整が可能となり、忙しい看護師の作業効率を大きく向上させた。アウター支柱を従来品より長くし、輸液ポンプ等を取付けるスペースを広く確保。緊急時にも、ハンドル・下部フックを最下部まで下げると大型機器や複数の機器の取付スペースが生まれ、迅速に対応できる。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

ハンドル下部に、多目的フックを標準装備。一般的には、採尿バッグ用に特化したものが多いが、本製品は採尿バッグを使用しない時は売店の買物袋や検査資料用のカバンを掛けるフックとして活用できるような形状にし、高さ調整も可能にした。歩行時の安定性に配慮した大型キャスターも装備。これらの工夫で、点滴をしていても、安心して病室外に出かけ、他の患者や看護師とコミュニケーションを取る機会を生み出すことを支援した。

ユーザー・社会に伝えたいこと

開発を進める中で、看護師に使いやすい形を考えたとき、患者の安全・安心を守る形にたどり着いた。病院に勤務するスタッフの笑顔が患者への思いやりに繋がるように、そして点滴をする患者が少しでも積極的に・前向きになることサポートできるように、患者と看護師の両サイドから点滴スタンドをデザインした。Divoを使う病院スタッフ・患者とその家族が少しでも元気になることを願って。

審査委員の評価

リング上の輸液フックは機能的に理にかなっているだけでなく、従来のTの字型フックと較べて視覚的にも安心感をもたらしている。患者の誤操作を防止するために「逆アフォーダンス」を形にしたという高さ調整機構部は、患者に対しては気配を消しながらも、看護師にとっては非常に操作性の高いものとなっている。また、本製品のアイデンティティにもなっている優しい色彩とフォルムでまとめられたハンドルは、患者が介助者と共に握ることができ、ちょっとした小物も運ぶための配慮がされるなど、患者が安心・安全に利用するためのデザインが施されている。患者にとって安心・安全なデザインは看護師にとっても使いやすいデザインであり、ひいては質の高い医療サービスへと繋がる。患者と看護師それぞれの笑顔が見えてくるような、優しい佇まいが印象的な点滴スタンドである。

担当審査委員| 安次富 隆   内田 まほろ   重野 貴   村上 存  

ページトップへ