GOOD DESIGN AWARD

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CC

2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
フローサイトメーター [SH800、SP6800]
事業主体名
ソニー株式会社
分類
研究・教育・医療のための機器・設備
受賞企業
ソニー株式会社 (東京都)
受賞番号
13G070669
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

レーザー光を照射して得られる散乱光や蛍光を検出して、細胞の分析や分取を行うフローサイトメーターとよばれる装置です。ソニーがCDやBlu-rayなどで蓄積してきた光ディスク技術を応用し、SH800では、細胞情報の検出や分取機能の自動化を実現しました。さらに従来の約1/3の小型化を実現し、ユーザーインターフェースもより使いやすいものに一新。初心者からヘビーユーザーの研究者まで幅広く活用していただけるようになりました。SP6800ではプリズムを使った分光による32チャンネルの分析を可能にしました。現在注目されている再生医療研究などにおいて、細胞を分析・分取するためには欠かせない装置です。

プロデューサー

ソニー株式会社 メディカル事業ユニット ライフサイエンス事業部門 バイオサイエンス事業室

ディレクター

ソニー株式会社 UX・商品戦略・クリエイティブプラットフォーム クリエイティブセンター 和田淨、稲垣岳夫

デザイナー

ソニー株式会社 UX・商品戦略・クリエイティブプラットフォーム クリエイティブセンター 木村奈月、井関大介、宮澤克次、齋藤理恵子

詳細情報

http://www.sony.co.jp/Products/fcm/

現在受注中
2012年6月
販売地域

国内・海外共通仕様

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

複数のボタンを一つのボタンに集約し、インジケーターを黒のエリアに配置した明瞭なゾーニングで、一目で状況を把握しながら操作できるようにしています。また蛍光色素など様々な色を使う研究環境のため、PC操作画面をグレースケール基調にすることでグラフに意識を集中させられるように設計。パッケージも無彩色にしながら中身が分かる大きなアイコン表示で、識別性や視認性を高めたデザインにより、誤操作を未然に防ぎます。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

細菌やウィルスの研究にも使用されるため、強い消毒にも耐えるアルミ外装や、継ぎ目を極力なくしたシンプルな形状で拭き取りやすくクリーンな環境を保てるように設計しています。またBlu-rayで培ったレーザー集積技術や小型機構設計により、従来の約1/3に小型化し、机など限られたスペースにも配置できるよう空間の効率化を図っています。導線も余裕をもって確保できるため、医療現場の安全性や環境改善にも役立ちます。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

再生医療など高度な研究の裾野を広げるためには、先進技術を使いやすく低コストで提供することが重要です。これまで専任のオペレーターを必要とした複雑なセットアップを自動化し、人的コストを削減するとともに初心者でも使えるようにしました。また製品の小型化やパーツ点数を減らすことで、低コスト化を実現。研究機関や研究者にとって負担が少なく効率的な作業フローを構築することで、医療研究の拡大・活性化に貢献します。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

iPS細胞研究の進展により再生医療への注目度も高く、日本企業の貢献が期待されています。ソニーは細胞研究に欠かせないフローサイトメーターの開発により、効率性や安全性の向上とともにより高度な細胞分析を実現しました。これまで可視化できなかった細胞のグラフ化にも成功し、未知の細胞を研究できる可能性を広げています。今後より多くの研究機関に製品を提供することで、最先端医療の発展に寄与できると考えています。

ユーザー・社会に伝えたいこと

本製品では、機器のデザインだけでなくソフトウェア、パッケージを含めたコミュニケーションまで、機能美・直感的操作にこだわってデザインの統一を図りました。ソニーが初めて参入した医療研究という領域で、コンスーマー向けの製品開発で培った技術やノウハウを活用して、医療研究従事者の求める効率性と研究向上、そして未来の医療を支える細胞研究の発展に少しでも貢献できればと考えています。

審査委員の評価

今後、急速な発展が期待される再生医療研究等に不可欠な、レーザーによる細胞の分析、分取装置フローメーターに対して、32チャンネルという分光を可能にした。 これまでに得意分野として手がけてきた半導体レーザー技術や、様々なコンシューマー向けプロダクト開発の知見を存分に生かし、研究現場のフローやニーズを徹底して研究し、初心者からヘビーユーザーまで様々なレベルのユーザーに対応したユーザーインターフェース、そして、従来の3分の1という小型化を実現している。また、外観のデザインにも徹底的にこだわり、精度、品質、信頼性を感じさせる完成度の高いものとなっている。今後、このような専門的な高度な技術の転用・応用型のプロダクトの開発は、研究の現場の意識や、あり方そのものをも変え、製品開発、研究におけるブレークスルーやイノベーションにつながる可能性を感じさせるデザインであると評価した。

担当審査委員| 安次富 隆   内田 まほろ   重野 貴   村上 存  

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