GOOD DESIGN AWARD

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2013

GOOD DESIGN|グッドデザイン金賞

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受賞対象名
ロケット [イプシロン]
事業主体名
イプシロンロケットプロジェクトチーム
分類
公共の移動機器・設備
受賞企業
独立行政法人宇宙航空研究開発機構 (東京都)
受賞番号
13G060604
受賞概要
2013年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

イプシロンロケットは高性能と低コストの両立を目指す新時代の固体燃料ロケット。1段目にはH-IIAロケットの補助ブースタを活用、2・3段目は世界最高性能と謳われたM-Vロケットの上段を改良。日本が世界に誇る固体ロケット技術の集大成であり、この半世紀に蓄積された知恵と技術の全てが込められている。革新技術と既存技術を組み合わせることで信頼性向上・性能向上を同時に実現。組み立てや点検などの運用が効率的なため、頻繁な打ち上げが可能となる。ロケットの打ち上げをもっと手軽なものにし宇宙への敷居を下げる、それがイプシロンロケットの最大の目的である。

プロデューサー

独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙輸送ミッション本部 イプシロンロケットプロジェクトチームプロジェクトマネージャ 兼 宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 教授 森田泰弘

ディレクター

独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙輸送ミッション本部 イプシロンロケットプロジェクトチーム サブマネージャ 井元隆行

デザイナー

独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 助教 羽生宏人

詳細情報

http://www.jaxa.jp/projects/rockets/epsilon/index_j.html

初号機となる試験機打ち上げ実施
2013年9月14日
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

打上げ射場は鹿児島県肝付町のJAXA内之浦宇宙空間観測所

受賞対象の詳細

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

イプシロンの最大の開発要素はロケット知能化による自律点検。それによりパソコン数台と専用ネットワークステーションでのロケットの発射管制が可能になった(「モバイル管制」と呼ぶ)。これは射場に依存しない究極の管制システムといえる。従来のロケットでは地上での点検作業に多くの装置と時間・人出が必要だったが、イプシロンロケットではロケット自身が自己点検作業を行うため、時間と人手を大幅に削減することができた。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

イプシロンロケットでは部品を減らすことにより、出来上がりに近い形で発射場に持って行ける仕組みとなった。イプシロンロケットでシンプルに打ち上げられるシステムを構築したことにより、頻繁な打ち上げが理論的には可能となった。これまでは難しかった場面でもロケットが利用されるようになり、ひいては誰もが宇宙をもっと身近に感じることができるようになることを期待する。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

軽くて安くて性能の良い民生品があれば積極的に活用することが検討されるものと思われる。その結果、これまでは参加していなかった企業や業界からの宇宙産業へのかかわりも増えてくることを期待。その結果ロケット制作費用の低廉化につながり、さらに打上げ頻度が上がれば、産業界の活性化に貢献できるものと理解している。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

ロケットの打ち上げが手軽になることで打ち上げ頻度が上がり、いろいろな分野で宇宙を利用し新しいことに挑戦しやすい環境が生まれることを期待。その結果、私たちの生活に役立つさまざまな成果を得る機会が増えることを願う。

ユーザー・社会に伝えたいこと

イプシロンロケットでは、ロケットのインテリジェント化やモバイル管制などの革新技術を開拓し射場作業の効率化を図った結果、第1段ロケットを発射台に立ててから打ち上げて片づけるまでわずか7日間(M-Vでは40日程度)。イプシロン開発の中で行ったロケット知能化、モバイル管制といった斬新な取り組みは世界でも初めての挑戦であり、未来のロケットに不可欠なものであるといえる。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

打ち上げ場所:JAXA内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県)
JAXA イプシロンロケット 紹介ページ
イプシロンロケットが拓く新しい世界
宇宙航空研究開発機構ホームページ

審査委員の評価

ひとを運ぶ乗り物ではない。観測衛星や機器を宇宙空間へ運ぶロケットである。日本には優れた固体燃料ロケット技術があるが、このイプシロン・ロケットの技術開発の目的は明快である。高性能、小型軽量コンパクト、低価格、組み立て、発射準備から解体のプロセスも徹底的に凝縮させることに徹した。ロケットの打上が特別な大仕事でなく「日常の出来事」のようにすることにあった。この観点は、インダストリアルデザインの目途と合致する。この点を多いに評価したい。ロケット本体は極めてシンプルである。「宇宙への敷居を下げる(JAXA)」という姿勢は、外観意匠においてさらなる象徴性を必要とするだろう。ならばグラフィックデザインの今後の可能性に期待したい。このイプシロン・ロケットが、モビリティ部門に相応しいかどうか疑問ではあったが、宇宙に「夢」を運ぶ移動具と解せば、ど真ん中なのかもしれない。世界を市場に堂々と戦って欲しい。

担当審査委員| 山田 晃三   羽藤 英二   原 研哉   森口 将之  

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