GOOD DESIGN AWARD

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CC

2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン・ベスト100

受賞対象名
地図 [避難地形時間地図(逃げ地図)]
事業主体名
日建設計ボランティア部逃げ地図チーム
分類
社会基盤、プラットフォーム
受賞企業
日建設計ボランティア部逃げ地図チーム (東京都)
株式会社髙橋工業 (宮城県)
宮城大学 事業構想学部 中田研究室 (宮城県)
陸前高田市議会議員 菅野広紀 (岩手県)
長部地区コミュニティ推進協議会 (岩手県)
陸前高田市議会議員 大坂俊 (岩手県)
受賞番号
12GC31058
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

逃げ地図とは、震災以後の新しい街づくりを可能にする一連のプロセスを指します。非津波浸水域をゴールとし避難時間を色分し避難方向を矢印により地図の道に表現します。これにより詳細な避難地図が出来ます。これは地域を安全な街に改良していく為のベースマップになります。これに道や避難タワーを追加して道の色を塗り直すと、その対策の費用対効果が誰でも分かるようになります。さらにシミュレーションにより、試案の妥当性や、規模、性能の検証し、確実性の高い具体策を作成可能にします。またこれらをアプリ化し、web公開する事で多数の試案ログを集積、閲覧可能にすることで逃げ地図は新しい合意形成に基づく街づくりを可能にします

プロデューサー

日建設計ボランティア部逃げ地図チーム

ディレクター

羽鳥達也

デザイナー

穂積雄平、谷口景一朗、今野修太郎、長尾美菜未、小野寺望、酒井康史、小松拓郎、馬場由佳、宮澤功

利用開始
2011年9月
販売地域

国内・海外共通仕様

設置場所

なし

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

安全で合理的かつ使用頻度の高い施設、設備をつくることは持続可能な社会へむけて重要な条件です。使用頻度の高い位置の割り出しやその検証も逃げ地図と避難シミュレーションを使えば可能です。逃げ地図上で様々な案の比較検討を行うことで、効果は避難時間の短縮により道路の色が変化するために明確なうえにコストも試算できます。逃げ地図はまちづくりの段階でも費用対効果の高い案の検討に役立つツールとして機能します。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

「避難地形時間地図(通称:逃げ地図)」は、ワークショップ形式で地元の住民の方と一緒に地図を作成することを重視しています。地元の住民の方が実際に地図に色を塗り、その後現地を共にフィールドワークすることで、地元の知見を組み込んだより強固な避難地図・街づくりのベースマップが出来上がるとともに、地元の住民の方にとっても慣れ親しんだ集落の特性を再認識するきっかけを提供します。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

集落の高台移転や沿岸地域のかさ上げ、防潮堤の建設には膨大なコストとともに完成までに時間もかかります。これらの施策が実現するまでの間にも、被災した集落で続く被災者の方の生活をより安全なものとするために、震災後の時間経過にあわせて、より費用対効果の高い施策を選択・実行していくための議論のベースを「避難地形時間地図」は提供します。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

東日本大震災で甚大な被害を受けた地域に限らず、日本全国には6400箇所余りの漁村集落が存在します。今回の震災の被災地のみならず、非被災地においても「避難地形時間地図」を用いることでミニマムなコストでより集落の安全性を高める施策を検討することは、日本全国に散らばった沿岸部の産業を守り、強化することに貢献します。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

ワークショップ形式で手描きの「避難地形時間地図」を作成するだけではなく、Web上に公開したシミュレーションを用いてより多くの住民の方の意見・提案を収集しそのログを蓄積することで、単なる最適化による都市計画ではなく、住民の方の日々の生活に即し、それぞれの集落の社会・環境を適切に捉えた、より確実性が高く住民の合意形成が容易な街づくりの提案を可能とします。

ユーザー・社会に伝えたいこと

東日本大震災が示したのは、決まり事を守り責任を回避するコンプライアンス型社会から、生活環境のリスクを把握し、考え行動するリスクマネジメント型の社会とすること。自立した地域、人を育むことの重要性です。「逃げ地図」は単なる避難地図ではなく、みんなで災害に強い復興を建設的に考える為のプラットフォームであり、新しい街づくりを実現するプロセスの提案です。これは被災地のみならず多くの地域に適用可能です。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

日建設計ボランティア部逃げ地図チームへ問い合わせください

審査委員の評価

被災地では早期復興が求められる中、新たなグランドデザインが必要となる。この避難地形時間地図(逃げ地図)は地域住民によって、非津波浸水域をゴールと定め、避難時間を色分けし、避難方向を矢印により分かりやすく可視化することに意義があります。この地図によって、震災後の漠然とした不安を払拭でき、住民がリスクを共有・理解することで復興への合意形成が生まれ、対費用効果も含めた総合的な判断が可能となります。この手法は被災地に限らず、沿岸地域の新しい街づくりのプロセス形成に役立つものと審査員一同高く評価しました。

担当審査委員| 南雲 勝志   大島 礼治   黒川 玲   手塚 由比   堀井 秀之   森田 昌嗣  

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