GOOD DESIGN AWARD
受賞ギャラリー
2012
グッドデザイン賞
複合文化施設
浅草文化観光センター

分類タグ

公共空間/土木/景観

事業主体名

東京都台東区

受賞番号

12GC11012

受賞対象の詳細

雷門の向い側の角地、わずか326㎡の敷地に、観光案内所、会議室、多目的ホール、展示室といった多様なプログラムが求められた。浅草の町並みが持つ界隈性を垂直方向に延長し、アクティビティを包み込む「屋根」を積み重ねることで、多様なプログラムに対応しつつ、今までの積層建築では存在しなかった「新しい断面」を作り出した。屋根と床の間には斜めに切り込まれた隙間が生まれ、その隙間をミニマムな設備スペースとすることで、通常の中高層建築と同等の階高でありながら、大きな気積を持つ空間を獲得することができた。また、屋根は建築を8つの平屋へと分節するだけではなく、各階の室内をそれぞれに規定している。

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ディレクター

株式会社隈研吾建築年設計事務所 隈研吾

デザイナー

株式会社隈研吾建築年設計事務所 藤原徹平、針谷將史、岡山直樹、武田清明、珠玖優、栗生えりな、斉藤浩章

利用開始

2012/04/20

販売地域

国内

設置場所

東京都台東区雷門2-18-9

デザイナーの想い

屋根の積層によってできる特徴のある空間=「観光客のためのスペース、市民活動を支えるスペース、全ての人を対象にしたスペース」がひとつの積層建築の中に明解なゾーニングのもと共存している。この建築は、あらゆる人々に開かれた空間が有機的に融合した、都市にあるべき公共性のありかたを提示する、新しい公共施設の形である。

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

ガラスを全面Low-E複層ガラスとし、各階の庇と奥行きのある木ルーバーによって日射を遮ることで、熱負荷・空調負荷を大幅に低減した。空調は床吹きの居住域空調システムを採用、換気には全熱交換機を採用、照明は大部分をLED照明を採用することで、省エネルギー性の高い建築とした。また、屋上に太陽光発電パネルを設置し、自然エネルギーを活用している。

使用者、社会等への取り組み

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

日本の伝統建築が持っていた「平屋性」と「マテリアリティ」を中高層建築に取り戻すことを目的とし、浅草の街並みと同等のスケール感を持つ平屋を積み重ねることで、ヒューマンスケールを持つ内部空間で構成された、親しみの持てる、新しいタイプのランドマークを創りだした。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

浅草が持つ「屋根の下の賑わい」や「界隈性」を縦に積み上げ、下町や浅草寺・仲見世との連続性と一体感を保つことで、建築を都市の延長と捉え、地域住民の生活の一部として、誰にとっても開かれた公共空間を実現することが出来た。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

外装に不燃加工を施した、杉の集成材でできた木ルーバーを用いることで、都市部であっても木の温もりを感じる中高層建築を実現し、周辺環境に調和するデザインの可能性を提示することで、都市建築における、建材としての木材の価値を高め、利用を促進する効果を与えた。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

都市のランドマークとしての影響力を考慮し、日射を防ぎ、熱負荷を低減するLow-E複層ガラスや、奥行きのある木ルーバーを全面に用いたり、太陽光発電の採用、LED照明の利用など、省エネルギー効果の高い施策を積極的に取り入れることで、環境面においても周囲をリードする建築として、環境に優しい都市・建築思想の育成に貢献している。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

審査委員の評価

担当の審査委員

南雲 勝志大島 礼治黒川 玲手塚 由比堀井 秀之森田 昌嗣

評価コメント

浅草の新しいランドマークとして、浅草の町並みを垂直方向に展開したような特徴的な建物が実現されている。積層建築でありながら、屋根的なデザインを持ち込むことで各階の独立性を感じさせる外観は興味深い。外観で見られる屋根は内部へと連続し、屋根と床の間の空間が設備スペースとなることで、通常の積層のヴォリュームの効率が維持されている。雷門という圧倒的な存在感をと向かい合わせにありながら、それに劣らぬ存在感を感じさせる。
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