GOOD DESIGN AWARD

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2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

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受賞対象名
みんなでつくるん台 [仲良く食べられるん台、ステージ&イス台、収納できるんだどんなもん台]
事業主体名
平泉町
分類
都市づくり、地域づくり、コミュニティづくり
受賞企業
平泉町 (岩手県)
平泉町教育委員会 (岩手県)
平泉町立平泉中学校 (岩手県)
受賞番号
12GC10978
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

「みんなでつくるん台」とは、平泉中学校の新校舎に計画された交流ホールという大空間の使い方及びその空間にふさわしい家具のデザイン・製作に関する一連の取り組みの総称である。交流ホールを使いこなすためのワークショップを通して、より自由にこの空間を使うために使途の限定された椅子やテーブルではなく「台」をデザイン・製作することとなった。生徒達が議論をしてデザインを練り、講師や地元職人の技を借りながら県産材を使って三種類の台が実現した。今後のメンテナンスは学校と地域が連携して進めて行く予定である。このように「みんなでつくるん台」は、中学生とものづくりを核とした、地域コミュニティのための取り組みである。

プロデューサー

平野勝也(東北大学)

ディレクター

田代久美(香港大学)、南雲勝志(ナグモデザイン事務所)、尾崎信(東京大学)、千葉哲也((有)丸貞工務)

デザイナー

平泉中学校 平成23年度 第2学年

利用開始
2012年3月17日
販売地域

日本国内向け

設置場所

平泉中学校

問い合せ先

平泉町 教育委員会
Email: kyoiku@town.hiraizumi.iwate.jp

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

生徒達は様々な目的に合わせて台を工夫して使っている。また、生徒会のリードで危ない使い方をしないようなルールづくりを行っている。このように台を工夫して大事に使う文化が下級生に伝わっていく素地が既に出来ている。また、今後のメンテナンスに関しても、学校と地域が一緒に進めていくことにしており、町にたったひとつの中学校と地域が連携することで、縮小社会時代の持続可能なコミュニティ形成のモデルを提示している。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

台のデザインにあたり、まず中学生が自分の身体寸法や他人との居心地の良い距離について計測し、市販家具の寸法を参考にしながら、自分たちの使いやすい大きさ・形状を実現している。そのため、小学生から大人まで使いやすい大きさと形になっている。造形はシンプルだがアフォーダンスに富んでおり、使用者の年齢・人数・活動内容などに合わせて数や組み合わせを変えることができ、様ざまな使い方を誘発できる。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

一連のワークショップにより、成果物としての「台」だけでなく、中学生には社会・地域とつながった新しい実践的学習の機会と卒業してからもつながりを保てる学校への愛着を、中学校には地域との共同による開かれた教育環境と学校運営を、地域には一緒に子どもたちを見守り育み、学校の教育活動を支援する方法と機会をそれぞれ創出することに成功しており、学校を核とする少子高齢社会のコミュニティのあり方を提示している。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

地元産の木材を使用しており、荷重への耐久性を上げると重量が増えるため、工法の工夫により軽量化を図っており、取手穴をつけて持ち運びやすくするなど機動性も高めている。時間の経過に伴って起こると想定される天然木由来の素材の歪み・収縮にも素材の組み方によって対応している。子どもと大人が一緒にものづくりに触れることで地域の産業に対する理解・関心を高めており、技術の継承・職業観の育成・環境教育にもなっている。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

素材に地元産の木材を使用して地域の職人によって製作するなど、地域産業の活性化と環境保全への配慮がなされている。仕上げには米糠が原料の食べられる程安全なオイルを用い、中学生・先生・地域の大人が自分たちで行った。今後のメンテナンスに関しても、学校と地域が一緒に進めていくことにしており、町にたったひとつの中学校と地域が連携することで、縮小社会時代の持続可能なコミュニティ形成のモデルを提示している。

ユーザー・社会に伝えたいこと

学校は大人から「与えられる」だけの場であろうか。はじめは戸惑っていた生徒達も、ものづくりの魅力・先生やプロのサポート・一緒に楽しめる仲間の存在、そして自分たちの中学校を創っているドキドキに触れ、自発的に創造的に考えてもよいのだと理解した時、一気に夢中になった。これはまちづくりそのものであり、将来のまちづくりへの芽でもある。将来の日本を担う若人たちによるまちづくりは学校と地域が繋がることから始まる。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

平泉中学校

審査委員の評価

既存の什器を設備するのではなく、自分たちの考えたものが具体的なカタチになるプロジェクトが東北の平泉町で実現した。この「みんなでつくるん台」というタイトルが全てを語っており、中学校の新校舎に併設する交流ホールの使い方から、そこで使用する「台」のデザイン、仕上げの塗装、使い方やメンテナンスのルールまで決めたことに意義あるものと評価した。当然のことながら、教育委員会やNPO法人、塗装剤のメーカーなど多くの大人も参加し、地域も含めた新しい参加型デザインワークショップと言える。

担当審査委員| 南雲 勝志   大島 礼治   黒川 玲   手塚 由比   堀井 秀之   森田 昌嗣  

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