GOOD DESIGN AWARD

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CC

2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
ロビーチェア [アーラント]
事業主体名
株式会社イトーキ
分類
公共領域のための機器・設備
受賞企業
株式会社イトーキ (東京都)
受賞番号
12GC10960
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

従来空港で使用されるロビーチェアは「安全面」「強度面」「メンテナンス面」が重視され金属類を主材とする傾向があった。但し近年の低迷した時代を背景に、公共空間にも「やすらぎ」が求められる現状がある。羽田空港もリニューアルに伴い、美しい日本の原風景や自然と共に生きる心を世界中の人々に伝えようとのコンセプトから「庭園」を設置し木々が植栽することとなった。イトーキとして、空港向けロビーチェアとしての基本スペックは抑えながらも、国産材を用いることで、優しさ・温もり・おもてなしの心を表現したデザインを提案したところ、グランドコンセプトと合致し、羽田空港インテリアの一部として空間を彩ることとなった。

プロデューサー

株式会社イトーキ 竹原 成規

ディレクター

株式会社イトーキ 秋山 かおり

デザイナー

クリエイティブノルム 清水慶太

利用開始
2011年9月16日
価格

279,500 ~ 510,800円

販売地域

日本国内向け

設置場所

羽田空港 第一ターミナル

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

国産材を使用することで森の営みの循環に寄与し、日本の森林を資源として利用した点。また、空港で過酷に使用されることを想定しクッションを取替え可能な構成にし、メンテナンスしやすく長期的な利用を可能とした点。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

翼断面をモチーフにしたクッション形状は、興味深いことに人体の様々な部位に優しくフィット。最もクッションの厚い部分で臀部と腰部をしっかりサポートする。無理のない滑らかなラインが、目で見るだけでなく体で触れても気持ちの良いことを物語る。また、人の体温に近い木材を主材としているため、スチール等とは異なり、寒冷な空間でも冷たいと感じることがない。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

空港の有り方が変わりつつある。移動するための場所であった空港が、ショッピングであったり飲食を楽しむ場所になったり、一つの街としての機能を持ち始めた。特に羽田空港は都市部から近距離であることもあり、乗降客だけでなく訪れた人をも虜にする「空港」という場所にもてなしの要素として相応しい彩りを提供した。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

アーラントの木部には国産材を使用。日本の豊かな森林資源を活用することにより森林整備(伐採・収穫⇒植林⇒育林・間伐のリサイクル)が促進され循環型社会の形成に寄与し、国産木材利用を促進する政策にも当てはまる。木材を主材としたアーラントはぬくもりのある落ち着いた雰囲気を演出し乗客の皆様にリラックスしていただくことが出来る。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

アーラントは背座に木材を使用し、座受けフレームにスチール、脚部にアルミダイキャストを使用しているため廃棄時の素材分別が行いやすく、クッション部は背は工具レス(マイナスドライバーでボスを外す。運営サイドに説明済)で、座は2箇所のビスを外すことで取替え・交換が出来るので長期使用が可能である。

ユーザー・社会に伝えたいこと

日本国内空港のロビーベンチへの要求はとかく「安全性・メンテナンス性」など機能面が重視されがちだった。各社アルミやスチールなどの金属を主材とした設備的な印象のベンチを提案していたが、今回の提案をきっかけに、例えばスウェーデンやフランスの主要空港の様にインテリア性を重視した「家具」としてのベンチが、今後日本国内の空港を彩り利用者に豊かさを感じていただけるようになればと考えている。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

羽田空港 国内線第一ターミナル
株式会社イトーキ

審査委員の評価

とかく無機質になりがちな空港ロビーの中にあって、ロビーチェアは重要な役割を持つ。このロビーチェア「アーラント」は国産材を用い、合板成形による曲げ加工によって緩やかな曲線と適度の弾性が生まれ、全体を温もりあるデザインにまとめられている。欠航などで長時間の滞在を強いられた旅行者やビジネスマンの疲れた体をいたわり、一時の安らぎを与えてくれるだろう。平成22年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が後押ししたことも見逃せない事実である。

担当審査委員| 南雲 勝志   大島 礼治   黒川 玲   手塚 由比   堀井 秀之   森田 昌嗣  

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