GOOD DESIGN AWARD

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CC

2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
オフィスビルの省エネ化改修計画 [鹿島KIビル ZEB化リニューアル]
事業主体名
鹿島建設株式会社
分類
産業領域のための空間・建築・施設
受賞企業
鹿島建設株式会社 (東京都)
受賞番号
12GB10861
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

KIビルでは、CO2排出量50%削減を目標にした省エネ改修工事を実施。主な適用技術は、太陽光発電をリチウムイオン電池にて充電して電力安定供給を行う「スマート充放電制御」、人が居る所だけ環境を整える「人密度検知人感センサーによる空調・照明制御」、湿度処理を行い快適なクールビズ空調を実現する「湿度処理分離型空気放射システム」、照度を落としても空間の明るさを確保する「明るさ感演出型LED照明」、「消費エネルギーの見える化」、「タブレット端末によるオフィス環境最適化アプリ」などである。

プロデューサー

鹿島建設株式会社 専務執行役員 長谷川 俊雄

ディレクター

鹿島建設株式会社 建築設計本部 設備設計統括グループ 統括グループリーダー 平岡 雅哉

デザイナー

鹿島建設株式会社 建築設計本部 設備設計統括グループ 弘本 真一、上村 健、鈴木 雄介、久米 彌

詳細情報

http://www.kajima.co.jp/news/press/201107/12a1-j.htm

利用開始
2011年8月22日
販売地域

日本国内向け

設置場所

既存オフィスビル

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

当初はストックの有効活用の観点から既存建物の省エネ化に適用できる技術を開発することからスタートした。しかし震災後は、エネルギー供給リスクに対する不安や節電策に関心が高まっていることから、オフィス環境の適性を維持しながら、ユーザー参加型で省エネに取り組める仕掛けを用意するほか、オフィスの電力需要を供給側の限度に合わせながら自動的に制御する基盤技術についても着手している。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

オフィスにおける温熱感や視環境など、従来は規格化された設定値をクリアすればよいとされてきたが、昨今、エネルギー供給の限度を目の当たりにし、人の快適感の許容の範囲で環境設定の再構築が必要になってきている。本件は、様々な環境設定をゾーン毎に変更することが可能で、環境設定毎にアンケート調査を実施、オフィス環境と知的生産性の相関分析にもアプローチしている。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

人とビル設備をつなぐインターフェースとして、オペレーションに馴染みのあるスマート端末を利用して環境設定操作ができるアプリケーションを開発した。ビル設備が身近になり、省エネやオフィス環境の嗜好性に追従させる動きがより活発化することを狙っている。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

今回の開発では、短工期リニューアルを実現することによる普及拡大の狙いもある。限られたスペースや期間で工事を完了させるには、ユニット化やプレファブ化、軽量化などの条件は必須であった。施工合理化を追求した結果として多能工による設備工事が可能となり、様々な工事上の制約にも柔軟に対応できる商品となっている。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

震災以降、低炭素化への取り組みだけでなく、エネルギー供給リスクへの備えに対する関心が高まっている。単に再生可能エネルギーを導入するだけでなく、エネルギーを備蓄し、非常時に供給するなどエネルギー供給源の多元性も必要となっている。それらを具体的に解決する技術として、発電が不安定な太陽光発電にリチウムイオン電池を組み合わせて、再生可能エネルギーの安定的な活用方法を提示することができた。

ユーザー・社会に伝えたいこと

建築から排出されるCO2の削減に本当に寄与するのであれば、マスである既存建物の省エネ化とワークスタイルの変革が重要である。一律で高規格かつ均一な環境が必要と思い込んでいたワーカーのオフィス定義を超えて、許容できるオフィス環境を再評価する意義は大きいと考える。エネルギーに対する意識の高まりともに、真のエコ・ワークスタイルへの転換に向けたトリガーになれればと考えている。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

鹿島建設株式会社 KIビル 東京都港区赤坂6-5-30
鹿島 技術とサービス ZEB・省エネルギー
KIビルの省エネ・CO2削減の居ながら改修

審査委員の評価

かつてオフィス環境に香りを導入して、人間の様々な知覚に訴えた執務空間の質を開発していたKIビルの、環境的な側面からのリニューアルである。当初の精神を受け継いでか、単に機械の更新による環境性能の向上というよりも、むしろ人間の光の感じ方、冷涼感、居住人口の密度などに敏感に呼応させる技術と、社員の取り組み姿勢によってCO2排出を制御しようという試みである。このような生理学的な視点、あるいは動的な空間把握による環境制御技術は、今後の建築デザインを大きく変えていきそうである。

担当審査委員| 千葉 学   乾 久美子   北山 恒   廣村 正彰  

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