GOOD DESIGN AWARD

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2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
パッシブソーラー・オフィス [SOLA 上野ガス亀山営業所]
事業主体名
上野ガス株式会社
分類
産業領域のための空間・建築・施設
受賞企業
株式会社木津潤平建築設計事務所 (神奈川県)
上野ガス株式会社 (三重県)
環境設備計画スタジオランプ一級建築士事務所 (東京都)
受賞番号
12GB10865
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本プロジェクトは、三重県伊賀上野に本社を置くガス会社の、亀山地域を統括するオフィスの建て替え工事である。この建物では、太陽の光・熱・風を建物の中に取り込むための「ソーラーサーキット」を建築空間と一体で構成、建物全体を自然エネルギーの循環システムとしている。この建築システムの利点は建物の環境負荷を低減することだけでなく、「太陽の恵み」を直に体で感じることができるという空間的な魅力にある。建物のどこにいてもその時の空の明るさが分かり、日向ぼっこの温かさやそよ風の心地よさを感じられる、様々な居場所があちこちにある。快適性や豊かさとは何かを、見つめ直す建物である。

プロデューサー

上野ガス株式会社 代表取締役 木津龍平、取締役 澤野恭史、亀山営業所長 志賀俊介

ディレクター

株式会社木津潤平建築設計事務所 代表取締役 木津潤平

デザイナー

木津潤平建築設計事務所 木津潤平(意匠) 環境設備計画スタジオランプ 後藤智久(設備) リズムデザイン 中田琢史(構造) エイチデザイン/アーキテクト 西村和哉(意匠)

詳細情報

http://www.kiz-architect.com/works/uenogasu-sola/

利用開始
2012年2月17日
販売地域

日本国内向け

設置場所

三重県亀山市椿世町

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

建物全体が、太陽の恵みを取り込んで循環させる装置「ソーラーサーキット」となっており、機械式空調を極力使用せずに快適な環境を生み出す建物となっている。構造躯体に軽量の型鋼を利用したトラス構造を採用し、耐震性と長寿命化を成し遂げた。鉄骨造でありながら外壁を木造とすることで、外断熱層を形成しており、開口部周りを木造住宅の既製品に合わせたディテールとすることで将来の変化にも容易に対応できる建築とした。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

均質にコントロールされた環境ではなく、五感に働きかける空間の心地よさを提供している。ソーラーサーキットから降り注ぐ自然光が日向ぼっこの温かさを、煙突効果を利用した通風機能がそよ風の涼しさを、オフィス空間に取り込んだ。リフレッシュコーナーやキッチンサロン、コミュニティホールなど、目的や気持ちに応じて居場所を選んで働き、コミュニケーションをとることのできる、空間の豊かさを実現した。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

オフィスでありながら、地域に開かれたコミュニティスペース機能を組み込んでいる。2階のキッチンサロンでは料理教室を、コミュニティホールではイベントやセミナーを開催し、地域住民に開放できるつくりにしている。災害時の一時避難所として、自家発電設備や備蓄倉庫も備えており、近隣住民の生活の安全を支える。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

既に実用化されている技術を再構成することでソーラーサーキットという新しい価値を生み出し、環境デザインの新たな取り組みを行っている。外壁下地を全て木造とするハイブリッド外断熱工法を開発し、オフィス建築に住宅の既製技術を移植し盛り込むことで、ゼネコンなどが占有していた建築領域に、地域の工務店などが算入できるモデルケースとなり、地域経済の活性化にもつながる。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

空調エネルギーなどの環境負荷を低減するという、物理的な貢献とともに、人と自然が共生していくための試みが、建築空間としての豊かさにつながるということを示すことで、そこに働く社員や訪れる地域の人々に、循環型社会の目指すべき未来が明るく豊かなものであることを、言葉ではなく実体験を伴ったメッセージとして発信していく。

ユーザー・社会に伝えたいこと

温度や湿度といった数値に裏打ちされた「快適さ」を指標として、建築の性能を高めるエコでは不充分だと感じる。例えば、縁側での日向ぼっこや、そよ風の通る木蔭は誰もが心地よいと感じる。そこに身をおくことを楽しいと感じる快さがある。建築空間に、心を満たす豊かさを取り戻せば、空調のスイッチは不要となるのではないか。エコへの取り組みを契機として、自然の恵みを取り込んだ豊かな空間性を実現したい。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

三重県亀山市椿世町547-1

審査委員の評価

応募書類を詳細に拝見した。余計な費用をかけないための様々な工夫が随所に施され丁寧な仕事をされていることがうかがえる。軽量型鋼による構造が軽快な空間を創りだし、そこで使用される面材も高価なものではなく必要な性能のものを的確に選択されている。外壁を木製の断熱パネルでくるんでいるのには感心させられた。空気の循環、インシュレーションなど効果が期待できる。太陽光を取り入れるための吹き抜けが西向きであることは多少疑問がのこる。

担当審査委員| 千葉 学   乾 久美子   北山 恒   廣村 正彰  

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