GOOD DESIGN AWARD

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2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
オフィスビル [日本HP本社]
事業主体名
買主:日本ヒューレット・パッカード株式会社 建主:株式会社NIPPO
分類
産業領域のための空間・建築・施設
受賞企業
清水建設株式会社 (東京都)
受賞番号
12GB10853
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

グローバルIT企業の日本法人約6000人のための本社オフィス。都心周辺部の川を望み公園に近接する敷地特性を生かし「光と風の制御・活用」をテーマに快適で省エネルギーな空間を作り出し、社内外のコラボレーションの活性化を促進する取組。外装には「庇」を全面採用、日射制御・空調機置場・ダクトスペース・リフレッシュバルコニーに利用している。内部には「3つの吹抜け」を配置して自然換気・排気・採光に利用しつつ全フロアを動線・視覚的に「つなげ」た。施設の核としてセンター吹抜は複雑に入り組んだ「ひだ」のある形状を採用、各階のアクティビティを瞬時に感じ取れるリフレッシュ&コミュニケーションスペースを実現した。

プロデューサー

日本ヒューレット・パッカード株式会社 加藤 武彦 豊田 武史

ディレクター

清水建設株式会社 設計本部 新間 英一

デザイナー

清水建設株式会社 設計本部 新間英一、佐藤剛也、小林央和、小林靖+株式会社フィールドフォー・デザインオフィス 志村美治、代⽥哲也、⽯津⿇⾐、山田邦夫、鈴木葉菜子+ゲンスラー・アンド・アソシエイツ

詳細情報

http://www.shimz.co.jp/tw/dew/71/index.html

発売
2011年5月16日
販売地域

日本国内向け

設置場所

東京都江東区大島2-2-1

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

自然を活用して環境負荷を低減し「快適性の高いサステナブルデザイン」に取組んだ。「庇」は日射遮蔽・庇上設置空調機による外気冷房の実現、更にリフレッシュバルコニーとして利用している。また「3つの吹抜け」は自然換気・排気・採光空間として利用。センター吹抜廻りは各階のアクティビティを瞬時に感じ取れるリフレッシュ&コミュニケーションスペースとした。吹抜け廻り木製カウンターは杉間伐材を集成して使用している。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

巨大なオフィスビルだからこそ身近に自然を感じリラックできる空間を追及した。執務室に隣接したリフレッシュバルコニーで公園の緑に触れ、大小3つの吹抜けに光が差し込み、風が吹抜けることで建物内部で自然を感じることができる。コミュニケーションの核となるセンター吹抜けは、複雑に入り組んだ「ひだ」のある形状を採用し各階のアクティビティを瞬時に感じ取れる。自然を肌で感じれるようにカウンターは無垢の木製とした。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

庇により夏期・中間期の直達日射をほぼカット。ブラインドを必要としない執務環境を実現、近隣公園の豊かな緑を常に見ることが可能。また執務室に隣接したリフレッシュバルコニー、屋上庭園にて自然に触れることができる。更に庇は建物にひだを与え近隣への圧迫感の軽減とお互いの視線制御を可能とした。外構計画は公園、河川と連続し一体化することを目指し計画、これらにより低層建物の多い近隣の生活に溶け込む形態を実現。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

「光と風の制御・活用」をテーマに「庇の多目的化・多機能利用」を実現。具体的には庇の奥行きの詳細検討、庇内部を使用したダクトシステム、庇上部のリフレッシュ・メンテナンスバルコニー利用、外部設置空調機による外気冷房システムなど「庇」(軒庇+縁側)という日本風土に適した外装システムをオフィス建築に取り込むプロトタイプを模索した

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

「庇」を多目的化・多機能利用し、「3つの吹抜け」にて自然採光利用及び換気パネルを自動制御することで自然換気・排気に利用。庇上部設置の空調機にて様々なモードの外気冷房を実現。更に照明器具の人感・昼光センサー、雨水・中水再利用などの採用により、環境負荷を大幅に低減させると共に吹抜けまで風が通り抜ける快適な室内環境を実現。年間CO2削減想定約40%、CASBEEはSクラス。

ユーザー・社会に伝えたいこと

昭和の中頃、日本のオフィス建築には日比谷電電ビルをはじめ日射制御等に日本建築の軒庇を採用した例が多数あった。今回日本の風土に適した外装の要素として軒庇及び縁側的空間に着目、日射制御のみならずリフレッシュバルコニー・保守メンテ・空調設備・設備増設スペース等として多目的に利用することで環境負荷低減のみならずオフィス建築としてプラスアルファ―となる外装システムを模索、プロトタイプを実現した。

審査委員の評価

都内に散在するモバイルワーカーを統合すべく、コミュニケーションを図ることを最大化するという提案。今、オフィスビルに求められる性能を、計画、環境などの面からひとつひとつ合理的につくりこんでいる。それぞれの技術は目新しいというわけではないのだが、オフィスワーカー達の居心地を奇をてらうことなく利用者目線で検討しているところに好印象を覚えた。また、コーナーカウンターを備えたセンター吹き抜けは、あるようでなかった提案であり、仕事の合間のちょっとした息抜きにちょうどよい感じで、設計者のこまやかな心遣いを感じる。

担当審査委員| 千葉 学   乾 久美子   北山 恒   廣村 正彰  

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