GOOD DESIGN AWARD

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CC

2012

GOOD DESIGN|グッドデザイン賞

受賞対象名
戸建住宅群 [なないろガーデン]
事業主体名
なないろガーデン建設組合
分類
住宅・住宅設備
受賞企業
九電不動産株式会社 (福岡県)
株式会社エス・コンセプト (福岡県)
受賞番号
12GA10614
受賞概要
2012年度グッドデザイン賞受賞概要

受賞対象の概要※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

本物件は都心部近郊の戸建社宅跡地を、周辺地域を含めた住環境、バランスのとれた事業性、一般所得層の購入できる価格に配慮し、コーポラティブの手法を用いて7戸の戸建住宅群としたものである。計画地は福岡都市圏中心部への交通アクセスが非常によく、生活利便性の高いエリアである。そのため、地価の高騰・戸建ミニ開発やマンション開発の乱立・高齢化や転住者の増加による地域コミュニティの希薄化等が進んでいる。本計画では、限られた敷地で7世帯が少しずつ土地を提供し、敷地の中心に様々な目的・用途をもった中間領域を設定することで、豊かな住環境の確保と周辺地域との良好な関係を、コーポラティブの手法を用いて実現している。

プロデューサー

株式会社エス・コンセプト 馬越重治、川上亜紀、坂本航一、冬野裕二+九電不動産株式会社 川津正美、師井康太郎

ディレクター

有限会社建築デザイン工房 谷口遵

デザイナー

信濃設計研究所 信濃康博+渋田建築計画事務所 渋田耕治+h2 Architect 蓮子龍美+有限会社ズーク 有吉兼次

詳細情報

http://cvkasuga.s-concept.co.jp/

利用開始
2012年4月1日
販売地域

日本国内向け

設置場所

福岡県春日市春日原南町

受賞対象の詳細

開発・企画について

サステナブル社会(持続可能な社会)の実現に向けて、応募対象が取り組んだこと

7戸の住戸が少しずつ土地を提供して生まれた空間は最低限のルールにより存続しており、これにより良好な住空間が将来に渡って担保されている。またこの場所は、子供たちにとっては遊びや学びの場、大人にとっては井戸端会議の場、老人にとっては日向ぼっこをする場等、各世代に使われる空間となっており、それは時間が経過するにつれて、親から子・子から孫へ受継がれる、持続・循環可能な空間となっている。

デザインについて

「身体・人間」の視点からみて、応募対象が提供できること

視線をコントロールし、見られない安心と適度に見渡せる安心、といった多くの安心感を生活環境にもたらしている。これは住まい手達がプロセスの中で話し合い・理解し合いながら、住まいづくりを行うことにより可能となっている。また、ここには幼児から高校生まで14人の子供がおり、住まいづくりのプロセスを通して、家庭に関係なく年下の子供を年上の子供が面倒をみる関係が育まれ、健全な人的環境が形成されている。

「生活」の視点からみて、応募対象が提供できること

本計画では、限られた敷地において最小限のルールを建物の配棟や開口方向に設けることで、中間領域をよりよい空間としている。これは集まった分だけ豊かになる住環境の提案である。この中間領域が、遊びの場や学びの場、バーベキューをする場、井戸端会議の場等、様々な生活空間としての役割を担っており、そこでは、昔は当たり前にあった、向こう三軒両隣のつかずはなれずのコミュニティが形成されている。

「産業」の視点からみて、応募対象が提供できること

本計画は、ひとつひとつは狭小であっても、各住戸が空間を提供し、敷地の中心に中間領域というシェアする場をつくり、余分な土地を持たないことでコストダウンを図ることで、都心部でも一般所得層が手の届く戸建住宅となっている。さらに、住まいづくりのプロセスを通じて築かれる住まい手たちの関係が“シェアの意識”を育んでいる。これは場をつくり、意識を育てるという“シェアのあり方”を示していると言える。

「社会・環境」の視点からみて、応募対象が提供できること

本計画の敷地の中心にある中間領域は、敷地内の各住戸に風や光等を提供するのはもちろんのこと、近所からも子供達が遊びに来たり、大人達が立ち話をしたりと半公共的な利用もなされている。またその場所では、自然素材を用いた外壁や透水性のある地面などによる、環境にもやさしく、見る人にも安らぎを感じさせるデザインを施している。

ユーザー・社会に伝えたいこと

ミニ開発は街の景観を壊すといわれます。本物件はミニ開発でありながらも街の景観に寄与し、コミュニティを生み、防犯や安全もあり、豊かな住環境を実現しています。これはつくり手と住まい手が顔を突き合わせながら共につくることにより生まれたものです。法や規制で住環境を豊かにするという考えもありますが、こういった手法を用いることでよりよいデザインがうまれるのではないかと考えます。

どこで購入できるか、
どこで見られるか

CV春日原南町

審査委員の評価

普通に小さな庭付きの一戸建てを作ると4軒になるところを、庭やアプローチを共用することで7軒の家を建て、各戸が一般所得層に手の届く価格に抑えられると同時に、共用部分で生まれるコミュニティーを育てていこうとする試み。購入者がプロジェクトの初期から参加し、プロセスの中で数家族が一緒に住む意識を育てるコーポラティブの手法ならではと言え、屋内はそれぞれながら外観が統一されたデザインで親しみの持てる町並みを作ることに成功している。中庭に入ってくる車の数が増えないなら、この広場の役割は機能していくことが予想される。

担当審査委員| 難波 和彦   安積 朋子   篠原 聡子   安田 幸一  

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